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2021年版CPU購入ガイド:プロセッサ選びで押さえるべきポイント

2021年版CPU購入ガイド:プロセッサ選びで押さえるべきポイント

すべてのコンピュータの心臓部にあるのがCPU(Central Processing Unit、中央演算処理装置)です。レポートの作成、メールの送信、ネットショッピングなど、システム上のあらゆる計算処理を担当しています。PC自作においても最も注目されるパーツの一つであり、用途によって適したCPUが大きく異なるためです。複雑な線形代数計算を行う研究者が必要とするCPUと、ゲーマーが必要とするCPUは違いますし、一般の家庭ユーザーやビジネスユーザーともまた違ってきます。本記事では、2021年版CPU購入ガイドとして、プロセッサ選びのポイントを詳しく解説します。

CPUの主なスペック

コア数

CPUを調べるときに最初に目にするのがコア数です。これは同時に処理できるタスクの数を意味します。各コアがそれぞれタスクを担当できるため、コア数が多いほど同時にこなせる作業が増えます。現在のほとんどのCPUは最低でも4コアを搭載していますが、4コアは基本的な家庭利用やオフィス用途向けと言えるでしょう。

ゲーマーには、同時に行う作業内容にもよりますが、6〜12コア程度をおすすめします。ワークステーション用途、仮想ラボ環境の構築、研究用途であれば16〜64コアが適していますが、こちらも実際の使用ケース次第です。

クロック速度

多くのユーザーに64コアCPUをおすすめしない理由は、コア数を増やすほど各コアの動作速度が低下する傾向があるからです。ほとんどのユーザーにとっては、細かいタスクを素早く処理できる高いクロック速度の方がメリットが大きいのです。AMDの最上位モデルであるThreadripper 3990Xを見てみると、そのクロック速度は現行市場最速の定格クロックには遠く及びません。紙面上の最速はIntel Core i9-10900Kで、3990Xがベースクロック2.4GHz/最大ブーストクロック4.3GHzであるのに対し、10900Kはベース3.7GHz/ブースト5.3GHzを誇ります。

これらのベースクロックとブーストクロックは、それぞれマルチスレッド負荷時と軽いスレッド負荷時の数値を指します。つまり3990Xは全64コアを2.4GHzで駆動でき、10900Kは全10コアを3.7GHzで駆動できるということです。

2021年版CPU購入ガイド:プロセッサ選びで押さえるべきポイント

TDP(熱設計電力)

TDP(Thermal Design Power、熱設計電力)とは、CPUがコンピュータから消費するよう設計された最大電力、および発生する最大熱量のことです。一般的に、コア数とクロック速度が低いほどTDPは低くなり、逆に高ければより多くの電力を消費し、多くの熱を発生させます。

例えば、15Wという低TDPのノートPC向けチップが存在します。ノートPCはバッテリー駆動を前提とし、過度な発熱は避けるべきなので、これで問題ありません。一方、AMD Threadripper 3990XのTDPは280Wに達します。ただしこれは通常問題になりません。このクラスのCPUは、このような熱を十分に放散できる大型ワークステーションに搭載されるからです。

ブランド(メーカー)

デスクトップPC向けCPUの主要メーカーはIntelとAMDの2社です。現時点では、AMD製品への技術投資の成果により、Intel製CPUがAMD製CPUより優れているケースはどんどん減っています。AMDのプロセッサは効率性を重視して設計・製造されており、エンジニアリングが賢く、製造品質が良ければ、結果的に勝つのは当然と言えるでしょう。ただし、Intel製CPUを選ぶべき状況もいくつか存在します。それについては次で解説します。

2021年版CPU購入ガイド:プロセッサ選びで押さえるべきポイント

オーバークロック対応

CPUのオーバークロックは必ずしも推奨されるものではありませんが、実行可能なチューニング手法です。より多くの電力を供給し、より高いクロック速度を要求することで、CPUから追加のパフォーマンスを引き出すプロセスを指します。Intel製品なら型番の末尾に「K」が付くもの、AMD製品なら「X」が付くものがオーバークロック対応モデルです。

用途別おすすめCPU

ここでは4つの具体的なユースケースを挙げ、それぞれに適したCPUを紹介します。自分に合った選択肢のイメージをつかむ参考にしてください。なお、ここではGPU(グラフィックス処理装置)は含まれていません。GPUの購入については、別記事のグラフィックボード購入ガイドをご確認ください。

ケース1:カジュアルユーザー

ウェブ閲覧、在宅ワーク、たまに軽いゲームをする程度のカジュアルユーザーなら、Intel Core i5-10400やAMD Ryzen 5 3600で十分です。どちらも6コアでTDPは65Wのため、付属のクーラーや比較的小型の冷却装置で事足ります。なお、10400は内蔵グラフィックスを搭載していますが、3600は非搭載のため、別途GPUを購入する必要がある点に注意してください。大きな手間ではありませんが、覚えておくと良いでしょう。

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ケース2:ゲーマー

「ゲーマー」という言葉は非常に曖昧です。Raspberry Piでも動作するMinecraftから、どんなハイスペック機でも快適に動かないCrysisまで、プレイするゲームは千差万別だからです。いくつかの価格帯がありますが、Intel Core i7-10700KやAMD Ryzen 7 5800Xが有力な選択肢となります。どちらも8コアで、シングルスレッド・マルチスレッド両方の性能に優れており、近年のゲームが求める要件にしっかり応えられます。

より高いパフォーマンスにお金をかけることも可能です。特に軽めのコンテンツ制作やゲーム配信を並行して行う予定があるならそうでしょう。しかし純粋なゲーム目的であれば、これらは堅実な選択です。前述のカジュアルユーザー向けより高性能な6コアCPUに絞ってコストを抑えることもできますが、Core i7やRyzen 7クラスは非常におすすめです。究極のゲームパフォーマンスを求めるなら、最上位のIntel Core i9-10900KかRyzen 9 5900Xが最適解となるでしょう。

ケース3:開発者・コンテンツクリエイター

この2つはまったく異なる職業に見えますが、驚くほど似ています。どちらも、確かなパワーを必要とするプロフェッショナルで負荷の高い用途だからです。プロフェッショナル向けアプリケーションの分野で、AMDを超えるメーカーはありません。AMDが長年Intelをリードしてきた領域であり、今もその優位性は続いています。Ryzen 9の5900Xまたは5950Xが優れた選択肢となるでしょう。それぞれ12コアと16コアを搭載し、シングルスレッド・マルチスレッド両方で卓越したパフォーマンスを発揮します。さらに、Intelの最強モデルより低いTDPで動作しながら、実用性能は高く、コア数は多く、発熱は少ないという理想的なバランスを実現しています。プロ用途ではAMDが断然有利です。

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ケース4:エンジニア・研究者

この分野の頂点に立つのはAMD Threadripperです。AMDが持つ最高のチップレットがThreadripperに投入されており、コア数とクロック速度のスペックは驚異的です。IntelのeXtreme Editionを完全に凌駕する32コアプロセッサを入手でき、ラインナップの他モデルについても言うまでもありません。真剣な業務に高性能マルチコアCPUが必要なら、Threadripper以外の選択肢はありません。映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』を制作したスタジオやLinuxの生みの親がThreadripperを使用していることを考えれば、その実力は折り紙付きだと言えるでしょう。

2021年版CPU購入ガイドはいかがでしたか。気に入っていただけたら、他のCPU関連記事もぜひご覧ください。「CPUのコア数とクロック速度の比較」「CPUクロック速度が向上しない理由」「CPU高温時の冷却方法」なども公開しています。

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