Macでサードパーティ製SSDのTRIMを有効にする方法

SSD(ソリッドステートドライブ)は、パソコンに施せるアップグレードの中でも最も効果が高いとされる定番のひとつです。可動部品を持たない構造により、従来の機械式ハードディスクドライブ(HDD)と比べて読み書き速度が大幅に向上します。近年はSSDの価格もこなれてきており、これまで以上に導入のハードルが下がっています。
さて、SSDを購入して既存のHDDからデータをクローンし、Macに搭載して無事起動できたとしましょう。これで作業完了……と思いきや、実はもう一歩だけやるべきことが残っています。それが「TRIMの有効化」です。特にMacユーザーにとっては見落としがちな重要な手順となります。

Windows 7以降では、すべてのSSDに対してTRIMが自動的に有効になっています。ところがMacの場合、TRIMが有効になるのはApple純正のSSDのみです。つまり、サードパーティ製SSDでMacをアップグレードした場合、TRIMは無効のままとなり、ドライブ本来の性能を十分に引き出せません。
OS X 10.10.4より前のバージョンでは、TRIMを有効にするにはmacOSのセキュリティ機能を無効化する必要があり、かなりハードルが高い作業でした。現在では、Appleがサードパーティ製SSD向けにTRIMを有効化する公式の方法を用意しており、ターミナルでコマンドを1行実行するだけで設定が完了します。
TRIMとは何をする機能?
技術的な話になりすぎないよう簡単に説明すると、SSDは機械式HDDとはまったく異なる仕組みでデータの書き込みと削除を行います。SSDはフラッシュメモリを使用しており、RAMに似ていますが、電源を切ってもデータが保持される点が異なります。SSDは情報を「ブロック」という単位で保存する一方、HDDは磁性体の円盤(プラッタ)に磁気としてデータを記録します。そのためHDDは原理上どこにでもデータを書き込めますが、プラッタが目的の位置まで回転するのを待つ必要があるため、速度面で不利です。一方のSSDは、データを書き込む際に「空きブロック」を見つけなければなりません。使い続けるうちに空きブロックが減っていくと、既存データの上書き処理が必要になり、書き込み速度が徐々に低下していきます。

TRIMは、どのブロックが使用されなくなったかをmacOSに伝え、不要なデータを削除できるようにする仕組みです。これにより、新しいデータを書き込む際に、既存データを上書きするのではなく空きブロックへ直接書き込めるようになります。結果として書き込み速度が向上し、SSDの寿命延長にもつながります。
TRIMを有効にする方法
注意:OSの動作を変更する前に、必ずデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。
AppleはOS X 10.10.4でtrimforceというコマンドを追加しました。これにより、サードパーティ製SSDを使用しているMacユーザーでもTRIMを有効化できるようになっています。
1. ターミナルの新規ウィンドウを開きます。Spotlightで「terminal」と検索するか、「アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル」から起動できます。ターミナルを開いたら、以下のコマンドを入力してReturnキーを押してください。
sudo trimforce enable
管理者パスワードの入力を求められるので入力します。すると、データ損失の可能性などを警告する免責メッセージが表示されます。驚く必要はありません。これは万が一問題が発生しても責任を負わないための、Apple側の保険のようなものです。「Y」を入力すればtrimforceが有効になり、「N」を入力すれば中止できます。選択を確定するとMacが再起動します。再起動後、Macに接続されているすべてのSSDでTRIMが有効になります。

TRIMを無効にする方法
何らかの理由でTRIMを無効にしたい場合は、ターミナルを開いて以下のコマンドを入力します。
sudo trimforce disable
Macが再起動すると、TRIMが無効になります。
以上の簡単な手順を実行するだけで、Macのサードパーティ製SSDでTRIMを有効化でき、ドライブの速度向上と長寿命化の両方を実現できます。SSDへの換装後は、ぜひ忘れずに設定しておきましょう。
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