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ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

本記事では、ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する方法をわかりやすく解説します。ANOVA表は、データセットに対して帰無仮説を採択すべきか棄却すべきかを判断する際に非常に役立つツールです。Excelに標準搭載されている「分析ツール」を活用すれば、難しい計算式を覚えなくても簡単にANOVA表を作成できます。ぜひ本記事を参考に、お手持ちのデータで分析を試してみてください。

ExcelにおけるANOVA(分散分析)とは?

ANOVAは「Analysis of Variance(分散分析)」の略称です。Excelでは、帰無仮説を検定するために必要な数値を算出する手法として利用されます。Excelで実行できる分散分析には、主に以下の3種類があります。

  • 分散分析:一元配置(Single Factor)
  • 分散分析:繰り返しのある二元配置(Two-Factor With Replication)
  • 分散分析:繰り返しのない二元配置(Two-Factor Without Replication)

一元配置(Single Factor)は、複数のデータサンプルが存在し、そのサンプル間の差のみについて仮説検定を行いたい場合に適しています。繰り返しのある二元配置(Two-Factor With Replication)は、各サンプルデータが同様のグループに分割されており、グループ内の差とサンプル間の差の両方について検定したい場合に使用します。繰り返しのない二元配置(Two-Factor Without Replication)は、各サンプル内の差とサンプル間の差について検定を行いたい場合に適用します。

ExcelでANOVA表を作成する3つの方法

Excelでは「分析ツール(Data Analysis)」を使ってANOVA表を作成できます。ただし、初期状態ではこのツールが無効になっている場合があるため、まずは以下の手順でアドインを有効化しておきましょう。

  • [ファイル] >> [オプション] を開きます(ショートカットキー:Alt + F + T)。
  • [アドイン] タブを選択し、管理欄で「Excel アドイン」を選んで [設定] をクリックします。
  • [分析ツール] にチェックを入れ、[OK] をクリックします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

これで、[データ] タブから「データ分析」ツールを呼び出せるようになります。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

方法1:「分散分析:一元配置」を使う

ここでは、生徒たちが受けた2つのテストの点数をまとめたデータセットを例に考えます。このデータを分析して、テスト間に有意な差があるかどうかを調べたいとします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

以下の手順で、Excel上で一元配置(シングルファクター)分散分析を実行しましょう。

📌手順:

  • まず [データ] >> [データ分析] を選択し、分析ツールの一覧から [分散分析:一元配置] を選んで [OK] をクリックします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • 次に、「分散分析:一元配置」ダイアログボックスが表示されます。[入力範囲] にラベル行を含むデータ全体(B4:C12)を指定します。このデータセットは列方向にグループ化されているため、[系統] は [] を選択します。さらに [先頭行をラベルとして使用] にチェックを入れます。[α(A)] の値は既定の 0.05 のままにしておきましょう。最後に [出力先] を選択し、ANOVA表を出力したいセル参照を入力して [OK] をクリックします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • すると、指定した出力先に以下のようなANOVA表が作成されます。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

方法2:「分散分析:繰り返しのある二元配置」を使う

今度は、生徒たちが2つの異なるグループに分かれているデータセットを例にします。この場合、2つのグループ間の成績に有意な差があるかどうかを確認したいというニーズが生まれます。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

以下の手順で、繰り返しのある二元配置(トゥーウェイ)分散分析を実行しましょう。

📌手順:

  • まず [データ] >> [データ分析] を選択し、分析ツールの一覧から [分散分析:繰り返しのある二元配置] を選んで [OK] をクリックします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • 次に「分散分析:繰り返しのある二元配置」ダイアログボックスが表示されるので、[入力範囲] にラベルを含むデータ全体(B4:D12)を指定します。[標本ごとの行数] フィールドには「4」と入力します。これは各グループに4人の生徒がいるためです。[α(A)] の値は 0.05 のままにします。最後に [出力先] を選択し、ANOVA表を出力したいセル参照を入力して [OK] をクリックします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • これで、指定した出力先に以下のようなANOVA表が作成されます。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

