macOSアーカイブユーティリティの「書き込み可能な一時フォルダー識別エラー」の解決方法
Macのアプリケーションは、インストールファイルやキャッシュなどの一時的なデータを保存するために、一時フォルダー(テンポラリフォルダー)を利用します。この一時フォルダーに書き込みができない、またはアクセスできない状態になると、「書き込み可能な一時フォルダーを識別できません(Error identifying a writable temporary folder)」というエラーが表示されることがあります。
実際、AppleコミュニティやRedditでは以下のような相談が寄せられています。
「Time MachineバックアップからMacを復元しようとしたところ、問題なく進んでいたのに、アーカイブユーティリティでZIPファイルを解凍できず、『書き込み可能な一時フォルダーを識別できません。アーカイブを別のボリュームに移動してみてください』というエラーが出ました」—Apple.community
「Macで.zipファイルを展開しようとしたら、同じエラーが表示されました。どうすればいいのでしょうか?」—reddit.com
このエラーは必ずしもデータ損失につながるものではありませんが、システムの正常な動作を妨げる原因になります。幸い、いくつかの方法で解決可能です。主要なフォーラムで効果が確認された対策を検証・まとめましたので、順番に試してみてください。
方法1:再起動でシステムをリフレッシュする
macOSの一時的な不具合が原因でエラーが発生している場合があります。まずはMacを再起動してから、再度アプリケーションを実行してみてください。再起動によってシステムリソースが更新され、必要な一時ディレクトリが自動的に再作成されることが多いです。
手順は簡単です。Appleメニューから「システム終了」または「再起動」を選択するだけです。
方法2:ターミナルで一時フォルダーの権限を確認・修復する
macOSは「/tmp」と「/var/tmp」を主な一時ディレクトリとして使用しています。このエラーは、一時フォルダー自体のアクセス権限に問題があることを示唆しています。Macのターミナルを使って、システム全体の一時フォルダー(/tmp)とユーザー固有の一時フォルダー($TMPDIR)を確認しましょう。
- Finder > アプリケーション > ユーティリティ > ターミナルを開きます。
- 次のコマンドを入力します。
ls -lae /private/tmp
出力結果で、フォルダーの所有者が「root」であり、権限が「drwxrwxrwt」になっているか確認してください。末尾の「t」はスティッキービットと呼ばれる重要な設定です。 - 権限が正しくない場合は、以下のコマンドで修復できます。管理者パスワードの入力を求められます。
sudo chmod 1777 /private/tmpsudo chown root:wheel /private/tmp
また、「sudo chmod 1777 /tmp /var/tmp」および「sudo chown root:wheel /tmp /var/tmp」というコマンドで解決したという報告もあります。
続いて、ユーザー固有の一時フォルダー($TMPDIR)を確認します。macOSはユーザーアカウントごとに専用の一時フォルダーを作成しており、このエラーの最も一般的な原因となっています。
- ターミナルで
echo $TMPDIRを実行し、一時フォルダーの場所を確認します。
「/var/folders/xs/xxxxxxxxxxxxxx/T/」のようなパスが表示されます。「/xs/xxxxxxxxxxxxxx/T」の部分を控えておいてください。 - 上記で取得したパスを使って、権限を確認します。
ls -lae /var/folders/xs/xxxxxxxxxxxxxx/T/
フォルダーが自分のユーザー名の所有で、権限が「drwx------」になっているのが正常です。
権限に誤りがある場合は、echo $TMPDIRで取得したパスに置き換えて、以下のコマンドを実行してください。
sudo chmod 700 /var/folders/xs/xxxxxxxxxxxxxx/T/sudo chown $(whoami) /var/folders/xs/xxxxxxxxxxxxxx/T/
この方法でエラーが解決した場合は、ぜひ本記事をシェアしてください。
方法3:ユーザーの一時ディレクトリを再作成する
エラーがアカウントの一時ディレクトリに関連している場合は、再作成することで解決できます。一度ログアウトして再度ログインするか、ユーザーレベルの一時フォルダーを削除して、macOSに自動的に再生成させましょう。安心してください。この操作は安全で、システムは次回の起動時に新しいフォルダーを作成します。
