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Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

以前、ハードディスクの中身を丸ごと消去する方法を紹介しましたが、削除したいのが1つ、2つ、あるいは十数個のファイルだけだったらどうでしょうか?HDD全体を初期化することなく、ファイルをコンピューターから完全に、二度と復元できない状態で取り除く方法はないのでしょうか?答えは「イエス」どころか、その方法は複数存在します。ここでは、Linuxでファイルを完全に削除するための代表的なソリューションをいくつか見ていきましょう。

注意:SSDの場合は対象外

現在市場に出ているほとんどのSSD(ソリッドステートドライブ)は、空き領域を管理するためのTRIM機能をサポートしています。これはファームウェア側でデータの配置を再割り当てする仕組みです。Ext3/4やReiserFSといったLinuxのジャーナリングファイルシステムと組み合わさると、個々のファイルを確実に復元不可能な状態で削除することは保証できません。残念ながら、この場合の唯一の解決策は、SSDの内容をすべて消去することになります。

ゴミ箱を経由せずに削除する

以前詳しく紹介しましたが、もう一度簡単に触れておきます。設定によっては、ゴミ箱フォルダを経由せずにファイルを削除できます。こうすると、削除したファイルがゴミ箱に残らず、「完全に削除済み」として扱われます。復元が不可能になるわけではありませんが、誰でもアクセスできる状態のまま放置するよりは、確実に一歩前進です。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

KubuntuのようなKDE採用ディストリビューションでこれを行うには、デフォルトのファイルマネージャー「Dolphin」を起動します。「コントロール → 設定 → ゴミ箱」から関連する設定画面へ移動しましょう。ゴミ箱を完全に無効化するオプションはありませんが、多くの場面をカバーできる便利なテクニックがあります。それは「サイズ制限」を有効にして、最小値まで下げることです。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

筆者の環境では205.09KiBになりました。この値を超えるとDolphinは自動的にゴミ箱の中身を消去します。通常のデスクトップ利用であれば、数時間おきに発生する計算です。また、NautilusやNemoなど他のファイルマネージャーにも、ゴミ箱を完全にバイパスするオプションが用意されています。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

shredコマンドを使う

Ubuntu系のディストリビューションをお使いなら、shredはおそらくすでにインストールされています。すぐに使い始めて、お払い箱にしたい機密ファイルを完全に消去できます。具体的な使い方は以下の通りです。

例えば「deleteme.jpg」を消し去りたい場合は、次のように実行します。

shred -uvz -n 2 deleteme.jpg

各オプションの意味は次の通りです。

  • u:上書き処理の前にファイルを削除します。
  • v:詳細情報を表示します。
  • z:データが占めていた領域をゼロで埋め、復元される可能性をさらに低減します。
  • -n 2:合計3回の削除パスを実行します。shredはデフォルトで1回パスを行い、「-n」で追加のパス回数を指定できます。一般的には3回のパスで十分とされています。
Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

複数のファイルやフォルダの中身をまとめて削除したい場合は、ワイルドカードが活用できます。

shred -uvz -n 1 Pictures/delete_those_images_0?.jpg
shred -uvz -n 4 Pictures/*.*

最初の例では「?」が1文字分のワイルドカードとして機能し、「delete_those_images_01.jpg」や「delete_those_images_02.jpg」といった名前のファイルが削除されます。

2番目の例では、Picturesディレクトリ内のすべてのファイルが、名前や種類に関係なく消去されます。

wipeコマンドを使う

wipeも優れた代替ツールです。お使いのディストリビューションのソフトウェアセンターで検索してインストールするか、次のコマンドを実行してください。

sudo apt install wipe
Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

使い方はshredと同等か、それ以上にシンプルです。ファイルやディレクトリを消去するには、次のように入力します。

wipe Pictures/deleteme.jpg

ただし、デフォルトではセキュリティ確保のために非常に多くのパスを実行するため、処理に時間がかかる点がやや不便です。さらに、削除のたびに確認を求められます。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

fフラグで確認を省略し、rでサブディレクトリを再帰的に処理できます。cは必要に応じてchmodを実行し(書き込み権限がないファイルやディレクトリが対象)、qはパス回数を減らして高速化します。qを使う際は小文字であることに注意してください。大文字の「Q」を続けて、希望するパス回数を指定できます。例えば、先ほどのコマンドにこれらの調整を加えると、次のようになります。

wipe -rfcq -Q 3 Pictures/deleteme.jpg

Secure Delete(srm)を使う

SRMは、HDDからの安全なデータ削除に特化したツール群「Secure Delete」に含まれるツールの1つです。この用途において最高のツールだと評価するユーザーも多くいます。

Ubuntuおよび互換ディストリビューションにSecure Deleteスイート一式をインストールするには、次のコマンドを使用します。

sudo apt install secure-delete
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インストール後は、次のコマンドだけで任意のファイルを抹消できます。

srm Pictures/deleteme.jpg
Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

zフラグを使うと、ファイルの中身をゼロで上書きしてさらなる安全性を確保でき、vで処理の詳細情報を確認できます。ディレクトリやサブディレクトリを扱う場合は、再帰モードのrフラグも追加しましょう。デフォルトの38回の書き換えが多すぎると感じる場合は、lフラグでパス回数を「わずか」2回に減らすことで、所要時間(と引き換えにセキュリティ)を抑えられます。先ほどのコマンドは次のようになります。

srm -rlvz Pictures/deleteme.jpg

GUIで行う方法:BleachBit

コマンドライン操作が苦手な方には、BleachBitが最良の選択肢の1つです。デフォルトでは、不要になった後もストレージを占有し続ける「不要ファイル」の検出と削除を得意とするツールですが、意外と知られていない機能として、任意のファイルを手動で「シュレッド(粉砕)」して復元不能にする機能も備えています。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

Ubuntu互換ディストリビューションでは、ソフトウェアセンターからインストールするか、次のコマンドを使用します。

sudo apt install bleachbit

「編集 → 設定」を開き、「ファイル内容の上書き(リカバリー防止)」オプションを有効にすると、セキュリティが強化されます。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

メイン画面に戻り、「ファイル → シュレッド」をクリックすると、ポップアップしたダイアログから消し去りたいファイルを選択できます。「削除」をクリックし、本当に実行してよいかBleachBitに確認すれば完了です。

Linuxでファイルを完全に削除・復元不能にする方法まとめ

最後に覚えておきたい重要なポイントがあります。ジャーナリングファイルシステムを使用していること、そして各HDDのファームウェアがデータをどのように「管理」しているのかが外部からは分からないという事実により、最も確実な解決策はHDD全体をワイプすること、さらに言えばデバイスを物理的に破壊することだということです。

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