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Windows 10でVPN接続後にインターネットに繋がらない原因と解決方法

自宅から社内のVPNサーバー(AlwaysOn VPN、Windows Server RRAS、OpenVPNなど)に接続した際、「VPNはつながっているのにインターネットにアクセスできない」という相談をよく受けます。この記事では、Windows 10でVPN接続中にインターネットが使えなくなる原因と、その具体的な解決方法をわかりやすく解説します。

VPN接続中にインターネットが使えなくなる仕組み

Windows(すべてのバージョン)で新しいVPN接続を作成すると、既定で「リモート ネットワークでデフォルト ゲートウェイを使う」というオプションが有効になっています。これは、コンピューターのすべての通信をVPNトンネル経由で送信する設定です。VPNサーバー側で社内リソースへのアクセスのみ許可し、インターネットへのアクセスが制限されている場合、リモートユーザーは外部のWebサイトやその他のインターネットリソースにアクセスできません。VPNから切断すれば、通常のネットワーク経由で通信が行われるため、インターネットには再び接続できるようになります。

一部の通信(社内リソースへのアクセス)だけをVPNトンネル経由にし、残りの通信(インターネットアクセス)はローカルネットワーク経由で行う方式をスプリットトンネリングと呼びます。

Windows 10でスプリットトンネリングを有効にする3つの方法

Windows 10では、以下の3つの方法でスプリットトンネリングを有効化(VPNトンネル経由のインターネット通信ルーティングを無効化)できます。

  • VPN接続のTCP/IP設定から変更する
  • rasphone.pbkファイルを直接編集する
  • PowerShellのSet-VpnConnectionコマンドレットでSplitTunnelingパラメーターを指定する

方法1:コントロールパネルからTCP/IP設定を変更する

もっとも簡単なのは、コントロールパネルからVPN接続のTCP/IP設定を変更する方法です。

  1. コントロールパネルでネットワーク接続の一覧(Control Panel\Network and Internet\Network Connections)を開き、対象のVPN接続のプロパティを表示します。
  2. ネットワーク」タブを開き、「インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)」を選択して「プロパティ」をクリックします。
  3. 詳細設定」をクリックします。
  4. IP設定」タブにある「リモート ネットワークでデフォルト ゲートウェイを使う」のチェック状態を確認します。

このオプションのチェックを外してVPNゲートウェイに再接続すると、ISP(プロバイダー)の回線経由でインターネットにアクセスできるようになります。ただし、Windows 10の一部のビルドでは、設定項目が編集できない、設定が保存されない、TCP/IPv4のプロパティ画面が開かないといった問題が発生することがあります。その場合は、後述の別の方法を試してみてください。

方法2:rasphone.pbkファイルを編集する

rasphone.pbkファイルは、VPN接続をすべてのユーザー向けに作成した場合は C:\ProgramData\Microsoft\Network\Connections\pbk\ フォルダーに、現在のユーザーのみ向けに作成した場合はユーザープロファイルディレクトリ内の C:\Users\username\AppData\Roaming\Microsoft\Network\Connections\Pbk に保存されています。

このファイルを任意のテキストエディター(notepad.exeでも可)で開きます。設定済みのすべてのVPN接続の情報がこのファイルに格納されています。IpPrioritizeRemoteパラメーターを探してください。既定値は1になっているので、これを0に変更してrasphone.pbkを保存し、VPN接続を再接続します。

あらかじめ適切な設定を行ったrasphone.pbkを配布すれば、複数のユーザーコンピューターへVPN接続設定を一括展開することも可能です。

方法3:PowerShellでSplitTunnelingを有効にする

PowerShellからもVPNスプリットトンネリングを構成できます。まず、利用可能なVPN接続の一覧を表示します。

Get-VpnConnection

対象の接続でSplitTunnelingが無効になっていることを確認します(SplitTunneling : Falseと表示されます)。

SplitTunnelingを有効にするには、VPN接続名を指定して次のコマンドを実行します。

Set-VpnConnection –name vpn.woshub.com -SplitTunneling $true

VPNサーバーに再接続し、インターネットへのアクセスと、VPNゲートウェイの向こう側にある社内リソースへのアクセスが両方とも可能になっていることを確認してください。SplitTunnelingを有効化することは、VPN接続のTCP/IPv4設定で「リモート ネットワークでデフォルト ゲートウェイを使う」のチェックを外すことと同じ効果があります(上記のコマンドを実行すると、このオプションのチェックが自動的に外れます)。

VPN接続時のDNS名前解決の問題にも注意

VPN接続中にもうひとつよくあるのが、DNS名前解決のトラブルです。既定ではVPN接続設定で指定されたDNSサーバーが優先的に使用されるため、LAN内のリソース名が解決できなくなることがあります。この問題については「VPN接続時にローカルのDNSレコードを解決できない場合の対処法」で詳しく解説していますので、併せてご参照ください。

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