Windows 10でデバイスドライバーをバックアップ(エクスポート)&復元する方法|PowerShell・DISM・PNPUtil活用ガイド
Windowsを再インストールまたはクリーンインストールした後、PCに搭載されている各デバイス用の最新ドライバーを改めてインストールする必要があります。通常は必要なドライバーを手動で探してダウンロードし、1つずつインストールしなければなりませんが、実はもっと効率的な方法があります。Windows 10や8.1では、再インストール前にインストール済みの全ドライバーをバックアップ(エクスポート)しておき、そのバックアップを使ってクリーンなWindows環境へすべてのドライバーを一括で素早く導入できるのです。
この記事では、Windowsに標準搭載されているツール(DISM、pnputil.exe、PowerShellのExport-WindowsDriverコマンドレット)だけを使って、ドライバーをバックアップ・復元する基本の手順を詳しく解説します。
目次
- PowerShell:Export-WindowsDriverコマンドレットでドライバーをバックアップ
- DISMを使ってWindows 10のドライバーをバックアップ
- PNPUtilでインストール済みデバイスドライバーをエクスポート
- Windows 10でデバイスドライバーを復元するには?
PowerShell:Export-WindowsDriverコマンドレットでドライバーをバックアップ
Windows 10およびWindows Server 2019/2016では、PowerShellのExport-WindowsDriverコマンドレットを使うことで、ドライバーストアに登録されているサードパーティ製(Microsoft以外)のドライバーをすべて直接エクスポートできます。このコマンドレットを活用すれば、Windowsの再インストール作業を大幅に簡略化でき、作業時間も短縮できます。以前はドライバーのバックアップを作成するために、DoubleDriverやDriverMaxといったサードパーティ製ツールが必要でしたが、今では標準機能だけで完結します。
現在稼働中のWindows 10(オンラインイメージ)からサードパーティ製ドライバーをすべてエクスポートするには、管理者権限でPowerShellを開き、以下のコマンドを実行します。
Export-WindowsDriver –Online -Destination c:\export-drivers
注意: ドライバーファイルは c:\export-drivers フォルダーに保存されます。このフォルダーは事前に作成しておいてください。
マウントしたオフラインのWindowsイメージからドライバーを抽出したい場合は、次のようにコマンドを変更します。
Export-WindowsDriver -Path c:\win_image -Destination c:\export-drivers
コマンドレットを実行すると、画面にエクスポートされたサードパーティ製ドライバーの一覧が表示されます。これにより、C:\Windows\System32\DriverStore\FileRepository\ 内のWindowsドライバー一式のバックアップが取得できます。各ドライバーとその関連ファイルは、INFファイル名を基準とした個別フォルダーごとに保存されます。

各フォルダーにはドライバーのインストールに必要なファイルがすべて含まれています。*.inf ファイルだけでなく、関連する *.sys、*.dll、*.exe なども一緒に保存されます。Export-WindowsDriverコマンドレットは、ドライバーのINFファイル内の CopyFiles セクションに記載された情報をもとに、インストールに必要なファイルリストを自動的に構築します。

ドライバー一覧を見やすい形で表示する
保存したドライバーを「クラス名」「ベンダー」「バージョン」付きの一覧として確認したい場合は、以下の2段階のコマンドを実行します。
$BackupDrv = Export-WindowsDriver -Online -Destination c:\export-drivers
続けて、結果を表形式で表示します。
$BackupDrv | Select-Object ClassName, ProviderName, Date, Version | Sort-Object ClassName
実行すると、ドライバーのクラス、メーカー、バージョン、日付が整理された表が表示されます。

エクスポートしたドライバーの情報はCSVファイルとして保存することも可能です。
$BackupDrv | Select-Object ClassName, ProviderName, Date, Version | Export-Csv c:\ps\backup_drivers_list.txt
特定のデバイスクラスやベンダーのドライバーだけを絞り込む
ClassName属性を使えば、特定のデバイスクラスのドライバーだけを一覧表示できます。たとえばプリンタードライバーのみを表示するには、次のコマンドを実行します。
$BackupDrv | where { $_.classname -like "printer" }
特定のベンダー(メーカー)のドライバーだけを表示したい場合は、以下のコマンドを使用します。
$BackupDrv | Where{ $_.ProviderName -Match "NVIDIA"}

PCモデル名ごとのフォルダーにバックアップを保存する
ドライバーの保存先フォルダーをPCのモデル名で命名すれば、複数機種のドライバーを管理しているネットワーク共有フォルダーへ整理してバックアップすることもできます。その場合は次のコマンドを使用します。
Export-WindowsDriver -Destination "\\mun-fs01\drivers\desktop\$((Get-WmiObject -Class win32_computersystem).Model)" -Online

