利便性のためにプライバシーを犠牲にしていませんか?今すぐできるプライバシー保護の対策
以前、監視カメラの顔認識技術が、市民一人ひとりの移動を無差別に追跡できる「監視社会」を作り出す道具になり得るという話題を取り上げました。現実には、新興国から先進国に至るまで、あらゆる国で監視は着実に強まっています。例えばアメリカでは、監視カメラが文字通り街中のいたるところに設置されている都市もあるのです。それでも、自宅の中ではプライバシーを守れている――そう思っていませんか?
もしカメラを設置しているのが自分自身だったら?

まず、手元のスマートフォンを見てみてください。掌に収まるその小さな機械は、90年代のパソコンユーザーが想像もできなかったほど高速に情報を処理できるコンピューターです。しかもポケットに入れて、どこへでも持ち運べます。
魅力的な商品ですよね?
次に、スマホの前面、背面、上下をよく観察してみましょう。充電ポート、画面、イヤホンジャック……そして、おや?高解像度のカメラが2つも付いていませんか?
2017年の時点で、少なくとも1台のスマートフォンを所有している人は約23億2,000万人に上ります。これは世界人口の約3分の1に相当します。つまり、GPSセンサーとセットになったカメラを、これだけ多くの人がポケットに入れて日常的に持ち歩いているのです。
ほとんどの場合、人々のスマホカメラを監視に活用するのは非効率です。何か「見られる価値のあること」をしているとき、スマホはたいていポケットの中にあるか、カメラを天井に向けた状態でテーブルに置かれているからです。
しかし、もう少し掘り下げて考えると、先進国に住む多くの家庭には、常時何らかのカメラやマイクの監視下にある空間が存在することに気づきます。スマートテレビ、顔認証システム、Google HomeやAmazon Echoといったスマートスピーカー。これらはすべて、監視にとって都合の良い角度から、あなたを見つめ、話し声に耳を傾けているのです。
そして、それはすでに現実になっています。サムスンは、自社のテレビがリビングルームでの会話を「聞いている」可能性があるとして、顧客への警告を発しなければなりませんでした。
仮に政府があなたのデバイスに侵入して、パートナーや子どもとの会話を盗み見ようとしなかったとしても、ハッカーはこっそり覗き見に興味を持つかもしれません。
どんなに多くのセキュリティパッチが適用されていても、テクノロジーは何らかの方法でハッキングされる可能性があります。「覗き魔ハッカー」の創意工夫を決して甘く見てはいけません。
例えばAmazon Echoには、遠隔操作によって盗聴器と化してしまう恐れのある脆弱性が発見されたことがあります。さらに、一部のベビーモニターが驚くほど簡単に遠隔アクセスできてしまう――つまり、数千キロ離れた場所からでも操作できてしまう――という事実もあります。中には悪意ある人物がモニター越しに声を吹き込み、両親を恐怖に陥れるケースさえあったのです。
プライバシー対利便性:バランスの取れた暮らしを実現するには

こうした話は確かに怖いものですが、重要なポイントがあります。それは、すべて簡単に防げるということです。私たちは長い間、便利なテクノロジーを次々と提供されてきましたが、その利便性と引き換えに何かを犠牲にしていることを忘れがちです。その一つが、自分自身のプライバシーなのです。
デバイスや家電、テレビなどを購入する際は、次の質問を順番に自問してみてください。
- カメラやマイクのない生活は可能か? 答えが「はい」なら、カメラ・マイク搭載デバイスは購入しない。
- どうしても必要なら、インターネットに接続せずに使う方法はあるか? 「はい」なら、ネット接続を許可しない。
- 機能のためにネット接続が必須なら、見られたくない・聞かれたくないときに、ハードウェアレベルでカメラやマイクを無効化できるか? 「はい」なら、必ず実行する。
- カメラやマイクが常にオンになっているなら、デバイス自体の電源を切る方法はあるか? 「はい」なら、使わないときは電源を切る。
- デバイスが常時稼働が必要(冷蔵庫など)なら、「高度なAI技術」を搭載しない普通の製品では我慢できないのか、本当に確かか? 「はい」なら、最初からやり直して別の商品を選ぶ。(ヒント:「はい」と答えられる場面は、できるだけ多いほうが良いでしょう。)
利便性よりもプライバシーを重視するなら、可能な限りマイクやカメラを搭載したデバイスの購入を避けるべきです。どうしても避けられない場合は、使用するデバイスから最大限のプライバシーを確保できる習慣を意識的に取り入れましょう。
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