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ビットコインを買う前に知っておきたい6つの暗号資産詐欺の手口

ここ数年、暗号資産(仮想通貨)業界は急速な成長を遂げています。2021年にはビットコインの価格が5万ドルを突破し、多くの人々が市場に資金を投じました。しかし残念ながら、それとともに業界内の詐欺も増加しています。

暗号資産への投資を考えているなら、飛び込む前に、実際に起こっているさまざまな詐欺や不正の手口を把握しておくことが重要です。

暗号資産詐欺の全体像

暗号資産は実体がなく、裏側で動く技術も複雑なため、詐欺師にとっては巧妙な手口を実行しやすい分野です。多くの場合、詐欺師はマーケティング用語と暗号資産技術に関する虚偽の主張を組み合わせ、被害者に自分たちの計画の正当性を信じ込ませます。

暗号資産が詐欺に悪用される可能性の大きさは、ますます顕著になっています。2019年だけでも、40億ドル以上が暗号資産詐欺で失われたとされています。

技術に長けた詐欺師は、ハッキング手法やソーシャルエンジニアリングを使って詐欺を進めていきます。ブロックチェーンネットワークやそれを守る暗号技術自体は信頼できるものですが、多くの被害者は、メールフィッシングのような効果的なトリックに注意する必要性に気づいていません。

以下では、ビットコインやその他の暗号資産を購入する前に知っておくべき詐欺の手口を紹介します。

1. ICO(新規トークン公開)詐欺

ICO(Initial Coin Offering)とは、スマートコントラクトと暗号資産を使って組織とステークホルダー間の支払いを自動化する資金調達の仕組みです。暗号資産企業は将来のユーザーから資金を調達するためにICOを活用します。優れた企業の中にもICOで成長した例がありますが、この資金調達の多くが詐欺だったことも事実です。

2018年の調査では、ICOの80%が詐欺であることが判明しました。ICOの初期には、多くのプロジェクトが数か月かけて資金調達を宣伝し、ゲリラマーケティングのための報酬提供など、さまざまな手法が使われました。動作する製品を持たないまま多くのプロジェクトが資金を集め、その後投資家との連絡を絶ったのです。

多くのICOは、実績のある起業家によって運営されているように見えました。ところが後になって、「起業家」とされた人物は、他人の身元を利用した匿名の犯罪者だったというケースが数多く発覚しています。中には業界の著名人の公的支持まで取り付けるプロジェクトもありました。

正当なICOと偽物を見分けるのは非常に困難です。その理由の一つは、ほとんどのICOがオンラインで行われ、組織とステークホルダーの間に対面でのやり取りがほとんどなかったことにあります。

さらに、正当なICOプロジェクトであっても、ハッキング攻撃によって出資者の資金を失うことがあります。2018年の調査では、37億ドル規模のICOプロジェクトから4億ドルがハッキングで盗まれたことが明らかになっています。フィッシングなどの一般的な手法を使って、正当なICOプロジェクトから資金を引き出させる手口でした。

2. ビットコインマイニング詐欺

ビットコインのマイニングとは、計算能力を使って取引を安全にブロックチェーン台帳へ追加していくプロセスです。ネットワーク上のコンピューターが複雑な数学的問題を解き、取引を確認したうえで改ざん不能な台帳に記録します。他の多くの暗号資産プロジェクトも同様のマイニング手法でネットワークを保護しています。

年々、このプロセスはどんな端末でも実行できるものではなくなりました。現在、ビットコインマイニングで利益を出すには高性能な専用ハードウェアが必要で、一般の人が入手・運用するのは難しくなっています。そのため、マイニングを外部に委託したいと考える人が増えています。

多くの詐欺師は、こうしたマイニングサービスへの需要につけ込みます。詐欺的なマイニング事業の運営者は、自分たちのマイニングプールに投資すれば大きなリターンが得られると被害者を説得します。そして資金を受け取った後は、被害者からのメッセージに一切応じなくなるのが典型的です。

また、ビットコインマイニングスキームの背後にいる犯罪者は、新たな投資家を勧誘するよう被害者に促すこともあります。この種のスキームでは、新しい投資家から集めた金銭で先行する投資家に配当を払い続け、やがて支払いのサイクルが維持できなくなって崩壊します。いわゆるポンジスキーム(ねずみ講)と同じ構造です。

