SSDを長持ちさせる!管理・最適化に役立つおすすめツール徹底解説
購入したばかりの頃は爆速だったのに、最近どうもSSDの調子が悪い――そんな経験はありませんか? 実は、いくつかのツールや最適化ソフトを活用すれば、ドライブのパフォーマンスを取り戻せる可能性があります。ただし注意が必要です。中には効果がほとんどないどころか、SSDそのものを傷めてしまう恐れのある「怪しい最適化ソフト」も存在するからです。
SSD関連のソフトウェアは、大きく「分析ツール」「最適化ツールキット」「ベンチマークソフト」「疑似(スネークオイル)最適化ソフト」の4種類に分類できます。このうち最初の3つは、デバイスをより長く、ベストな速度で使い続けるための助けになります。分析ツールはドライブの型番や状態、ファームウェアのバージョンを確認でき、ツールキットはドライブを自動的に最適化し、ベンチマークソフトはドライブがピーク性能(またはそれに近い性能)で動作しているかどうかを判定します。
その前に、SSDに関する基本的な概念をいくつか押さえておきましょう。
知っておきたいSSDの基礎知識:読み書きの仕組み
SSDは圧倒的に速い読み込み速度が最大の魅力で、OSの起動やアプリのロード時間を大幅に短縮してくれます。一方で、「書き込みには弱い」という有名な弱点も抱えています。SSDに使われているMLC(マルチレベルセル)型フラッシュメモリは、書き込み回数に上限があり、平均的なメモリブロックでおよそ1万回程度の書き込みしか耐えられません。これはヘビーユースで約5年、ライトユースならそれ以上の寿命に相当します。
さらに、SSDは従来のプラッタ式HDDとは異なる方法でデータを消去します。SSDのコントローラーは、ブロックを上書きする前に、事前にそのブロックへ「消去」のマークを付けておく必要があります。この読み書きプロセスを高速化し、ドライブを最適な状態に保つために活躍するのがTRIMコマンドです。
こうした背景から、SSD向けの最適化ソフトの目的は主に次の3つに集約されます。①書き込み量を減らす、②ファームウェアを最新に更新する、③ドライブが最適化されているかどうかを確認する、の3点です。
おすすめのSSD最適化ツールキット
定番のOEM製最適化ツールとしては、Intel製ツールキット、OCZ製ツールキット、そしてSamsungの「Samsung Magician」の3つが挙げられます。これらメーカーのドライブをお使いでない場合は、OSの書き込み負荷の高い機能をまとめてオフにできる「SSD Tweaker」がおすすめです。フラッシュメモリの寿命延長が期待できます。
- SSD Tweaker: Windowsの標準インストールでは有効にならない重要な設定をまとめて変更できるツールです。「自動チューニング」機能を使えば、最適化作業をワンクリックで完了できます。ただし、書き込み総量の削減効果はごくわずかで、Windowsの一部機能が犠牲になる点には注意が必要です。手軽さを重視するなら最良の選択肢といえるでしょう。
- OCZ Toolbox: 主な役割はファームウェアのアップデートのみで、HDDへのインストールは不要です。なお、RAID構成では正しく認識されないことがあります。実際にファームウェアを書き込むには2台のドライブの接続が必要で、セカンダリドライブしか対象になりません。筆者のRAID 0アレイは、本記事で紹介するどのソフトでも検出されませんでした。
- Intel Solid-State Drive Toolbox: 使いやすさと更新頻度の両面で群を抜くツールです。Intelの旧型ドライブの多くはバックグラウンドでのガベージコレクションに非対応だったため、手動でガベージコレクションを実行できる機能が搭載されています。この処理はスケジュール設定による自動実行にも対応しており、非常に便利です。
- Samsung Magician: ファームウェア更新、ドライブの健康状態分析、最適化、オーバープロビジョニング(SSD寿命の延長)など、充実した機能を備えたツールキットです。その完成度はIntel製ツールキットに匹敵するほど高く、非常に価値のある一本です。
- AOMEI Partition Assistant: このツールキットで特に価値があるのはパーティションアラインメント機能です。近年のOSはSSDへのインストール時にパーティションを自動的に整列しますが、Windows XPはこれを行いません。また、多くのディスククローンソフトもSSD上でイメージを正しく整列できません。いずれの場合も、アライメント調整ツールの出番となります。
分析・ベンチマークツールでSSDの状態を可視化する
SSD分析ツールを使うと、ドライブについて驚くほど多くの情報が判明します。特に、これまでに蓄積された書き込み量(=残り寿命の目安)やファームウェアのバージョンなどを確認できます。これらの情報をもとに、ファームウェアの更新が必要かどうかを判断できるのです。
ベンチマークソフトはドライブの速度を測定し、SSDの弱点(アキレス腱)を明らかにします。たとえば、ベンチマークを取った結果、書き込み性能が著しく低ければ、TRIMコマンドに不具合が起きている可能性が高いといえます。ただし、ベンチマークソフトはドライブに大量の書き込みを行うため、使用は控えめにすべき点に注意しましょう。
- CrystalDiskInfo/CrystalDiskMark: CrystalDiskInfoはSMARTセンサーから情報を読み取り、SSDの余命をかなりの精度で推定できます。CrystalDiskMarkはSSDのベンチマーク測定に対応しています。ただし、CDMは大量のデータをドライブに書き込むため、頻繁な使用はドライブの故障を早める恐れがあります。ちなみに筆者の環境では、ドライブの性能が想定よりかなり低めに表示されています。
- SSDLife: CrystalDiskシリーズに比べるとできることは限られますが、専門特化している点が強みで、ドライブに書き込まれたデータ量を正確に表示してくれます。
- AS SSD: SSDベンチマークの決定版とも呼べる存在です。ドライブの計測をするなら、まず試してみたい一本です。下のスクリーンショットの通り、筆者の環境ではSSDとして、ましてやRAID構成としては書き込み性能が非常に低い結果となっています。
要注意!「偽物」のSSD最適化ソフト
システムの書き込み量を抑える設定は、SSDの寿命を確実に延ばします。幸い、近年のOSは初期状態でSSDをすでに最適化するよう設計されています。Windows 7や8であれば、ほぼすべてを自動で行ってくれるため、追加の最適化は基本的に不要です。一方、Windows XPは対応していないため、XP環境ではツールキットが一定の効果を発揮するかもしれません。
残念ながら、中にはドライブに深刻なダメージを与えかねない「最適化ソフト」も少なくありません。「デフラグができる」「空き領域を消去できる」などと謳うソフトは避けましょう。SSDのデフラグは膨大な書き込みを発生させるだけで、ドライブの速度向上には一切つながりません。
まとめ
SSDに不調を感じたら、まずはベンチマークや分析ツールで問題の種類を特定することをおすすめします。書き込みが遅い場合は、TRIM、ファームウェア、ガベージコレクションのいずれかに不具合があるサインです。異常が確認できたら、最適化ツールキットを使ってドライブを整えましょう。
ノートPCのさらなる最適化術については、ノートパソコンのパフォーマンスを改善する5つのヒントをまとめた記事も参考になります。また、書き込み負荷の高い作業を従来のプラッタ式HDD側に移すのも有効な対策です。
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