Windowsの添付ファイルマネージャー(Attachment Manager)とは?高・中・低リスクファイルの設定方法を解説
Windows 11/10/8/7に搭載されている添付ファイルマネージャー(Attachment Manager)は、メールで添付ファイルを受信したときや、インターネットから安全が確認できないファイルを保存しようとしたときに自動的に動作するセキュリティ機能です。Microsoft Outlook Express、Windows Messenger、Internet Explorerなどのアプリケーションは、この添付ファイルマネージャーを使ってメールの添付ファイルやインターネットからのダウンロードを処理しています。
本記事では、添付ファイルマネージャーにおける「高リスク」「中リスク」「低リスク」ファイルの分類と、その設定方法について詳しく解説します。
Windows 11/10の添付ファイルマネージャーの仕組み
添付ファイルマネージャーは、ファイルの種類とそれに対応するセキュリティ設定を識別することで、危険な添付ファイルやダウンロードからユーザーを保護します。安全でない可能性がある添付ファイルを検出すると、ファイルを開く操作をブロックしたり、開く前に警告を表示したりします。
内部的にはIAttachmentExecuteというアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用して、ファイルの種類や関連付けられたプログラムを判別します。これらのアプリケーションがダウンロードしたファイルをNTFS形式でフォーマットされたディスクに保存すると、そのファイルがどのゾーン(インターネットなど)からダウンロードされたかという情報がメタデータとして記録されます。このメタデータは代替データストリーム(ADS)として保存されます。
ダウンロードしたファイルのブロックを解除したい場合は、ファイルを右クリックして「プロパティ」を選択し、「許可する(Unblock)」にチェックを入れてOKをクリックするだけで簡単に行えます。
添付ファイルマネージャーは、以下の3つの要素をチェックします。
- 使用しているプログラムの種類
- ダウンロードまたは開こうとしているファイルの種類
- ファイルをダウンロードしたWebコンテンツゾーンのセキュリティ設定
ファイルのリスク分類:高リスク・中リスク・低リスク
添付ファイルマネージャーは、ファイルの種類を「高リスク」「中リスク」「低リスク」の3つに分類し、それぞれ異なる動作を行います。
- 高リスク:制限付きゾーンから取得したファイルは開くことができず、「Windows セキュリティの警告:Windowsによってこのファイルへのアクセスがブロックされました。コンピューターを保護するため、Windowsはこのファイルへのアクセスをブロックしました」というメッセージが表示されます。
- 中リスク:「発行元を検証できませんでした。このソフトウェアを実行してもよろしいですか?」という警告が表示され、ユーザーの判断に委ねられます。
- 低リスク:警告なしでそのままファイルが開かれます。
低リスクと判定されるファイルの種類
次のファイルの種類は、メモ帳で開いた場合にのみ低リスクとして扱われます。別のプログラムを関連付けると、低リスクとはみなされなくなります。
.log、.text、.txt
また、次の画像ファイルは、Windowsフォトビューアー(画像とFaxビューアー)で開いた場合にのみ低リスクとして扱われます。
.bmp、.dib、.emf、.gif、.ico、.jfif、.jpg、.jpe、.jpeg、.png、.tif、.tiff、.wmf
制限付きゾーンに属するWebサイトからファイルをダウンロードまたは開こうとした場合は、ファイルがブロックされたことを示すメッセージが表示されることがあります。一方、インターネットゾーンに属するサイトから高リスクのファイルの種類を開こうとした場合は、警告メッセージが表示されますが、選択によってはファイルを開ける場合もあります。
なお、添付ファイルマネージャーによって高リスクにも低リスクにも分類されなかったファイルの種類は、自動的に中リスクとして扱われます。
添付ファイルマネージャーのブロック解除機能を無効にする方法
通常は無効化をおすすめしませんが、どうしてもこの機能をオフにしたい場合は、グループポリシーから設定できます。手順は以下の通りです。
- 「グループポリシーエディター」を開きます。
- 「ユーザーの構成」→「管理用テンプレート」→「Windows コンポーネント」→「添付ファイル マネージャー」へ移動します。
- ここにある各ポリシー設定を編集することで、動作を変更できます。
ダウンロードしたファイルを自動的にブロック解除する
「ファイルの添付時にゾーン情報を保持しない(Do not preserve zone information in file attachments)」ポリシーをダブルクリックして設定画面を開き、「有効」を選択します。このポリシーを有効にすると、Windowsは添付ファイルにゾーン情報を記録しなくなります。
このポリシー設定では、Windowsが添付ファイルに対して、その取得元ゾーン(制限付きサイト、インターネット、イントラネット、ローカルコンピューターなど)の情報を記録するかどうかを管理できます。正しく機能させるにはNTFSが必要であり、FAT32環境では通知なく失敗します。ゾーン情報を保持しない場合、Windowsは適切なリスク評価を行うことができなくなります。
このポリシー設定を有効にすると、Windowsは添付ファイルにゾーン情報を記録しません。無効にした場合、または「未構成」の場合は、Windowsはゾーン情報を記録します。
レジストリエディターで設定する方法
グループポリシーの代わりに、レジストリエディターから直接設定することも可能です。「regedit」と入力してレジストリエディターを起動し、次のキーへ移動します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Attachments
「SaveZoneInformation」の値を、既定の「2」から「1」に変更してください。
この場所には、添付ファイルマネージャーに関するその他のポリシー設定もいくつか用意されています。添付ファイルマネージャーの構成方法についてさらに詳しく知りたい方は、マイクロソフトのサポート技術情報「KB883260」を参照してください。
-
Windows 10/8/7でShift+Deleteしたファイルを復元する方法
「もう使わないだろう」と思ってファイルをShift+Deleteで完全に削除してしまった、あるいは誤って大事なファイルを消してしまった——そんな経験はありませんか?ご安心ください。これは誰にでも起こりうるミスであり、しかも取り返しがつきます。そう、Shiftキーを使って削除したファイルでも復元できるのです。 ただし、サードパーティ製ソフトウェアの助けなしに簡単に復元することはできません。この記事では、Windows 10、8、7でShift+Deleteによって削除されたファイルを復元できるおすすめのソフトウェアをご紹介します。 その前に、まずは「見えなくなった削除済みファイルがなぜ復元できる
-
Windows 11でファイルを解凍する3つの方法【エクスプローラー・PowerShell・コマンドプロンプト】
ZIPファイル(圧縮ファイル)は、ファイルサイズを小さくしたり、複数のファイルをひとつにまとめたりするのに最適な形式です。ハードディスクのストレージ容量を節約できるため、多くのユーザーに活用されています。しかし一方で、圧縮されたZIPファイルの解凍方法がわからないという方も少なくありません。本記事では、Microsoftが無料で提供している標準機能だけを使って、Windows 11でZIPファイルを解凍する方法を詳しく解説します。 Windows 11でファイルを解凍する3つの方法 方法1:エクスプローラーを使って解凍する Windowsのエクスプローラー(ファイルエクスプローラー)では、ZI