3. 暗号資産プレゼント(ギブアウェイ)詐欺

暗号資産のギブアウェイ詐欺は、ソーシャルエンジニアリングを利用して、投資家に暗号資産を送らせればより多くのトークンを受け取れると信じ込ませる手口です。特に詐欺師が有名人になりすますと、非常に説得力が増します。

過去には、さまざまなSNSがギブアウェイ詐欺に悪用されてきました。YouTubeにアップロードされたテック業界リーダーの動画にテキストを重ね、視聴者に偽のキャンペーンへの参加を促す手口もありました。動画に有名なテック業界人の名前が登場するため、多くの人はキャンペーンが正当なものだと思い込んでしまうのです。

Twitter(X)のアカウントも、暗号資産のプレゼントを期待する人々から金銭を奪うために使われてきました。犯罪者は有名人やテック業界の著名人になりすましてプラットフォーム上のユーザーの信頼を獲得し、偽アカウントから自分のタイムラインや他ユーザーの投稿に「プレゼント」の投稿を行います。

4. 偽サイトと暗号資産詐欺

偽ドメインを使えば、正規の暗号資産関連企業のWebフォームのように見せかけることができます。偽サイトは、偽ウォレットや偽取引所を本物に見せるために使われてきました。

ハッカーは、取引所やウォレットの情報さえ入手できれば、暗号資産ウォレットユーザーのデータにアクセスできます。取得した情報は、被害者の個人アカウントへのログインに悪用されます。

また、偽サイトはユーザーにソフトウェアのダウンロードを促すこともあります。正規のサイトだと思い込んだユーザーがダウンロードすると、そのソフトウェアに仕込まれた悪意あるコードがデバイスから情報を盗み出します。

5. イールドファーミングのインセンティブ詐欺

イールドファーミングとは、暗号資産をステーキングすることでリターンを得られる分散型金融(DeFi)の革新的な仕組みです。Ethereumブロックチェーン上に構築されたイールドファーミングのソフトウェアは貸付プロセスを自動化し、流動性を提供する人々が利息を得られるようにします。Bitcoinを扱うプロジェクトもあります。

DeFiエコシステムの一流開発者による正当なイールドファーミングプロジェクトも数多く存在しますが、既存プロジェクトのコードをコピーして悪意あるコードを追加し、資金を盗む詐欺師も少なくありません。さらに、長期間正当なプロジェクトを装った末に、投資家から資金を巻き上げて逃げる「ラグプル(rug pull)」と呼ばれる手口もあります。

イールドファーミングのエコシステムは匿名性が高いため、プロジェクトが正当かどうかを見極めるのは非常に困難です。たとえプロジェクトが正当でも、コードにバグがあり、それが利益目的で悪用されるリスクは常にあります。

近年では、より多くの詐欺師が「偽のハッキング」を演出し、資金消失の責任を自分ではなく「未知の犯人」に転嫁するのではないかという懸念も高まっています。

6. メールを使った暗号資産詐欺

オンラインのプライバシーが失われつつあることは、もはや周知の事実です。近年はデータ漏洩やプライバシーに配慮しない利用規約が蔓延しており、詐欺師がダークウェブやあなたが利用している正規サービスから連絡先情報を入手することが格段に容易になりました。

連絡先情報を手に入れた詐欺師は、あなたが利用しているサービスになりすましてメールを送り、本文中のリンクをクリックするよう求めてきます。メールには「至急対応が必要な問題」の説明が書かれていることもあります。これは、被害者が悪意あるリンクをクリックしたり、偽サイトにアクセスして気づかないうちに個人情報を入力したりしやすくするためです。

メール詐欺は非常に引っかかりやすい手口です。ほとんどの人は利用しているサービスを強く信頼しており、馴染みのあるサービスからのメールが悪意あるものだとは通常考えないからです。

暗号資産の荒野で身を守るために

暗号資産は世界を驚くべき形で変えていますが、一方で業界の詐欺によって人生を壊された人も大勢います。暗号資産プラットフォームを利用するときは、新旧を問わず危険信号(レッドフラッグ)に常に目を光らせることが極めて重要です。

暗号資産技術は多くの金融プロセスを自動化し、銀行機能を個人の手に委ねました。それは同時に、サイバーセキュリティの連鎖における最弱のリンクがあなた自身になり、詐欺の標的になりうることを意味します。プラットフォームを利用するかどうかを判断する際は、その背後にある技術や運営チームの信頼性についても十分に検討しましょう。

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