Chromeをさらに便利に!覚えておきたいコマンドラインスイッチの使い方
どのようなソフトウェアでも同じことですが、Chromeの初期設定がすべての人にとって満足のいくものとは限りません。多くの方は、メニューからアクセスできる通常の設定を変更するだけで十分でしょう。また、アドレスバーに chrome://flags/ と入力するとアクセスできる隠しページの存在をご存じの方もいるかもしれません。

実は、Chromeの動作を変更する方法はもうひとつあります。それが「コマンドラインスイッチ」です。
Chromeのコマンドラインスイッチとは?
コマンドラインスイッチとは、実行ファイルに渡すパラメータ(引数)のことです。今すぐ試すこともできます。Windowsロゴキーを押して「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを開いてみましょう。

まず、作業ディレクトリをChromeのインストール先フォルダに変更します。
cd "\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application"
次に、シークレットモードでブラウザを起動してみます。
chrome --incognito

この例では、--incognito の部分がコマンドラインスイッチにあたります。その他のコマンドもコマンドプロンプトから自由にテストできます。使いたいスイッチの組み合わせが決まったら、Chromeのショートカットに追加しましょう。具体的な手順は後述のセクションで解説します。
覚えておきたい便利なChromeコマンドラインスイッチ
重要: 一部のスイッチを有効にするには、パラメータを付けて実行ファイルを起動する前に、すべてのChromeウィンドウを閉じておく必要があります。なお、これらのスイッチの一部はMacやLinuxでも利用可能です。
--show-fps-counter
3DゲームでおなじみのようなFPS(1秒あたりのフレーム数)カウンターを表示します。画面が更新されたとき(動きやグラフィックの変化があったとき)のみフレームをカウントします。

--incognito
閲覧履歴を残さないシークレットモードでChromeを起動します。タスクバーのChromeアイコンを右クリックしても、このモードで起動できます。
--no-referrers
まず https://www.google.ro/search?q=test+refferrer+url をクリックし、表示された検索結果ページから https://www.whatismyreferer.com/ へのリンクをクリックしてみてください。参照元(リファラー)のURLがサイト側に渡っていることがわかるはずです。このスイッチを使えば、そのような情報の受け渡しを防げます。

スイッチは連結して使うこともできます。つまり、複数のパラメータを一度に実行ファイルへ渡せるのです。たとえば chrome --incognito --no-referrers のように指定できます。
--restore-last-session
前回Chromeを閉じたときに開いていたタブをすべて復元します。Chromeの標準設定でも同様の動作は実現できますが、このスイッチを使うと、デスクトップに目的別のショートカットを複数作れるのが魅力です。たとえば「新しいタブを1枚だけ開く用」と「前回のセッションを復元する用」のように使い分けられます。
--disable-extensions
名前のとおり、すべての拡張機能を無効化します。拡張機能を使わない方にはもちろん、PC操作に不慣れな方にも役立つスイッチです。中には、ユーザーを騙して不要な、あるいは悪意のある拡張機能をインストールさせ、検索トラフィックを怪しいサイトへ誘導するウェブサイトもあります。たとえばお年寄りのPCのChromeショートカットにこのスイッチを追加しておけば、そうした拡張機能の勝手なインストールを未然に防げます。
--disable-notifications
ブラウザ左上に表示される通知にうんざりしているなら、このスイッチで完全に無効化できます。

ただし、FacebookやGmailなどでブラウザ内通知を実際に活用している場合は、このスイッチを使用しないでください。
--start-maximized
ブラウザのウィンドウを最大化状態で強制的に開きます。何らかの理由でChromeがウィンドウサイズを記憶してくれないWindows環境で特に便利です。
--disable-sync
現在のセッションにおいて、パスワード、ブックマーク、閲覧履歴など、通常Googleアカウントに同期されるデータの同期を無効にします。
--no-experiments
「chrome://flags」で誤ったフラグをいじってしまい、ブラウザが起動しなくなったときに役立つスイッチです。このスイッチ付きでChromeを起動し、flagsページで設定をデフォルトに戻せば、以降はスイッチなしでも正常に起動できるようになります。
--mute-audio
Chromeのサウンドを完全にミュートします。
Chromeのショートカットにコマンドラインスイッチを追加する方法
デスクトップの空き部分を右クリックし、「新規作成」→「ショートカット」を選択します。

ここではWindowsがCドライブにインストールされている前提で説明します。「PC」→「Cドライブ」→「Program Files (x86)」→「Google」→「Chrome」→「Application」の順にフォルダを開き、Chromeの実行ファイルを選択して「OK」、「次へ」をクリックします。

デスクトップに作成されたショートカットを右クリックし、「プロパティ」を選びます。「リンク先」欄に、使用したいコマンドラインスイッチを入力してください。このとき、必ず引用符の後ろ(外側)に追記するのがポイントです。引用符の内側に入力するとエラーが発生します。

まとめ
Peter Beverloo氏が運営するWebサイトでは、Chromeのコマンドラインスイッチを網羅した一覧を確認できます。ただし、すべてがWindows版と互換性があるわけではない点に注意が必要です。モバイル向け、Linux向け、Chromium固有のものなど、対象環境はさまざまです。また、ソフトウェアは急速に開発が進むため、新しいバージョンで廃止されるスイッチもあります。まずはコマンドプロンプトで実際にテストし、自分に必要なスイッチかどうかを見極めてみましょう。
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