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Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

Microsoftが無料で提供しているWindows File Recoverywinfr.exe)は、HDDやSSD、USBメモリなどさまざまな記録メディアから削除されたファイルを復元できる公式ツールです。Windows 10 バージョン2004(May 2020 Update)以降で利用可能で、コマンドプロンプトのコンソールモードで動作します。Microsoft Storeから無料でインストールでき、MFTテーブルやファイルタイプのシグネチャなどを利用した複数のスキャンモードに対応。NTFS、ReFS、FAT、exFATの各ファイルシステムをサポートし、ローカル接続されたデバイスから削除済みファイルを取り戻せます。

なお、TRIM機能が有効なSSDから削除ファイルを復元する場合はいくつか注意点があるため、事前に把握しておきましょう。

Windows File Recoveryのインストール手順

まずはMicrosoft Storeを開くか、公式ページにアクセスして「Windows File Recovery」をインストールします。ストア内では「ユーティリティ&ツール」→「ファイルマネージャー」カテゴリから見つけられます。

Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

インストール後、コマンドプロンプトまたはPowerShellを開き、次のコマンドを実行します。

winfr

Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

コンソールには、Windows File Recoveryの主なオプションが表示されます。

基本構文

典型的なコマンド構文は以下のとおりです。

winfr ソースドライブ: 復元先ドライブ: [/スイッチ]

他のデータ復元ツールと同様に、復元したファイルは必ず別のドライブに保存してください。削除されたファイルのデータが残るディスクセクターの上書きを防ぎ、復元成功率を高めることができます。

3つの復元モードの違い

winfr.exeには、以下の3つの動作モードがあります。

  • 標準モード:MFT(Master File Table)を利用して削除ファイルを検索します。ファイルレコードセグメント(FRS)がまだディスク上に残っている場合に有効です。
  • セグメントモード:MFTテーブルの代わりに、ディスク上のさまざまなNTFSセグメントを検索します。セグメントとは、ファイル名、サイズ、種類、日付などのファイル属性情報のことです。
  • シグネチャモード:ディスク上から各ファイルタイプ固有のシグネチャを検索します(一般的なファイル形式向けのシグネチャが組み込み済み)。小さなサイズのファイルの検出には不向きですが、NTFS以外のファイルシステムのドライブに対応する唯一のモードです。

標準モードで特定のファイルを復元する

ここからは、実際にWindows 10で削除したファイルをWindows File Recoveryで復元してみましょう。

削除されたファイルの正確な名前と保存先フォルダが分かっている場合は、次のコマンドを使用します。この例では、C:ドライブ上の\PS\test.txtというフィルタ条件で削除ファイルを検索し、見つかったファイルを別ドライブのK:に復元します(ファイルはShift+Deleteで完全に削除したものとします)。ワイルドカード(*)も使用可能です。なお、ファイルパスはドライブ名を除いて指定します(ソースドライブはすでに指定済みのため)。

winfr C: K: /n \PS\test.txt

コマンドを実行すると、ツールがディスクをスキャンし(Pass 1: Scanning and processing disk)、見つかったファイルを指定先フォルダへ復元します(Pass 2: Recovering files)。

この例では、同じ名前の削除済みファイルが2件見つかり、ツールが扱い方を確認してきました。

File K:\Recovery_20210316_105053\PS\test.txt exists: (o)verwrite, (s)kip, (a)lways overwrite, (n)ever overwrite, (k)eep both once, keep (b)oth always

選択肢の意味は次のとおりです:o=上書き、s=スキップ、a=常に上書き、n=上書きしない、k=今回のみ両方保持、b=常に両方保持。

選択後、Yキーを押すと処理が開始され、完了すると復元ログと復元ファイルが入ったフォルダが自動的に開きます。

Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

フォルダ単位で復元する

削除ファイルが保存されていたフォルダ名だけが分かっている場合は、次のコマンドを使用します。

winfr C: K: /n \PS\

フォルダ名の末尾には必ずバックスラッシュ(\)を付けてください。

スキャンが完了すると、見つかったすべてのファイルが復元先フォルダに保存され、名前や種類ごとに自動的に整理されます。

Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

セグメントモード(/rオプション)で詳細スキャンする

上記のコマンドは、最近削除したファイルに対して有効です。削除から時間が経過している場合や、ソースドライブをフォーマットしてしまった場合は、/rオプション付きのセグメントモード(NTFSドライブ限定)の使用がおすすめです。

たとえば、特定の拡張子(Excelファイルのxlsとxlsx)を持つファイルをフォルダ内から徹底的に検索したい場合は、次のコマンドを使用します。

winfr C: P: /r /n \Sales\*.xls /n \Sales\*.xlsx

ファイル名の一部だけを指定することも可能です。

winfr C: P: /r /n *annual*

シグネチャモード(/xオプション)でNTFS以外のドライブから復元する

シグネチャモードは、NTFS以外のファイルシステムでフォーマットされたディスクから削除ファイルを探す際に使用します。主にUSBフラッシュドライブやスマートフォン・カメラのSDカードからの復元に活用されます。/xオプションでシグネチャスキャンを実行します。

たとえば、SDカードからJPEGまたはPNG形式の削除ファイルを検索するには、次のようにコマンドを入力します。

winfr E: K: /x /y:JPG,PNG /n \DCIM\

Windows File Recoveryで利用できるシグネチャ一覧

下表は、Windows File Recoveryに組み込まれているシグネチャと、それぞれに属するファイル形式の一覧です。

シグネチャ名 対応ファイル形式
ASF wma、wmv、asf
JPEG jpg、jpeg、jpe、jif、jfif、jfi
MP3 mp3
MPEG mpeg、mp4、mpg、m4a、m4v、m4b、m4r、mov、3gp、qt
PDF pdf
PNG png
ZIP zip、docx、xlsx、pptx、odt、ods、odp、odg、odi、odf、odc、odm、ott、otg、otp、ots、otc、oti、otf、oth

その他の高度なオプション

Windows File Recoveryの高度なオプションは以下のとおりです。

/p:<フォルダ> - 復元ログの保存先を指定(デフォルト:復元先フォルダ)
/a - すべてのユーザー確認を自動承認
/u - 削除されていないファイルも復元(標準/セグメントモードのみ)
/k - システムファイルを復元(標準/セグメントモードのみ)
/o:<a|n|b> - 上書き設定:常に上書き(a)、上書きしない(n)、両方保持(b)(標準/セグメントモードのみ)
/g - プライマリデータストリームを持たないファイルを復元(デフォルト:false、標準/セグメントモードのみ)
/e - 拡張子除外リストを無効化(標準/セグメントモードのみ)
/e:<拡張子> - 特定の拡張子を除外(標準/セグメントモードのみ)
/s:<セクタ数> - ボリュームのセクタ数を指定(セグメント/シグネチャモードのみ)
/b:<バイト数> - クラスタのバイト数を指定(セグメント/シグネチャモードのみ)
/f:<セクタ> - スキャン開始セクタを指定(セグメント/シグネチャモードのみ)

Windows 10で削除ファイルを復元!「Windows File Recovery(WINFR)」の使い方

まとめ

Windows File Recoveryは、Windows 10で削除されたファイルを検索・復元するためのシンプルかつ効果的な純正ツールです。重要なファイルを誤って削除してしまった場合でも、市販のサードパーティ製ソフトウェアを探してインストールする必要はありません。Microsoft Storeからwinfr.exeをインストールするだけで、すぐにドライブのスキャンを始められます。企業環境では、Windows 10の展開イメージにあらかじめ組み込んでおくのも有効でしょう。

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