ストリーミング vs ダウンロード:どちらを使うべき?データ通信量の観点から徹底解説
ネット上で映画や音楽ファイルを視聴するとき、その場でライブ配信のように「ストリーミング」するか、端末にファイルを保存してから再生するか、大きく分けて2つの方法があります。定額制のブロードバンド契約をしている人なら通信量はあまり気にならないかもしれませんが、従量制プランを利用している場合や、動画・音声コンテンツを大量に扱うサイト運営者にとっては、「ストリーミングとダウンロード、どちらがデータ通信量を多く消費するのか」というのは重要な関心事です。
1. ストリーミングとダウンロードの違いとは?
まず、両者の基本的な仕組みについて認識を揃えておきましょう。
ダウンロードとは、インターネット上にあるファイルを自分のデバイスにコピーすることです。ファイル全体が手元に残るため、何度でも自由に再生できます。オフライン環境でも視聴できるのが大きな特徴です。
一方ストリーミングでは、ファイル本体を手元に持ちません。ファイルはサーバー上のどこかに存在し、ユーザーはその断片(データのストリーム)を少しずつ受け取りながら再生します。ラジオやテレビの視聴に近いイメージで、特別な操作なしで見聞きできますが、再生が終われば手元には何も残りません。
2. 何度も再生する予定があるなら、ダウンロードを選ぼう
「ストリーミングの方が優れている」「ダウンロードの方が優れている」と一概には言えません。それぞれに長所と短所があり、状況によって最適解が変わります。
基本的な考え方として、同じファイルを複数回再生する予定があるなら、ダウンロードする方が賢明です。一度ダウンロードすれば、あとは好きなだけ再生できますし、インターネット接続がなくても視聴可能です。飛行機の中など、ネット環境がない場所や通信速度が遅い場所では、この差は非常に大きくなります。

一方ストリーミングの場合、再生するたびにほぼ毎回データ転送が発生します。「ほぼ」と言ったのには理由があります。ストリーミングしたファイルがブラウザのキャッシュに残っていて、再再生までブラウザを閉じず、かつキャッシュが上書きされていなければ、再ダウンロードせずに再生できることがあるからです。
ただし、技術的にはこの場合、純粋なストリーミングではなく「キャッシュされたダウンロード済みデータの再再生」と言えます。明示的にダウンロードしたわけではないにせよ、データはローカルのハードディスク(ブラウザのキャッシュ領域)に存在している以上、それはダウンロードの一種です。
また、どうしても失いたくない大切なファイルであれば、ダウンロードして安全に保管しましょう。ストリーミングのみに頼ると、サーバー側の事情でいつファイルが消えるかわかりません。
3. 品質にある程度妥協できるなら、ストリーミングが便利
逆に、それほど重要でないファイルであれば、ストリーミングが適しています。万が一内容が期待外れだった場合でも、途中で止めればいいだけです。この場合、ファイル全体をダウンロードしてから「思っていたのと違った」と気づく無駄が発生しません。最初の数秒〜数分だけ再生して次へ進めるので、不要なデータを取得しないという点で大幅な帯域幅の節約になります。
ストリーミングが通信量の面で有利になるもう一つの理由は、圧縮や低解像度化です。多くのサイトは低解像度版をストリーミング配信していますが、ダウンロード用には同じ低解像度版を用意していません。画質は落ちますが、通信量削減が最優先で、多少小さく粗い映像でも構わないのであれば、ストリーミングがベターな選択です。

H.264などの圧縮技術も、必ずしも画質を犠牲にすることなくファイルサイズを減らすのに役立ちます。圧縮では冗長なデータを取り除くことでファイルサイズを大幅に削減できます。コーデックが有用なデータまで冗長と誤判定して除去してしまうこともありますが、前述の通り、品質よりも帯域幅を重視するなら大きな問題にはならないでしょう。
ただし、ストリーミングは通信量を抑えられる反面、高速な回線が必須です。速度が足りないと、シーンごとに大きな間が空くカクカクした映像・音声を覚悟しなければなりません。
結論:ストリーミングはダウンロードより通信量が多いのか?
端的に答えるなら、同等の品質で圧縮されていないファイルであれば、ストリーミングとダウンロードの通信量はほぼ同じです。圧縮済みファイルを一度だけ視聴する場合や、低解像度で問題ない場合は、ストリーミングを使うことで帯域幅(そして時間)を節約できます。音声ファイルにも同じ理屈が当てはまりますが、音声は一般に動画よりファイルサイズが小さいため、通信量はあまり問題になりません。
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