このように実行すると、PCのモデル名が付いたフォルダーが自動的に作成され、そこへすべてのドライバーがエクスポートされます。
DISMを使ってWindows 10のドライバーをバックアップ
DISM.exeを使っても、ドライバーのバックアップやWindowsイメージへの取り込みが可能です。すべてのドライバーを C:\export-drivers フォルダーへエクスポートするには、管理者権限のコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行します。
dism /online /export-driver /destination:C:\export-drivers
実行例:
エクスポートしています 1/24 - oem0.inf: ドライバー パッケージは正常にエクスポートされました。

この例では、DISMツールによって24個のドライバーが指定フォルダーへ正常にエクスポートされました。
PNPUtilでインストール済みデバイスドライバーをエクスポート
Windowsに標準搭載されている PNPUtil.exe ツールでも、PC上のデバイスドライバーを管理できます。このツールは通常、Windowsへのドライバー追加・削除によく使われます(以前の記事では、ディスク容量を節約するために古い未使用ドライバーをドライバーストアから削除する方法を紹介しました)。さらにPNPUtilは、Windowsのドライバーリポジトリからのエクスポートにも利用できます。
管理者権限のコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行してください。
pnputil.exe /export-driver * c:\export-drivers

エクスポートしたフォルダー内のドライバーは、PowerShell・PNPUtil・DISM(Windowsイメージへのドライバー統合)を使って手動で他のデバイスへ展開できるほか、MDTやSCCMなどを利用して自動展開することも可能です。
特定のドライバーだけをエクスポートする方法
pnputilでは、特定のデバイスドライバーのみをエクスポートすることもできます。その場合は、対象ドライバーのINFファイル名を把握しておく必要があります。
まず、インストール済みドライバーの完全なリストを取得します。
pnputil.exe /enum-drivers
PowerShellでフィルタリングしても構いません。ここではRealtek製NIC(ネットワークアダプター)のドライバーだけをエクスポートしたいとします。
Get-WindowsDriver -Online | where { ($_.ProviderName -like "Realtek") –and ($_.ClassName -like "Net")}
表示されたINFファイル名(oem5.inf)をコピーし、以下のコマンドでドライバーファイルをエクスポートします。
mkdir c:\drivers\realtek
pnputil.exe /export-driver oem5.inf c:\drivers\realtek
これで、NICのINFファイル(rt640x64.inf)とそれに必要なファイル一式がエクスポートされました。

Windows 10でデバイスドライバーを復元するには?
バックアップしておいたドライバーフォルダーを使えば、クリーンインストール直後のWindows(または再インストール後のWindows)にドライバーを導入できます。
個別のドライバーをインストールする
特定のドライバーだけをインストールしたい場合は、INFファイルを右クリックして「インストール」を選択します。

また、デバイスマネージャーから特定のデバイスドライバーを更新することもできます。デバイスマネージャー(devmgmt.msc)を開き、ドライバーを入れ替えたいデバイスを選択して「ドライバーの更新」→「コンピューターを参照してドライバーを検索」をクリックします。バックアップ済みドライバーフォルダーへのパスを指定し、サブフォルダー内のINFファイルまで自動的に検索する場合は「サブフォルダーも含める」にチェックを入れてください。

PowerShellスクリプトで全ドライバーを一括インストール
指定フォルダー内のすべてのドライバーを一度にインストール(インポート)するには、以下のPowerShellスクリプトが便利です。
$drvinffiles = Get-ChildItem -Path "C:\export-drivers\" -Filter "*.inf" -Recurse -File
foreach($drvinffile in $drvinffiles){
$drvinffile.FullName
pnputil.exe -i -a "$drvinffile.FullName"
}
このスクリプトは、指定ディレクトリ内のすべてのフォルダーを順番に走査し、見つかったすべてのINFファイルを検出して、PNPUtilツール経由でドライバーストアへインストールしていきます。
さらに、Windows 10のpnputilなら、ワンライナーコマンドだけで指定フォルダー(サブフォルダー含む)内の全ドライバーをインストールできます。
pnputil.exe /add-driver C:\export-drivers\*.inf /subdirs /install
DISMでオフラインイメージへドライバーを統合する
DISMツールのAdd-Driverパラメーターを使えば、バックアップフォルダー内の全ドライバーをオフラインのWindowsイメージへ一括インポートすることもできます(この例では、署名されていないドライバーのインストールも許可しています)。
DISM /image:c:\win_image /Add-Driver /Driver:C:\export-drivers /Recurse /ForceUnsigned
なお、DISMによるドライバーの統合(スリップストリーム)は、オフラインのWindowsイメージに対してのみ実行できます(参考:Windows 7のインストールメディアにUSB 3.0ドライバーを追加する方法)。
まとめ: Windowsを再インストールする前に、必ずインストール済みドライバーのバックアップを取っておきましょう。標準ツールだけで簡単に実行でき、再インストール後のセットアップ作業が格段に楽になります。
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