iPhoneのエンドツーエンド暗号化データをリセットするとどうなる?失われるデータと正しい対処法
この記事では、iPhoneで「エンドツーエンド暗号化データをリセット」を選択した場合に失われるデータの種類について詳しく解説します。あわせて、万が一のデータ消失に備えて、定期的にiPhoneを完全バックアップしておくことをおすすめします。

執筆:Ellie / 更新日:2024年12月27日
「エンドツーエンド暗号化データをリセット」の通知が繰り返し表示される?
母がiPhoneを紛失してしまったため、新しい機種を購入しました。初期設定を進めていたところ、「古いiPhoneで新しいiPhoneを承認してください」というポップアップが表示されました。しかし、旧端末は紛失済みのため承認することができません。残された選択肢は「エンドツーエンド暗号化データをリセットする」ことだけです。そもそもiPhoneの暗号化データとは何なのでしょうか?リセットすると何が起きるのか、詳しく見ていきましょう。

iPhoneでエンドツーエンド暗号化データをリセットすると失われるデータ
エンドツーエンド暗号化データとは、Appleが開発したセキュリティ機能の一つで、あらゆる種類のデータを最高レベルで保護する仕組みです。専用のキーを使用することで、データは暗号化された状態で他のユーザーへ送信され、第三者から守られます。この機能を利用するには、別の信頼できるデバイスでの二要素認証が必要です。エンドツーエンド暗号化されたデータには、同じApple IDでサインインしているiPhone、iPad、Macなどすべてのデバイスからアクセスできます。
iPhoneでエンドツーエンド暗号化データのリセットを求められた場合でも、幸いなことに旧iPhone上のすべてのデータが消去されるわけではありません。写真、音楽、その他の個人データには引き続きアクセスできます。Appleによると、リセットによって消去されるのは以下のデータです。
- Apple Cardの取引履歴
- ヘルスケアデータ
- ホームアプリのデータ
- キーチェーン
- マップのお気に入り・コレクション・検索履歴
- Memoji(ミュージモジ)
- iCloudのメッセージ
- 支払い情報
- QuickTypeキーボードの学習辞書
- Safariの履歴・タブグループ・iCloudタブ
- スクリーンタイム
- Siriの情報
- Wi-Fiパスワード
- W1およびH1 Bluetoothキー
補足: 「iCloudのメッセージ」については、iCloudバックアップが有効になっている場合、バックアップ内にメッセージを保護するキーのコピーが含まれます。そのため、キーチェーンや信頼できるデバイスへのアクセスを失った場合でも、メッセージを復元できる可能性があります。
iPhoneでエンドツーエンド暗号化データをリセットする方法
リセットによって失われる可能性のあるデータがわかったところで、実際にリセットを行う手順を見ていきましょう。多くの場合、新しいiPhoneの初期設定時に承認ができないときに「暗号化データをリセット」をタップすれば完了します。それ以外の理由でリセットが必要な場合、例えばiPhoneの暗号化バックアップのパスワードを忘れてしまった場合などは、以下の手順に従ってください。
手順1. 設定画面を開く
「設定」>「一般」>「iPhoneを転送またはリセット」>「リセット」の順に進みます。
手順2. すべての設定をリセットする
「すべての設定をリセット」を選択し、iPhoneのパスコードを入力します。これによりエンドツーエンド暗号化データがリセットされます。処理には数分かかることがありますので、しばらくお待ちください。

リセット前にFoneBackupでiPhoneデータを完全バックアップ
エンドツーエンド暗号化データのリセット時にデータを失うのが不安な方は、定期的にiPhoneを完全バックアップしておくことで、大切なデータを保護できます。ここでは無料のiOSバックアップツール「FoneBackup」をおすすめします。
FoneBackupの主な特徴
- 多彩なバックアップ方式: iPhoneの全データを一括バックアップできるほか、写真・動画・音楽・連絡先・メッセージなど必要なデータだけを選んでバックアップすることも可能です。
- 豊富な機能: iOSデータのバックアップ、転送、復元、消去、写真の重複削除など、さまざまな機能を搭載しています。
- 高速処理: 市販の多くのスマホバックアップソフトよりも高速にバックアップできます。
- 幅広い互換性: ほぼすべてのiPhone、iPad、iPod touchに対応し、Windows 11/10/8.1/8/7でも動作します。
手順1. FoneBackupをインストールして接続
Windows PCにFoneBackupをダウンロードしてインストールします。USBケーブルでiPhoneをPCに接続し、FoneBackupを起動してください。
手順2. バックアップモードを選択
「電話バックアップ」をクリックし、「フルバックアップ」の「開始」をクリックします。(ホーム画面の「選択バックアップ」から、必要なデータだけをバックアップすることもできます。)

手順3. バックアップ暗号化の設定
必要に応じて「バックアップ暗号化」を有効にします。有効にすると、フィットネス記録、ヘルスケア、キーチェーンなどのデータも安全に保護されます。

手順4. 保存先を選んでバックアップ開始
バックアップの保存先を選択し、「バックアップ開始」をクリックして完了を待ちます。

バックアップ後は、任意のiPhoneにデータを復元できます。「バックアップ履歴」から対象のバックアップファイルを見つけ、「復元」を選択してください。

注意: フルバックアップファイルを復元すると、復元先のiPhone上の既存データはすべて消去されます。一方、選択バックアップのファイルを復元する場合は、既存データは消去されません。
よくある質問(FAQ)
Q1. iPhoneに「エンドツーエンド暗号化データをリセット」と表示されるのはなぜ?
これは通常、同じiCloudアカウントでサインインしている他のデバイス上で新しいiPhoneを承認できなかった場合に表示されます。Appleが特に支払いパスワードなどの重要データを最高レベルのセキュリティで保護するために設計した仕組みです。
Q2. エンドツーエンド暗号化データをリセットするとメッセージは消えますか?
技術的にはメッセージは消去されます。ただし、iCloudバックアップが有効になっている場合、バックアップにはメッセージを保護するキーのコピーが含まれているため、メッセージを復元できる可能性があります。
Q3. エンドツーエンド暗号化データのリセットにはどれくらい時間がかかりますか?
明確な答えはありません。リセットにかかる時間は、iPhone上の該当データの容量によって異なります。
まとめ
この記事では、iPhoneでエンドツーエンド暗号化データをリセットした場合に失われるデータの種類について解説しました。支払い情報などの大切なデータを失いたくない場合は、FoneBackupを使ってあらかじめiPhoneのデータをPCに完全バックアップしておくことをおすすめします。将来データを復元する必要が生じたときにも安心です。

Ellie — iOS関連の問題解決やバックアップ・データ移行のノウハウを得意とする、経験豊富なプロのライターです。
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