OBSで「配信の開始に失敗しました」エラーを解決する方法
Windowsユーザーの間では、OBSでYouTubeへ配信しようとした際に「配信の開始に失敗しました(Failed to start streaming)」というエラーが発生するケースが報告されています。この際に表示されるエラーメッセージは以下の通りです。
NVENC Error: init_encoder: nvEncGetEncodePresetConfig failed: 15 (NV_ENC_ERR_INVALID_VERSION)
この問題について徹底的に調査したところ、このエラーコードの背景には複数の原因が存在することが判明しました。
考えられる主な原因
- Visual C++ 再頒布可能パッケージの欠落・破損
Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ(旧2017版は現在「2015〜2022版」として提供)がインストールされていない、またはインストール済みのパッケージが破損しているケースは、最も典型的な原因の一つです。対策としては、最新版のVisual C++再頒布可能パッケージを正しくインストールし直すことが挙げられます。 - グラフィックドライバーが古い
GPUドライバーのバージョンが著しく古いと、OBSがYouTubeとの配信接続を確立・維持できなくなることがあります。この場合は、最新のグラフィックドライバーへ更新するだけで改善する可能性があります。 - ゲーム内オーバーレイ機能との競合
オーバーレイ表示機能を備えた録画・配信補助ソフト(Discord、GeForce Experienceなど)を使用している場合、OBSが使用するNVENCエンコーダー機能と競合することがあります。オーバーレイ機能を無効化するか、競合するソフトをアンインストールすることで解決できます。
原因が把握できたところで、以下に具体的な解決策を順番に紹介していきます。
方法1:Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージのインストール
OBSがYouTubeとの配信接続を確立・維持するうえで、Visual C++再頒布可能パッケージは非常に重要な依存コンポーネントです。このパッケージが欠落または破損していると、「配信の開始に失敗しました」エラーが発生する可能性があります。
Visual C++に問題があると疑われる場合は、まず既存のVisual C++再頒布可能パッケージをアンインストールし、マイクロソフトの公式サイトから最新版をクリーンインストールしましょう。手順は以下の通りです。
- Windowsキー + Rを押してファイル名を指定して実行ダイアログを開き、「appwiz.cpl」と入力してEnterキーを押します。プログラムと機能画面が表示されます。

- インストール済みプログラムの一覧を下へスクロールし、Microsoft Visual C++ 2017 Redistributableの項目を探します。
- すでにインストールされている場合は、該当項目を右クリックしてアンインストールを選択します。

ポイント: このパッケージがインストールされていない場合は、このステップと次のステップをスキップして手順5へ進んでください。 - アンインストール画面の指示に従って作業を完了させたら、PCを再起動します。
- PCが再起動したら、OSのアーキテクチャ(32ビット/64ビット)に合ったVisual C++再頒布可能パッケージをダウンロードします。
64ビット版 Visual C++ 再頒布可能パッケージ
32ビット版 Visual C++ 再頒布可能パッケージ - ダウンロードが完了したら、vc_redistインストーラーをダブルクリックし、UAC(ユーザーアカウント制御)の確認画面が出たらはいをクリックします。あとは画面の指示に従って、最新版のMicrosoft Visual C++再頒布可能パッケージのインストールを完了させてください。

これでも問題が解決しない場合、またはすでに最新版を使用していた場合は、次の方法に進んでください。
方法2:グラフィックドライバーの更新
Visual C++の依存関係に問題がないことを確認したら、次に疑うべきはグラフィックドライバーです。実際に、GPUドライバーが著しく古いことが原因でOBSからYouTubeへ配信できなかったという報告例も多数あります。
以下の手順でGPUドライバーを最新化すれば、OBSに必要な環境が整い、問題が解決する可能性があります。
- Windowsキー + Rを押してファイル名を指定して実行を開き、「devmgmt.msc」と入力してEnterキーを押します。デバイスマネージャーが起動するので、UACの確認画面でははいをクリックして管理者権限を付与してください。

- デバイス一覧をスクロールし、ディスプレイアダプターの項目を展開します。
- 使用中のGPUドライバーを右クリックし、コンテキストメニューからドライバーの更新を選択します。

ポイント: 内蔵GPUと専用GPUの両方を搭載したノートPCの場合は、両方のドライバーを最新版に更新することをおすすめします。 - 次の画面でドライバーの自動検索をクリックします。

- 初期スキャンが完了するまで待ちます。新しいバージョンが見つかった場合は、画面の指示に従ってインストールを進めてください。
- 新しいドライバーがインストールされたらPCを再起動し、起動後にOBSで再度配信を試みて、問題が解消したかどうかを確認します。
補足: デバイスマネージャーで新しいバージョンが見つからない場合は、GPUメーカー純正のアップデートツールを使って最新ドライバーを自動的に検索・ダウンロード・インストールするのも有効です。
GeForce Experience / NVIDIA App(NVIDIA)
AMD Software: Adrenalin Edition(AMD)
Intel Driver & Support Assistant(Intel)
ドライバーを最新版に更新しても同じ問題が続く場合は、次の方法を試してみましょう。
方法3:ゲーム内オーバーレイ機能の無効化
画面録画機能やゲームプレイ中のオーバーレイ表示を備えたソフト(DVR系ソフト)を使用している場合、OBSと同時にNVENCエンコーダーを使用しようとして競合が発生しやすい点に注意が必要です。
実際、「配信の開始に失敗しました」エラーの原因としては、Discordのゲーム内オーバーレイやNVIDIAのオーバーレイ(GeForce Experience)が確認されています。該当する場合は、以下のサブガイドを参考にオーバーレイ機能を無効化してください。
その他のサードパーティ製オーバーレイツールを使用している場合は、サブガイドCに従って競合するソフトウェアを完全にアンインストールしてください。
A. GeForce Experience(NVIDIA)のオーバーレイを無効化する
- まずOBSを終了し、GeForce Experience(現在はNVIDIAアプリに統合)を起動します。次の画面で一般タブを開いてください。
- 左側のメニューにあるゲーム内オーバーレイ(In-Game Overlay)のトグルスイッチをオフにします。

- オプションを無効化したら、設定を保存してGeForce Experienceのメインウィンドウを閉じます。
- OBSを再度起動し、配信を開始できるかどうかを確認します。
B. Discordのオーバーレイを無効化する
- Discordアプリを通常どおり起動します。画面がすぐに表示されない場合は、システムトレイのアイコンをダブルクリックしてDiscordのウィンドウを前面に表示してください。
- ウィンドウ下部にあるユーザー設定(歯車アイコン)をクリックします。

- ユーザー設定メニュー内の左側にある縦型メニューから(アプリの設定欄の)オーバーレイタブを選択します。

- ゲーム内オーバーレイを有効にするのトグルスイッチをオフにします。

- 設定を保存したら、OBSを再度起動して問題が解決したかどうかを確認します。
C. プログラムと機能から競合ソフトをアンインストールする
- Windowsキー + Rを押してファイル名を指定して実行を開き、「appwiz.cpl」と入力してEnterキーを押します。プログラムと機能画面が開きます。

- インストール済みプログラムの一覧をスクロールし、アンインストールしたいオーバーレイソフトを探します。
- 見つかったら該当項目を右クリックし、アンインストールを選択します。

- アンインストール画面の指示に従って削除を完了させ、PCを再起動します。
- 作業が完了したら、OBSで改めて配信を試みて問題が解決したかどうかを確認してください。
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