方法3:「分散分析:繰り返しのない二元配置」を使う

続いて、以下のようなデータセットを例に、個々の生徒の成績の差とテストごとの成績の差の両方に有意差があるかどうかを調べたい場合を考えてみましょう。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

以下の手順で、繰り返しのない二元配置分散分析を実行します。

📌手順:

  • まず [データ] >> [データ分析] を選択し、分析ツールの一覧から [分散分析:繰り返しのない二元配置] を選んで [OK] をクリックします。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • 次に「分散分析:繰り返しのない二元配置」ダイアログボックスが表示されます。[入力範囲] にラベルを含むデータ全体(B4:D12)を指定し、[ラベル] にチェックを入れます。[α(A)] の値は 0.05 のままにします。最後に [出力先] を選択し、ANOVA表を出力したいセル参照を入力して [OK] をクリックします。

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  • すると、指定した出力先に以下のようなANOVA表が作成されます。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

ExcelのANOVA表の結果を読み取る方法

分散分析は、データセットに対して帰無仮説が成立しているかどうかを検定するために行います。帰無仮説とは、「2組のデータは同一であり、その差は有意ではない(偶然によるもの)」という仮説のことです。データセットに対して分散分析を実行して得られたANOVA表を見ることで、この仮説が正しいかどうかを判断できます。

判断の際には、ANOVA表にある以下の3つの値が重要になります。

  • F値(F)
  • F境界値(F crit)
  • P値(P-value)

まず、F値F境界値より大きいか小さいかを確認します。F > F crit の場合は帰無仮説が棄却され、両者が同じではない、つまり2組のデータ間に差があることが示されます。また、P値 < α(0.05)の場合も帰無仮説が棄却され、2組のデータ間の差が統計的に有意であることを意味します。

1. 一元配置分散分析の結果を読む

一元配置分散分析から得られたANOVA表を確認してみましょう。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • F(4.793823)> F crit(4.60011)であることから、個人ごとの成績に差があることがわかります。また P値 < 0.05 であることから、個人間の成績の差は統計的に有意であると判断できます。

2. 繰り返しのある二元配置分散分析の結果を読む

繰り返しのある二元配置分散分析から得られたANOVA表を確認してみましょう。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • 標本(Sample)については、F(2.321302)< F crit(4.747225)となるため帰無仮説が採択され、グループ間の成績に差はないと判断できます。P値 > 0.05 であることからも、グループ間の成績の差は統計的に有意ではないことが裏付けられます。
  • 列(Columns)については、F(1.957783)< F crit(4.747225)となるため帰無仮説が採択され、2つのテスト(数学・理科)間の成績に差はないと判断できます。P値も0.05を大きく上回るため、テスト間の成績の差は統計的に有意ではないといえます。

3. 繰り返しのない二元配置分散分析の結果を読む

繰り返しのない二元配置分散分析から得られたANOVA表を確認してみましょう。

ExcelでANOVA(分散分析)表を作成する3つの方法|結果の読み方も徹底解説

  • 行(Rows)については、F(7.895361)> F crit(3.787044)であることから、個人ごとの成績に差があることがわかります。また P値 < 0.05 であることから、個人間の成績の差は統計的に有意であると判断できます。
  • 列(Columns)については、F(19.64078)>> F crit(5.591448)と大きく上回っているため、2つのテスト(数学・理科)間の成績には大きな差があることが示唆されます。P値 < 0.05 であることからも、テスト間の成績の差は統計的に有意であると判断できます。

注意点

  • 「データ分析」ツールを利用するには、必ず「分析ツール」アドインを有効化してください。
  • 分析を実行する前に、データセットが要求される形式に整理されていることを忘れずに確認しましょう。

まとめ

本記事では、Excelで3種類のデータセットに対応したANOVA表を作成する方法と、その結果の読み取り方・解釈の仕方を学びました。ご不明な点やご意見・ご要望がございましたら、ぜひコメント欄でお知らせください。当ブログでは、Excelに関するさまざまなノウハウを発信していますので、今後ともお付き合いいただければ幸いです。

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