Ubuntuにおすすめのアンチウイルス対策7選|無料ツールから市販ソフトまで
正直に言えば、ウイルスの脅威という観点では、ハッカーが真っ先に狙うのはLinuxではないでしょう。しかし、それですべての攻撃経路から無縁というわけではありません。「隠蔽によるセキュリティ(security by obscurity)」の恩恵を受けているとはいえ、いくつかの点では依然として注意が必要です。例えば、WineなしではWindowsプログラムを実行できないからといって、油断してよい理由にはなりません。
ウイルスは今でも拡散しうる存在です。特に、Sambaサーバー(Linux上のWindowsファイル共有)を運用していたり、LinuxとWindowsの両方で使う外付けデバイスを頻繁に取り回している場合は要注意。気づかないうちにウイルスをばら撒いてしまっているかもしれませんし、近年では(頻度こそ高くないものの)Linuxユーザーを直接狙うハッカーも現れ始めています。
そこで今回は、Ubuntuで取り入れたいおすすめのアンチウイルス対策をご紹介します。
1. uBlock Origin + hostsファイル

Linuxは一般的に、Windows 10ほど強力なアンチウイルス保護を必要としません。利用者数が相対的に少ないためハッカーからの標的になりにくく、インストールするソフトの多くは信頼できるリポジトリから入手できるからです(願わくば!)。
しかし、ビットコインマイニングの普及に伴い、特定のウェブサイトを閲覧するだけでPCが「コインマイニングのゾンビ」化してしまう経路が生まれています。そうしたサイトには、訪問者のPCを勝手にマイニングマシンへ変えてしまうスクリプトが仕込まれているのです。
これに対する最良のブロッカーがuBlock Originです。コインマイニングサイトやスクリプトをブロックする膨大なフィルターがあらかじめ組み込まれています。
さらに、公開されているコインマイニング関連アドレスの包括的なリストをhostsファイルにコピーして一括ブロックする方法もあります。
2. 自分自身で予防策を講じる

Ubuntuはダウンロードできるソフトウェアや入手元が比較的限られており(UbuntuのAPTリポジトリはかなり安全性が高い)、基本的な注意点を押さえておけば十分安全です。サードパーティ製アンチウイルスに頼らずに安全を確保したい方は、まず以下を試してみてください。
- ブラウザでスクリプトブロッカーを使う(FirefoxならNoScriptがおすすめ)。FlashやJava関連の脆弱性を突いた攻撃から身を守れます。
sudo apt-get updateとsudo apt-get upgradeでUbuntuを常に最新の状態に保つ。- ファイアウォールを活用する(Gufwが手軽でおすすめ)。
ここまで実施した上で、さらに防御層を厚くしたい方は、このまま読み進めてください。
3. ClamAV

Linuxのウイルス対策ツールといえば、多くの人がまず思い浮かべるのがClamAVでしょう。「高性能」なウイルススキャナーで、Linuxデスクトップやサーバーはもちろん、Windows上でも動作します。すべての操作をコマンドラインで完結するのが特徴で、「高性能」の所以はマルチスレッドスキャンによるCPU効率の良さにあります。
多様なファイル形式に対応し、圧縮アーカイブを展開してスキャンすることも可能。複数のシグネチャ言語をサポートし、メールゲートウェイスキャナーとしても機能します。ターミナル操作を厭わないのであれば、Linuxで頼れるウイルススキャナーとして有力候補となる一枚です。
4. ClamTk ウイルススキャナー

ClamTkは、ウイルススキャナーそのものというより、同名のClamAVを操作するためのグラフィカルフロントエンドです。従来は高度なターミナル操作とClamAVの構文知識が必要だった作業の多くを、直感的なGUIでこなせるようになります。開発チームによれば、「Linux向けの使いやすいオンデマンドスキャナー」として設計されているとのこと。
実際その通りで、非常に扱いやすいのが魅力です。ClamAVの上に被せただけのグラフィック層なので、機能面での損失は一切ありません。優れたウイルススキャナーが必要だけどコマンドラインが苦手、という方にはClamTkが最良の選択肢といえるでしょう。
5. ESET NOD32 Antivirus

ESET NOD32 Antivirusは、Linux、Android、Mac、Windowsに対応した商用ウイルススキャナーです。価格は59.99ドルで、WindowsとMacの両方を感染から守るクロスプラットフォーム保護を謳っており、もちろんLinuxもしっかりカバーします。
製品ページにLinux固有の記載は多くありませんが、ほとんどのウイルススキャナーがやっていることは基本的に共通しています。脅威のリアルタイム監視や「ウイルス定義」の更新、そしてウイルス・マルウェア・スパイウェア・システムの脆弱性(エクスプロイト)のスキャンなどです。
多少の出費を惜しまず、Linux向けの質の高いウイルススキャナーをお探しなら、チェックしてみる価値は十分にあります。
6. Sophos Antivirus

Sophosはやや知名度こそ控えめですが、近年存在感を増しているセキュリティ企業です。有料・無料を問わず幅広い製品を展開しており、なんとLinux向けの無料ウイルススキャンツールも提供しています。これを使えば「不審なファイル」を「リアルタイム」に検査でき、LinuxマシンがWindowsやMacのウイルスを配布してしまう事態を防げます。
さらに、Linuxデスクトップ自体の安全を保つための機能も備えています。優れたスキャナーをお探しの方は、一度試してみる価値があるでしょう。
7. Comodo Antivirus for Linux

Comodoは古参のセキュリティ企業で、有料・無料の両方の製品を長年にわたり提供してきました。SophosやESETと同様、多数のプラットフォーム向けに豊富なセキュリティソフトを展開しています。Comodo Antivirus for Linuxの特長は「プロアクティブ(予防的)」な保護で、既知の脅威を発生した瞬間に検知・阻止できます。
また、スキャンのスケジュール設定機能により、セキュリティ習慣に合わせた計画的なPC運用が容易になるほか、メールフィルター(Qmail、Sendmail、Postfix、EximなどのMTAに対応)も搭載。Linuxマシンをウイルスやマルウェアの被害からしっかり守れる、充実の機能が揃っています。
まとめ
ウイルスは決して良いものではありません。コンピューターを壊し、一日を台無しにし、場合によっては人生まで狂わせます。だからこそ、何らかの形で保護しておくことが大切なのです。私たちLinuxユーザーは常にこれらのツールを使わずに済むことも多いものの、少なくとも何らかのスキャナーツールを導入しないのは無責任だと言わざるを得ません。
あなたはUbuntuでウイルススキャナーや、今回紹介したアンチウイルスソフトを使っていますか?お気に入りはどれですか?ぜひコメント欄で教えてください!
※この記事は2016年8月に初公開され、2019年4月に内容を更新しました。
画像クレジット:asjusa
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