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【Windows Server】IISのWebサイトと構成をバックアップ・復元する完全ガイド

この記事では、Windows Server上で稼働するWebサイト、アプリケーションプール、IIS Webサーバーの構成をバックアップする方法を解説します。IISのバックアップを事前に取得しておけば、ホストサーバーに障害が発生した場合や、Webサイト(およびIIS構成)を別のサーバーへ移行する際に、迅速かつ確実な復元が可能になります。

Windows ServerにおけるIISのバックアップ方法

IIS Webサーバー上で稼働しているサイトのデータと構成のバックアップは、主に以下の3つのステップで構成されます。

  1. IIS Webサイトのファイルをバックアップする(既定では、IISのサイトファイルは%SystemDrive%\inetpub\wwwrootに保存されています)。このフォルダは必ずバックアップ計画に含めてください。バックアップツールでファイル一式をコピーすれば十分です(Windows Server Backupなどの組み込み機能を使い、inetpubディレクトリをバックアップ対象に指定することもできます)。BATやPowerShellスクリプトでの対応も可能です。例えば、WSB(Windows Server Backup)をインストールし、inetpub\wwwrootフォルダを共有フォルダへバックアップするには、次のコマンドを使用します。

    # Windows Serverの機能をPowerShellでインストール
    Install-WindowsFeature -Name Windows-Server-Backup
    # IISサイトの静的ファイルをバックアップ
    wbadmin start backup –backupTarget:\\srv-backup1\backup -include:c:\inetpub\wwwroot -vsscopy
  2. 現在のIIS証明書をバックアップ(エクスポート)する。サーバー上のSSL証明書の一覧は、次のコマンドで確認できます。netsh http show sslcert

    PowerShellを使えば、証明書をPFX(Personal Information Exchange)形式で共有ネットワークフォルダにバックアップできます。dir cert:\localmachine\my | Where-Object { $_.hasPrivateKey } | Foreach-Object { [system.IO.file]::WriteAllBytes("\\srv-backup1\backup\$($_.Subject).pfx",($_.Export('PFX', 'secret')) ) }
  3. IISの構成(設定)をバックアップする

appcmdを使ったIIS構成のバックアップ

IISの構成は、組み込みのappcmdツールを使ってバックアップできます。管理者としてコマンドプロンプトを開き、次のディレクトリに移動します。

cd c:\Windows\system32\inetsrv

IIS構成のバックアップを作成します。

appcmd add backup srv1-iis-backup-2022_03_10

BACKUP object srv1-iis-backup-2022_03_10 added

appcmdを実行すると、c:\Windows\system32\inetsrv\backupフォルダ内にバックアップ名と同じ名前のフォルダが作成されます。このフォルダには以下のファイルが含まれています。

  • administration.config
  • applicationHost.config
  • MBSchema.xml
  • MetaBase.xml
  • redirection.config

あとは、このフォルダをバックアップ用ストレージにコピーしておくだけで完了です。

Windows Server 2019/2016では、appcmdの代わりに組み込みのPowerShellコマンドレットを使ってIISをバックアップすることもできます。

Backup-WebConfiguration -Name MyBackup202203

このコマンドレットも、現在のIIS設定を$env:Windir\System32\inetsrv\backupにエクスポートします。

別のWindows ServerホストへのIIS構成の復元方法

IIS構成は、同じサーバーにも別のホストにも復元できます。ここでは、別のWindows ServerホストにIIS構成を復元するケースを想定して説明します。

まず、IISのバックアップフォルダを、ターゲットサーバーの同じパス(c:\windows\system32\inetsrv\backup)にコピーします。

利用可能なIIS構成バックアップの一覧を表示するには、次のコマンドを実行します。

appcmd list backup

コピーしたバックアップが一覧に表示されるはずです。続いて、バックアップからIIS構成を復元します。

appcmd restore backup /stop:true srv1-iis-backup-2022_03_10

「Restored configuration from backup srv1-iis-backup-2022_03_10」というメッセージが表示されれば、IIS構成の復元は成功です。

/stop:trueオプションを付けると、復元処理の前にIISサービスを強制的に停止させることができます。

PowerShellコマンドレットを使用する場合は、次のように実行します。

Restore-WebConfiguration -Name srv1-iis-backup-2022_03_10

補足:利用可能なバックアップの一覧には、「BACKUP "CFGHISTORY_0000000001"」のようなエントリが表示されることがあります。これらはIISが自動的に作成した構成バックアップで、\inetpub\historyディレクトリに格納されています。自動バックアップ機能はIIS 7以降で導入されました。IISマネージャー経由でApplicationHost.configに加えられた変更が追跡され、直近10世代分のバックアップが保持され、2分ごとにファイルの変更チェックが行われます。

以前のバックアップを削除するには、次のコマンドを実行します。

appcmd.exe delete backup バックアップ名

復元時の重要な注意点と制限事項

  • 両サーバーで同じIISバージョンを使用する必要があります。PowerShellでレジストリからIISのバージョンを確認できます。get-itemproperty HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\InetStp\ | select setupstring,versionstring 筆者の環境ではIIS 10.0でした。
  • IISアプリケーションプールがビルトインアカウント以外で実行されている場合、そのアカウントがターゲットのIISホスト上で利用可能である必要があります。
  • IISを復元する前に、使用中のSSL証明書をすべて新しいサーバーにインポートしておく必要があります。

msdeploy(Web配置ツール)を使ったIISバックアップ

IIS Webサーバーのバックアップには、msdeployパッケージ(Web Deployment Tool)を使用する方法もあります。IISホストとバックアップ先のホストの両方にmsdeployパッケージをダウンロードしてインストールしてください(https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=43717)。

webdeploy経由で、リモートのWindowsホスト192.168.100.112上のIIS全体(複数サイトが稼働している場合はすべてのサイトを含む)のバックアップを作成するには、次のコマンドを使用します。

msdeploy -verb:sync -source:webServer,computername=192.168.100.112 dest:package=c:\Backup\IIS\server1_iis_backup.zip

個々のIIS Webサイトだけをバックアップすることもできます。

msdeploy –verb:sync -source:contentPath="site_name.com",computername=192.168.100.112 -dest:package=c:\Backup\IIS\site_name.zip

さらに、指定したディレクトリから静的なWebサイトファイルのみをコピーすることも可能です。

msdeploy –verb:sync –source:dirPath="c:\inetpub\wwwroot\site_name",computername=192.168.100.112 -dest:package=c:\Backup\IIS\site_name_static_files.zip

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