大圏距離(Great Circle Distance)公式を使って近くのタクシーを検索するC++プログラム
本記事では、大圏距離(Great Circle Distance)公式を使用して、ユーザーの位置から約50km以内に存在するタクシー(配車車両)を検索するC++プログラムについて解説します。
問題の概要
ここでは、配車を必要としているユーザーの氏名と座標情報、および利用可能なすべてのタクシーの座標情報が記録されたJSONファイルが与えられていると仮定します。
この問題を解くための手順は以下の通りです。
- まず、GPS座標(緯度・経度)を
double型の数値に変換します。 - 次に、その数値を「度」から「ラジアン」へ変換します。
- 最後に、大圏距離公式を適用し、ユーザーの現在地から50km以内にあるタクシーを特定します。
なお、入力データの量が非常に多いため、プログラムではJSONファイルを入力として受け取り、結果も別のJSONファイルに出力する設計になっています。
サンプルコード
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
#define pi 3.14159265358979323
#define earth_radius 6371.0
// ユーザーの座標を定義
#define latitude1d 12.9611159
#define longitude1d 77.6362214
ifstream users ("input.access_file");
ofstream out ("output.access_file");
// 度をラジアンに変換
double to_radian(double degree) {
return ( degree * (pi/180));
}
// 距離を計算
double cal_distance(double latitude2d, double longitude2d) {
double lat1, lon1, lat2, lon2, diff_lon, great_circle;
lat1 = to_radian(latitude1d);
lon1 = to_radian(longitude1d);
lat2 = to_radian(latitude2d);
lon2 = to_radian(longitude2d);
diff_lon = lon2 - lon1;
great_circle = acos( sin(lat1) * sin(lat2) + cos(lat1) *cos(lat2) * cos(diff_lon) );
return (earth_radius * great_circle);
}
// JSONファイルへアクセスするための構造体
struct access_file {
long long int user_length, i, j, x, y, m, n, f, friends,id[100000];
char latitude_string[1000], longitude_string[1000], id_string[1000], name[1000];
double latitude2d, longitude2d;
string line;
// 距離の値をチェック
void check_distance() {
if (cal_distance(latitude2d, longitude2d) <=50.0000) {
id[i] = atoll(id_string);
i++;
out << "{\"User_id\": " << id[i - 1] << ", \"Name\": " << name << "}" << endl;
}
}
void file_parser() {
if (users.is_open()) {
while (getline(users, line)) {
f = 0; x = 0; y = 0; friends = 0; m = 0, n = 0;
user_length = line.size();
for (j = 0; j < user_length; j++) {
if (line[j] == '"')
f++;
else if (line[j] == ':')
friends++;
if (f == 3) {
j++;
while (line[j] != '"') {
latitude_string[x] = line[j];
x++; j++;
}
j--; latitude_string[x] = '\0';
}
else if (f == 13) {
j++;
while (line[j] != '"') {
longitude_string[y] = line[j];
y++; j++;
}
j--; longitude_string[y] = '\0';
}
if (friends == 2) {
j += 2;
while (line[j] != ',') {
id_string[m] = line[j];
m++; j++;
}
j--; id_string[m] = '\0';
friends++;
}
else if (friends == 4) {
j += 2;
while (line[j] != ',') {
name[n] = line[j];
n++; j++;
}
j--; name[n] = '\0';
friends++; f += 2;
}
}
// 文字列を浮動小数点数に変換
latitude2d = atof(latitude_string);
longitude2d = atof(longitude_string);
check_distance();
}
}
// 入力ファイルを閉じる
users.close();
// 出力ファイルを閉じる
out.close();
}
};
int main() {
access_file object;
object.file_parser();
return 0;
}実行結果
(ソースコードおよび input.json ファイルと同じ場所に output.json という名前のファイルが生成されます。)
解説
このプログラムのポイントは以下の通りです。
- 大圏距離公式: 地球を完全な球体とみなし、球面上の2点間の最短距離(大円に沿った距離)を求める公式です。緯度・経度から2点間の距離をキロメートル単位で算出できます。
- 地球半径: 定数
earth_radiusには6371.0kmを採用しており、これが平均的な地球の半径です。 - JSONパーサー: 外部ライブラリに依存せず、行単位で文字を読み取り、引用符やコロンの出現回数をカウントすることで、ID・氏名・緯度・経度の各フィールドを抽出する独自の簡易パーサーを実装しています。
- 距離判定: 各タクシーの座標について計算した距離が50.0000km以下であれば、そのタクシーのIDと氏名を出力ファイルに書き込みます。
このように、大圏距離公式はタクシー配車アプリのような「現在地付近の車両を検索する」機能を実装する際に非常に有用なアルゴリズムです。
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