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Windows 11/10でTDR(タイムアウト検出と回復)エラーが発生する原因と対処法

GPU関連のエラーやクラッシュの中で最も頻繁に見られるのが、ログやイベントビューアーなどに記録されるタイムアウト検出と回復(Timeout Detection and Recovery:TDR)エラーです。この問題が発生した際に最も多く表示されるメッセージは「ディスプレイドライバーが応答を停止し、回復しました」で、ブルースクリーン(BSOD)にはストップコード「Bug Check 0x116: VIDEO_TDR_ERROR」が表示されることがあります。本記事では、こうしたエラーのトラブルシューティング方法をいくつかご紹介します。

Windows 11/10でTDR(タイムアウト検出と回復)エラーが発生する原因と対処法

TDRはWindows 11、Windows 10、Windows 8.1、Windows 7、Windows Vistaに搭載されている機能で、問題のある状況を自動的に検出し、デスクトップを動的に正常な状態へ復旧させようとします。

タイムアウト検出と回復(TDR)の仕組み

MSDNによると、TDRのプロセスは以下の3つの段階で構成されています。

  1. タイムアウト検出: Windowsグラフィックススタックのビデオスケジューラーコンポーネントが、GPUが特定のタスクの実行に許容時間以上かかっていることを検出し、そのタスクのプリエンプション(実行の横取り)を試みます。このプリエンプション操作には「待機」タイムアウトが設定されており、これが実際の「TDRタイムアウト」です。この段階がプロセスにおける「タイムアウト検出」フェーズにあたります。Windowsの既定のタイムアウト期間は2秒です。GPUがこの時間内に現在のタスクを完了、または中断できない場合、GPUはハング(応答停止)と診断されます。
  2. 回復の準備: オペレーティングシステムはWDDMドライバーに対し、タイムアウトが検出されたためGPUをリセットする必要があることを通知します。ドライバーはメモリへのアクセスを停止し、以後ハードウェアにアクセスしてはならないよう指示されます。同時に、OSとWDDMドライバーは事後診断に役立つハードウェア情報やその他の状態情報を収集します。
  3. デスクトップの回復: OSはグラフィックススタックの適切な状態をリセットします。グラフィックススタックのビデオメモリマネージャーは、ビデオメモリからすべての割り当てを消去し、WDDMドライバーがGPUのハードウェア状態をリセットします。その後、グラフィックススタックが最終的な処理を行い、デスクトップを応答可能な状態へ復元します。なお、一部の古いDirectXアプリケーションは画面が真っ黒になる場合があり、アプリの再起動が必要となることがあります。「Device Remove」を適切に処理するよう設計されたDirectX 9ExやDirectX 10アプリケーションであれば、引き続き正しく動作します。アプリケーション側ではMicrosoft Direct3Dデバイスとそのすべてのオブジェクトを解放・再作成する必要があり、詳細はWindows SDKで確認できます。

「ディスプレイドライバーが応答を停止し、回復しました」への対処法

最も一般的なエラーメッセージは「ディスプレイドライバーが応答を停止し、回復しました」で、ストップコード「Bug Check 0x116: VIDEO_TDR_ERROR」を伴うBSODが発生することもあります。

Windows 11/10でTDR(タイムアウト検出と回復)エラーが発生する原因と対処法

この問題を解決するために試せる対策は以下の通りです。

  • メモリ(RAM)のチェック: RAMに不具合があると、ディスプレイのクラッシュを引き起こす可能性があります。Memtest86+などを使ったメモリ診断を実行してみましょう。また、BIOS上でRAMのタイミングと電圧が正しく設定されているかも確認してください。詳細はマザーボードとRAMのマニュアルを参照しましょう。
  • GPUのオーバークロックを解除: オーバークロックがこの問題の原因となることがあります。オーバークロックしている場合は、設定をデフォルトに戻してテストし、問題が解消されるか確認してください。
  • 破損・不良のディスプレイドライバー: ディスプレイドライバーが破損している場合、ディスプレイがクラッシュする可能性が非常に高いです。単純なアンインストールと再インストールでは解決しないことが多いため、DDU(Display Driver Uninstaller)などのツールを使ってNVIDIAやAMDカードのドライバーを完全にクリーンアップしてから再インストールしましょう。
  • 過熱の確認: ゲームやGPUを使用するソフトウェアの作業中、グラフィックカードが極端に高温になると、ドライバーがクラッシュし、システム全体が落ちることがあります。RivaTunerなどの監視ツールでカードの温度を確認し、ファン設定を調整して変化があるか試してみてください。改善しない場合は、パソコン修理店でケース内部の清掃を依頼し、ほこりによる問題を排除することをお勧めします。
  • 電力不足・不良の電源ユニット(PSU): グラフィックカードが正常に動作するには十分な電力が必要です。電力が不足するとカードは誤動作します。電源容量計算ツール(Power Supply Calculator)を使って、システムを稼働させるのに十分な電力があるか確認しましょう。十分にあると思われる場合は、修理店で別のPSUを使ったテストを依頼してください。
  • 上級者向け: WindowsレジストリでTdrDelayなどの値を変更し、デバッグやタイムアウト時間の調整を行う方法もあります。
  • それでも解決しない場合: 上記のすべての手順が失敗した場合は、グラフィックカード自体が故障している可能性が高いです。保証期間内であれば、交換手続きを行いましょう。

これらの手順がTDR関連エラーの解決に役立つことを願っています。他にも有効な対処法をご存知の方は、ぜひコメントで共有してください。

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