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中国政府が開発したLinuxディストリビューション「Ubuntu Kylin」の実力を徹底レビュー

中華人民共和国は、まさに「テクノロジー大国」と呼ぶにふさわしい存在です。私たちが日々使う電子機器やガジェットの多くは、深圳や広州に広がる巨大な工場で、何千人もの作業員が昼夜を問わず働くことで生産されています。しかし中国は製造業における圧倒的な強さで知られている一方、製品の企画や発想の面では評価が低い傾向にありました。そうした役割はシリコンバレー、ダブリン、ロンドンといったクリエイティブなテックハブが担ってきたからです。

しかし実際には、中国も数多くのクールな製品を生み出しています。ただ、そのほとんどが国内市場向けであるため、海外ではほとんど知られていないだけなのです。その代表例が「Ubuntu Kylin(優麒麟)」です。これは中国政府が開発した、中国ユーザー向けに大幅にカスタマイズされたUbuntu Linuxの派生ディストリビューションです。

西洋ではいまだに実現していない「Linuxデスクトップの年」ですが、中国では話が別です。なんとUbuntu Kylinは、Dell製の新規PCの40%にプリインストールされているのです。

政府がWindowsの代替として独自の(大抵はLinuxベースの)OSを開発するのは珍しいことではありません。北朝鮮にもありますし、ミュンヘン市にも、スペインのエストレマドゥーラ自治州にもあります。キューバ政府は2009年から取り組んできました。唯一の違いは、中国のものが実際にかなり優れているという点です。

筆者はISOファイルをダウンロードし、VirtualBoxで仮想マシンを立ち上げ、丸一日かけて徹底的に試してみました。以下がその結果です。

你好、Ubuntu Kylin

Ubuntu Kylinは、公式に認められたUbuntu派生ディストリビューションとして、Ubuntuの公式サイトから直接ダウンロードできます。サイト上では「中国市場向けに構築されたUbuntuのカスタム版」として紹介されていますが、中国政府との関係については控えめにしか触れられていません。

ディスクイメージをダウンロードした後、筆者はRAM 4GB、ビデオメモリ64MB、3Dアクセラレーション有効、16GBの可変容量仮想ハードディスクという構成の仮想マシン(VM)を用意しました。決して贅沢なスペックではありませんが、Ubuntuのカスタム版としては十分すぎるほどです。

インストール手順

Ubuntu Kylinは起動すると最初から中国語で表示されます。ターゲット層を考えれば当然のことです。しかし、英語をはじめ、Ubuntuが翻訳を提供している言語なら簡単に切り替えられます。表示される内容の大部分は標準のUbuntuと同じですが、このバージョン向けに変更された部分は英語に翻訳されており、しかもその品質はかなり良好です。筆者はこれまで中国語から英語への奇妙な誤訳をいくつも見てきましたが、ここではすべて自然で読みやすい英文になっていました。

インストールの手順は非常に馴染みのあるものです。ユーザーアカウントを作成し、タイムゾーンを設定して、あとは「続ける」ボタンを数回押すだけです。

外観と操作性

Ubuntu Kylinのデフォルトのウィンドウ環境は、素のUnity Shellです。最も人気があるデスクトップ環境ではないかもしれませんが、筆者は嫌いではありません。落ち着いた雰囲気のMATEインターフェースと比べると、華やかで輝きがあります。壁紙も気に入りましたが、これはあくまで個人的な好みの問題です。

英語表示に設定したにもかかわらず、ホーム画面には中国語のまま残っている部分がいくつかありました。フォルダがひとつと、解読できなかったダイアログです。重要なことを表示していたのでなければいいのですが。

見た目に関しては、Kylinは純粋なUbuntuそのものです。しかし、バンドルされているソフトウェアには大きな変更が加えられています。具体的には、完全に再設計されたソフトウェアセンターと、「Youker(优客助手)」と呼ばれるパーソナルアシスタントパッケージです。

ソフトウェアセンター

KylinのUbuntuベースのおかげで、コマンドラインからアプリケーションをダウンロードしたり、独自のリポジトリを追加したりすることも可能です。しかし同時に、まったく異なるGUIパッケージマネージャーも搭載されています。

