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PCにWindows 10 Enterprise LTSCをインストールすべき?導入前に知っておきたい注意点と手順

Windows 10 Enterprise LTSC(Long Term Servicing Channel/長期サービスチャネル)は、機能や仕様が時間の経過によって変化しないことが求められるデバイス向けに設計されたエディションです。対象となるのは、ATM、POSレジ、産業用自動化システム、IoT機器などです。

インストール前に検討すべきこと

「Windows 10 Enterprise LTSCはどうやって入手できるのか?」と考えている方も多いでしょう。Microsoftの不要なプリインストールアプリ(ブロートウェア)がないWindows 10 PCのメリットに飛びつく前に、まず以下の注意点を確認しておきましょう。

1. 正規のプロダクトキーが必要

有効なWindows 10 Enterprise LTSCのプロダクトキーをすでに持っていない限り、インストールを認証するにはMicrosoftからライセンスを購入する必要があります。

2. プリインストールアプリが一切ない

このWindows 10 LTSCにはプリインストールアプリが含まれていません。CortanaもOneDriveもなく、Windows Updateさえありません。その一方で、Microsoftが後年タスクバーに追加した「ニュースと関心事項」のような余計な機能とも無縁で済みます。

3. インストールしたビルドから基本変わらない

インストールしたWindows 10 Enterprise LTSCのビルドは、そのまま使い続けることになります。最新のセキュリティ更新プログラムやバグ修正は引き続き提供されるため、セキュリティ面の心配はありません。ただし、2021年以降にリリースされたWindows 10 LTSCのサポート期間は、通常版の10年ではなく5年間だけなので注意が必要です。

4. 日常使いのPCでも問題なく動作する

最新機能がなくても構わないのであれば、Windows 10 LTSCは普段使いのPCでも快適に動作します。インターネット接続、サードパーティ製アプリのインストール、PCゲームのプレイも可能です。ただし、一部のアプリやゲームを正常に動作させるには、ひと手間かかる場合があります。

5. 代替アプリの準備が必要

メディアプレーヤー、Microsoft 365、Edgeなどが標準搭載されていないため、代わりとなるアプリを自分でインストールする必要があります。Microsoft Storeアプリも含まれていませんが、必要であればダウンロードして追加インストールできます。また、環境によってはデバイスドライバーを手動で更新しなければならないケースもあります。

Windows 10 Enterprise LTSCをインストールすべきか?

海外掲示板Redditのある投稿では、「広告・ブロートウェア・スパイウェアが一切含まれないWindows 10」として、Windows 10 Enterprise LTSCの魅力が話題になりました。LTSCは「Long Term Servicing Channel(長期サービスチャネル)」の略で、旧称のLTSB(Long Term Servicing Branch)という表記を目にすることもあります。LTSCは、Windows 10 Enterpriseから不要な要素を削ぎ落とした軽量版といえます。

PCにWindows 10 Enterprise LTSCをインストールすべき?導入前に知っておきたい注意点と手順

標準のWindowsコンシューマー機能がどの程度含まれるかは、インストールするWindows 10 Enterprise LTSCのバージョンによって異なります。とはいえ、使わない機能が省かれている分、ストレージ容量やシステムリソースを節約でき、PCをより効率的に動作させられるのは大きな利点です。

リスクを承知の上で、どうしてもこのバージョンをインストールしたい場合は、「一度LTSCを入れると、非LTSC版へはアップグレードできない」という点を忘れないでください。

Windows 10 Enterprise LTSCのインストール方法

実際にWindows 10 Enterprise LTSCを試してみたい場合は、Windows 10のISOファイルを入手してインストールします。手順は以下の通りです。

  1. Microsoft Evaluation Center(評価センター)にアクセスします。
  2. インストールしたい64ビットまたは32ビットのLTSC版を選択してクリックし、ISOファイルのダウンロードを開始します。
  3. ダウンロードが完了したら、起動可能なWindows 10 USBインストールメディアを作成し、PCにLTSC版をインストールします。

PCにWindows 10 Enterprise LTSCをインストールすべき?導入前に知っておきたい注意点と手順

評価版の利用期間は90日間です。期限が過ぎると別のOSを再インストールする必要があります。Windows 10や11を入れ直すか、正式なライセンスを購入して継続するかを判断しましょう。なお、評価期限切れのまま約2週間放置すると、PCがWindowsを起動できなくなり、Windows 10のクリーンインストールが必要になる点にも注意してください。

LTSCについて十分に情報を得てから判断しよう

勢いで飛びつく前に、日常使いのPCにこのエディションを入れることのデメリットも把握しておくことが大切です。すでにWindows 11 Proのプロダクトキーをお持ちなら、そのままWindows 10 Enterprise LTSCへ移行できます。一方、Windows Homeの場合は、先にProライセンスへアップグレードしてからでなければ、Windows 10 LTSCへは移行できません。

Microsoftは、Windows 10 Enterprise LTSCがどんな用途に向いているのかを公式に説明しており、あわせて主なデメリットも提示しています。

1. ライセンス料金が別途かかり、割高

Windows 10 Enterprise LTSCは、通常のサービスチャネルとは別の、より高額なライセンス体系です。Windows 10 Enterpriseはボリュームライセンス製品であり、Microsoft Enterprise Agreement(マイクロソフトエンタープライズ契約)を締結している組織(500人以上のユーザーまたはデバイス規模)しか契約できません。

個人向けライセンスとして販売されておらず、最低5台以上のデバイス単位での購入が必要です。2019年公開の解説動画では、当時のLTSCライセンスのコストは約350米ドルと試算されています。筆者が確認できた中で最も良かった価格でも、Windows 10 Enterpriseライセンスは約420米ドルでした。

2. 新しいハードウェアや機能に対応しない

LTSCは、新ハードウェア・新機能・セキュリティ強化のリリースサイクルに追随しません。展開したLTSCのリリース時点からドライバーサポートモデルが変わらないため、新しい周辺機器が使えない可能性があります。例として、MicrosoftのOffice 365 ProPlusはLTSC上ではサポートされていません。

3. 好みのアプリやXboxゲームが動かないことも

お気に入りのアプリケーションやXboxゲームが、LTSC版のWindowsに対応していなかったり、正しく動作しなかったりする場合があります。特にWindows 10 Enterprise LTSC N版には、通常のWindows 10(サービスチャネル版)に含まれるゲーム・メディア関連機能が搭載されていません。

まとめ

実際にWindows 10 LTSCの導入に成功している事例もあります。Chris Titus Tech氏は、Microsoftの厳格なライセンス要件を丁寧に解説し、PCへWindows 10 Enterprise LTSC 2019をインストールする具体的な手順を紹介した動画を公開しています。

それでもこのエディションの導入に関心があるなら、Microsoftが公開しているWindows 10 Enterprise LTSCの詳細な公式ドキュメントを参照するのがおすすめです。

Windows 11ユーザーであれば、64ビットISOファイル経由でWindows 11 Enterprise LTSCをダウンロードすることも可能です。ISOを入手したら、起動可能なUSBメディアを作成してPCにインストールできます。

ただし、LTSCの利用に必要なMicrosoftライセンスを取得できない場合、同じジレンマに直面します。90日間の評価期間が終わればPCは起動しなくなり、LTSCを使い続けることはできません。Windows 10を再インストールするには、新たにライセンスキーを購入するしかありません。

Windows 10 LTSCについて質問や意見がある方は、ぜひコメント欄でお知らせください!

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