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KDEとは?Linuxで最もカスタマイズ性の高いデスクトップ環境「Plasma」を徹底解説

Linuxはどんな見た目をしているのか——これは意外と答えにくい質問です。WindowsやmacOSと違い、Linuxには「これがLinuxの姿だ」という単一の見た目が存在しません。しかし多くの場合、Linuxの姿はKDEそのものだと言えます。どういうことか、順を追って解説しましょう。

KDEは「デスクトップ環境」である

KDEは、画面に表示される要素の大部分を担っています。画面下部に表示されるパネル、アプリケーションを起動するランチャー、壁紙の管理——これらすべてがKDEであり、いわばデスクトップ環境全体なのです。

デスクトップ環境は、ユーザーが見て操作する部分を受け持ちますが、それ単体では機能しません。画面上の表示と、実際に手が触れるハードウェアをつなぐ役割を果たすのがLinuxカーネルです。この両者がそろって初めて、OSとして成立します。

WindowsやmacOSのユーザーは、「どのデスクトップ環境を使うか」を考えたことがないでしょう。どちらも選択肢が1つしかないからです。一方Linuxには多数のデスクトップ環境があり、KDEはその中でも最も人気のあるものの1つです。しかも、カスタマイズ性の高さにおいても群を抜いています。デフォルトではWindowsに似た外観ですが、追加ソフトのインストールや複雑な設定なしに、数クリックだけでMac風の操作性に変えることも可能です。

KDEの歴史

KDEの歴史は1996年にさかのぼります。マティアス・エトリッヒ(Matthias Ettrich)が、Unix向けのCommon Desktop Environment(CDE)に代わるものを求めたのが始まりです。「K」は当初「Kool(クール)」の略にしようという案もありましたが、それは90年代らしい一瞬の思いつきにすぎませんでした。結局「K」には特定の意味はなく、KDEは「K Desktop Environment」の略称となりました。

KDEはQtツールキットを採用しましたが、この決定がきっかけとなり、代替となるデスクトップ環境としてGNOMEが誕生することになります。また、KDEのコントリビューターたちはデスクトップインターフェースにとどまらず、KDEと統合して動作する無数のアプリケーションを作り上げました。

2009年のブランド変更以降、3つの文字それぞれに意味はなくなりました。現在KDEは、プロジェクトを取り巻くコミュニティ全体を指す言葉です。インターフェースは「Plasma」と呼ばれ、デスクトップにとどまらず、タブレットやスマートフォンへと展開されています。

KDEの仕組みと使い方

KDEを導入する方法はいくつかありますが、最も簡単なのは、Plasmaデスクトップを標準搭載したディストリビューションを選ぶことです。

初回起動時の画面構成はこうなっています。画面下部にはパネルが表示され、左下のアイコンからアプリケーションランチャー(Windowsでいうスタートメニュー)が開き、右下にはシステムアイコンが並びます。アプリケーションのウィンドウには、最小化・最大化・閉じるボタン付きのタイトルバーがあります。KDE開発者たちがデフォルトのインターフェースを親しみやすいものに設計しているため、WindowsやChrome OSのユーザーでも違和感なく使い始められるでしょう。

カスタマイズはパネルの調整から始められます。パネルの高さや幅、配置する画面の端(上下左右)を変更でき、ウィジェットの追加・削除・並べ替えも自由自在。さらにパネル自体を複数追加することもできます。この自由度があれば、macOS風にも、クラシックなGNOME風にも、あるいはその中間のような見た目にも仕上げられます。もちろん、自分だけのオリジナルなインターフェースを作り上げるのもよいでしょう。

カスタマイズの対象はデスクトップだけにとどまりません。アプリケーションウィンドウのほとんどの側面も調整可能です。ウィンドウ枠に表示するボタンを選べますし、ボタンを左側に置きたければ移動できますし、完全に消してしまうことも可能です。Mac OS X以前のように、ウィンドウをタイトルバーに「巻き取る」ような挙動にしたい場合も、設定次第で実現できます。

さらに、KDEアプリケーションではツールバーの表示・非表示を切り替えられるうえ、各ツールバーに表示するボタンまで変更できます。要するに、KDEのソフトウェアは、カスタマイズ性において他の追随を許さないということです。

KDEアプリケーションの存在は、他のデスクトップ環境との大きな差別化ポイントです。ディストリビューションのリポジトリにあるソフトウェアの多くは、KDEを念頭に設計されています。これらのプログラムは他のデスクトップでも動作しますが、統合度は下がってしまいます。Plasmaデスクトップに惚れ込まなかったとしても、便利なツール類を手放せずにKDEを使い続けるユーザーは少なくありません。

KDEの弱点

ここまでの自由度は完璧に聞こえるかもしれません。しかし、代償もあります。あまりに高いカスタマイズ性は、アプリケーションを分かりにくくしてしまうことがあるのです。

例えば、GNOMEのgeditとKDEのKateはどちらも高機能なテキストエディターですが、Kateの方がメニューバーに格納されたオプションがはるかに多く、目的の設定を見つけるのに苦労することがあります。

この傾向はアプリ以外にも及びます。パネルのテーマとアプリケーションのテーマを変更する項目は、システム設定の同じセクションにあると思うでしょう。ところが実際は違います。Look and Feel(外観)、Desktop Theme(デスクトップテーマ)、Widget Style(ウィジェットスタイル)、Window Decorations(ウィンドウ装飾)——ぱっと見で、これらの違いが分かるでしょうか?ワークスペースの外観とアプリケーションの外観の違いは、KDEに慣れれば自明に思えますが、最初のうちは学習曲線が急なのは否めません。

また、KDE向けソフトは豊富にあるものの、Firefox、LibreOffice、GIMPといった人気のオープンソースアプリケーションの多くは、KDE向けに設計されておらず、QtではなくGTKで書かれています。そのため、KDEアプリと非KDEアプリの間には大きなギャップが生まれます。メニューの構成が異なり、ツールバーはカスタマイズできず、ポップアップダイアログの見た目もバラバラです。Plasma 5.8ではQtアプリとGTKアプリに共通のテーマが適用され、見た目の統一感は大きく向上しましたが、それでも操作感は別物と言わざるを得ません。

KDEはどんな人に向いている?

KDEは、あらゆるOS向けに存在するインターフェースの中で、おそらく最もカスタマイズ性が高く、機能豊富で、すべてを網羅した存在です。

UbuntuのUnityインターフェースの設定できない部分に我慢ならないなら、Plasmaデスクトップはうってつけです。GNOMEがお気に入りのアプリから機能を削ぎ落としたことに憤りを感じた人なら、KDEのツール群は夢のような存在になるでしょう。「選択肢が減る」ことの何が良いのか理解できない人は、もう探す必要はありません。KDE開発者たちがあなたをしっかりサポートしてくれます。

PCを完全にコントロールしたいパワーユーザーにも、統合されたソフトウェアに魅力を感じるフリーソフト愛好家にも、KDEを愛すべき理由はたくさんあります。

あなたはKDEを使っていますか? このデスクトップ環境のどんなところに惹かれましたか? お気に入りの機能は? プロジェクトのこれまでの方向性に満足していますか? ぜひコメントで教えてください!

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