まず、このソフトウェアセンターは中国市場向けに深くカスタマイズされており、中国で人気のアプリが強力にプッシュされます。たとえば、金山軟件(Kingsoft)のWPS Officeが含まれています。WPS Officeは近年、中国市場においてMicrosoft Officeの覇権に挑戦してきたオフィススイートです。また、見た目も標準のUbuntuソフトウェアセンターよりはるかに洗練されています。

さらに興味深いのは、人気のWindowsアプリケーションの代替となるLinuxアプリを提案してくれる点です。中国がアメリカ製技術からの脱却を切望しているのは周知の事実であり、特に2013年のスノーデン事件以降、その動きは加速しました。政府レベルでは、単純にアメリカ製のハードウェアやソフトウェアを購入しないことでこれを実現しています。2014年2月には、政府機関によるApple製品とCisco製品の調達が禁止されました。

一方、一般消費者に対しては、使いやすい製品を作り、Windowsからの移行プロセスを手厚くサポートすることで対応しています。ユーザーがすでに慣れ親しんだソフトウェアの類似品を提案するよりも効果的な方法があるでしょうか?

Internet ExplorerのユーザーにはChromiumのインストールが、Microsoft Officeのユーザーには前述のWPS Officeへの乗り換えがそれぞれ案内されます。

Youkerパーソナルアシスタント

これは奇妙な体験でした。

Youkerはパーソナルアシスタントを自称しています。名前にもそれが表れています。当初、筆者はCortanaの中国版のようなものを想像していました。それなら本当に面白かったのに…。しかし現実はまったく違いました。

実際には、ファイルマネージャー、ウェブカメラアプリ、各種設定ユーティリティなど、無秩序にまとめられたシステムツールのコレクションでした。振り返ってみれば、これらが役立つ場面もあることは理解できますが、期待外れだったことは否めません。

ブラウジング

Ubuntu KylinにはFirefoxとChromiumの両方が同梱されています。ほとんどのLinuxディストリビューションはどちらか片方しか搭載しないことを考えると、異例です。

筆者はFirefoxを試しました。カスタマイズは最小限で、デフォルトのホームページがSogou.com(捜狗)になっている程度です。Sogouはいわば中国版MSNのようなポータルサイトで、Ubuntu Kylinとは別に配布されているピンイン入力ツールや、ChromeのWebkitとInternet ExplorerのTridentという両方のレンダリングエンジンを搭載したブラウザでも知られています。

中国はインターネットへの厳しい統制で悪名高い国です。しかし筆者が試した限り、他のディストリビューションと同じようにインターネットを利用できました。フィルタリングは一切なく、法輪功や天安門事件についても心ゆくまで読むことができました。

その他の所感

筆者はUbuntu Kylinでの時間をとても楽しめました。中国政府は、これを魅力的で実用的なWindowsの代替にするために多大な努力を払っています。

すでにKylin Linuxは目覚ましい成功を収めています。中国国内では驚くべき数のPCに出荷されており、間もなくWindowsを追い抜く勢いさえ感じさせます。しかし、彼らが成功した場所で、他の国々は惨敗してきました。

注目すべきは、「Kylin」の名を持つもうひとつの政府支援Linuxディストリビューションが存在することです。NeoKylinはここ数年開発が続けられており、中国国内ですでに大きなユーザーベースを抱えています。ただし、Ubuntu Kylinが主流のUbuntuに似ているのに対し、NeoKylinはWindows XPに酷似するよう設計されています。

北朝鮮とキューバも独自のLinuxディストリビューションを持っています。しかし自国内では、海賊版Windowsの蔓延や、そもそものPC普及率の低さが原因で、まったく普及していません。

同様に、ミュンヘン市政府は2006年からITインフラをWindowsからLinuxへ段階的に移行してきました。しかし、ユーザーの不慣れや互換性の問題から、定期的にWindowsへの回帰が検討されてきました。こうした問題は、英国の中央省庁や地方自治体がLinux移行に踏み出せない理由でもあります。

Kylin Linuxが成功している理由はシンプルです。品質が良いこと。入手しやすいこと。そして、Windowsからの移行を手厚くサポートする設計になっていること。この方程式はシンプルで、明白ですらあります。しかし、それこそが効くのです。

あなたも試してみよう

Kylin LinuxのISOは公式サイトからダウンロードできます。ぜひ一度試してみて、感想をコメント欄で聞かせてください。

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