- すべてのアプリケーションを閉じます。アプリが一時ファイルを使用中の場合があるため、この手順は重要です。
- ターミナルを開き、次のコマンドでユーザーの一時ディレクトリを削除します。
sudo rm -rf /var/folders/xs/xxxxxxxxxxxxxx/
このコマンドは、T(temp)フォルダーを含むユーザー専用フォルダー全体を削除します。システムは起動時に新しいフォルダーを自動的に生成します。
方法4:ホームディレクトリの権限をリセットする
ホームディレクトリの権限が破損していると、macOSが一時ファイルを書き込めなくなることがあります。以下のコマンドで権限をリセットしてください。
diskutil resetUserPermissions / `id -u`
これにより、アカウントのデフォルト権限が復元されます。
方法5:ディスクユーティリティのFirst Aidを実行する
ディレクトリ権限の破損は頻繁に見られる原因です。ディスクユーティリティのFirst Aid機能で修復できる可能性があります。
- Finder > アプリケーション > ユーティリティ > ディスクユーティリティを開きます。
- サイドバーでメインのボリューム(通常は「Macintosh HD」など)を選択します。より確実に修復するには、最上位の物理ドライブを選択することをおすすめします。
- 「First Aid」ボタンをクリックし、「実行」を選択します。
エラーが検出されて修復されたら、Macを再起動してもう一度試してください。
方法6:競合するソフトウェアを確認する
まれに、セキュリティソフトやクリーニングツールがフォルダーの権限を過度に制限したり、一時ディレクトリを誤って「クリーンアップ」したりすることがあります。
- サードパーティ製のアンチウイルス、ファイアウォール、「クリーナー」系アプリ(CleanMyMac、MacKeeperなど)を一時的に無効化します。
- もう一度操作を試みてください。問題が解決した場合は、そのソフトウェアの設定を確認し、/tmpや~/tmpフォルダーをロックする機能がないかチェックして、該当パスをホワイトリストに登録しましょう。
方法7:ディスクの空き容量を確保する
ディスクの空き容量がほぼない状態だと、macOSが新しい一時ファイルを作成できなくなります。使用していない大きなファイルの削除、ゴミ箱の空にする、外部ストレージへのデータ退避などを行い、少なくとも10〜15%の空き容量を確保しましょう。
Macintosh HDのディスク容量を効率的に整理する方法については、こちらの記事も参考にしてください。
すべての方法が失敗した場合:早急にデータを保護する
すべてのトラブルシューティングを試してもエラーが解消しない場合、特に頻繁なクラッシュ、ファイルの消失、ディスクが読み取り専用になるなどの症状が併発している場合は、ドライブ自体の故障を示している可能性があります。このような状況では、重要なファイルを直ちに保護することが何よりも重要です。
信頼できる解決策として、iBoysoft Mac Recovery Modeの活用をおすすめします。
まとめ
Macの「書き込み可能な一時フォルダー識別エラー」は、多くの場合深刻な問題ではなく、権限のリセット、ディスクの修復、空き容量の確保によって解決できます。しかし、ディスク関連の問題と同時に症状が続く場合は、恒久的なデータ損失が起こる前に、iBoysoft Mac Recovery Modeなどのツールを使ってファイルを保護することを優先してください。
よくある質問(FAQ)
Q:「書き込み可能な一時フォルダー識別エラー」が出た場合、どうすればよいですか?
A:まずMacを再起動し、ターミナルで/tmpと/var/tmpを確認してください。フォルダーが存在しない場合は、sudo mkdirで再作成し、chmod 1777で適切な権限を設定します。データが失われた場合は、iBoysoft Data Recovery for Macなどの専門ツールで復旧できます。
Q:/tmpフォルダーを再作成するにはどうすればよいですか?
A:ターミナルを開き、以下のコマンドを順番に実行してください。sudo mkdir /tmpsudo chmod 1777 /tmpsudo chown root:wheel /tmp
Q:/tmpと/var/tmpの権限を修正するコマンドは?
A:ターミナルで以下のコマンドを実行してください。sudo chmod 1777 /tmp /var/tmpsudo chown root:wheel /tmp /var/tmp
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