C++で二分木の各レベルの平均値を求めるアルゴリズムと実装方法
問題の概要
空でない二分木(バイナリツリー)が与えられたとき、各レベル(階層)に存在するノードの値の平均を計算し、その結果を配列として返すことを考えます。
例えば、次のような二分木が入力として与えられた場合を考えてみましょう。

この木は3つのレベルで構成されており、出力は [3, 14.5, 11] となります。具体的には以下のように計算されます。
- 第1レベル:ノード 3 のみ → 平均は 3
- 第2レベル:ノード 9 と 20 → 平均は (9 + 20) / 2 = 14.5
- 第3レベル:ノード 15 と 7 → 平均は (15 + 7) / 2 = 11
解決のためのアプローチ
この問題は、BFS(幅優先探索)を使うことで効率的に解けます。キューを活用してレベルごとにノードを処理し、各レベルの平均値を求めていきます。手順は以下の通りです。
- 結果を格納するための配列
resultを定義します。 - ノードを管理するためのキュー
qを定義し、ルートノードを挿入します。 - キューが空になるまで、以下の処理を繰り返します。
nに現在のキューのサイズ(=現在のレベルのノード数)を代入します。- 現在のレベルの値を一時的に保持する配列
tempを定義します。 nが0になるまで、次の処理を繰り返します。- キューの先頭要素を
tとして取り出します。 tの値をtempに追加します。- キューから先頭要素を削除します。
tの左の子が存在すれば、それをキューに挿入します。tの右の子が存在すれば、それをキューに挿入します。nを1減らします。
- キューの先頭要素を
tempのサイズが1の場合、その値をそのままresultの末尾に追加します。tempのサイズが2以上の場合、合計値を計算し、その平均(合計 ÷ 要素数)をresultに追加します。
- 最後に
resultを返します。
C++による実装例
理解を深めるために、実際のC++コードを見てみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
void print_vector(vector<auto> v){
cout << "[";
for(int i = 0; i<v.size(); i++){
cout << v[i] << ", ";
}
cout << "]"<<endl;
}
class TreeNode{
public:
int val;
TreeNode *left, *right;
TreeNode(int data){
val = data;
left = NULL;
right = NULL;
}
};
void insert(TreeNode **root, int val){
queue<TreeNode*> q;
q.push(*root);
while(q.size()){
TreeNode *temp = q.front();
q.pop();
if(!temp->left){
if(val != NULL)
temp->left = new TreeNode(val);
else
temp->left = new TreeNode(0);
return;
}
else{
q.push(temp->left);
}
if(!temp->right){
if(val != NULL)
temp->right = new TreeNode(val);
else
temp->right = new TreeNode(0);
return;
}
else{
q.push(temp->right);
}
}
}
TreeNode *make_tree(vector<int> v){
TreeNode *root = new TreeNode(v[0]);
for(int i = 1; i<v.size(); i++){
insert(&root, v[i]);
}
return root;
}
class Solution{
public:
vector<float> averageOfLevels(TreeNode *root){
vector<float> result;
queue<TreeNode*> q;
q.push(root);
while (!q.empty()) {
int n = q.size();
vector<float> temp;
while (n) {
TreeNode* t = q.front();
temp.push_back(t->val);
q.pop();
if (t->left && t->left->val != 0)
q.push(t->left);
if (t->right && t->right->val != 0)
q.push(t->right);
n--;
}
if (temp.size() == 1)
result.push_back(temp[0]);
else if (temp.size() > 1) {
double sum = 0;
for (int i = 0; i < temp.size(); i++) {
sum += temp[i];
}
result.push_back(sum / temp.size());
}
}
return result;
}
};
main(){
Solution ob;
vector<int> v = {3,9,20,NULL,NULL,15,7};
TreeNode *root = make_tree(v);
print_vector(ob.averageOfLevels(root));
}入力例
{3,9,20,NULL,NULL,15,7}出力例
[3, 14.5, 11]
まとめ
このアルゴリズムでは、BFSを用いて二分木をレベルごとに走査することで、各レベルのノード値の平均をO(N)の時間計算量で効率よく求められます。ここでNは木に含まれるノードの総数です。キューのサイズを利用してレベルの境界を検出するテクニックは、レベル順トラバーサル(Level Order Traversal)の典型的なパターンであり、さまざまな木構造の問題に応用できるので、ぜひ覚えておきましょう。
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C++で二分木の各レベルのノードをソートして出力する方法
この問題では、二分木が与えられ、各レベルに存在するすべてのノードを値の順序(ソート済み)で出力することが求められます。 まず、具体例を見ながら概念を理解していきましょう。 入力 − 出力 − 20 6 15 2 17 32 78 解決のアプローチ この問題を解くには、木の各レベルごとにノードの値をソートした状態で出力する必要があります。そのために、以下のデータ構造を利用します。 queue(キュー):幅優先探索(BFS)のようにノードをたどるために使用 priority_queue × 2つ:1つは「現在のレベル」の値を昇順で保持し、もう1つは「次のレベル」の値を一時的に保持するために使用
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C++で二分木を二分探索木(BST)へ変換する方法を解説
二分木(Binary Tree)とは二分木とは、木構造の各ノードが最大で2つの子ノードを持つことができる特別な木構造です。これらの子ノードは、それぞれ「左の子ノード」と「右の子ノード」と呼ばれます。シンプルな二分木の例は以下の通りです。二分探索木(BST)とは二分探索木(BST)は、以下のルールに従う特別な木構造です。左の子ノードの値は、常に親ノードの値より小さい右の子ノードの値は、常に親ノードの値より大きいすべてのノードが、それぞれ独立して二分探索木の性質を満たす二分探索木(BST)の例は以下の通りです。二分探索木は、検索や最小値・最大値の探索といった操作の計算量を削減するために用いられるデ