JavaScriptで二分探索木(BST)の最頻値(モード)を求める方法
本記事では、JavaScriptを使って二分探索木(Binary Search Tree、BST)に格納されたデータから「モード(最頻値)」を求める方法を解説します。
モード(最頻値)とは?
モード(最頻値)とは、一連のデータの中で最も多く出現する数値のことです。
例えば、次のデータセットを見てみましょう。
2, 3, 1, 3, 4, 2, 3, 1
この中で「3」は合計3回出現しており、他のどの数値よりも多く登場します。したがって、このデータセットのモードは「3」となります。
二分探索木(BST)とは?
ある木構造のデータ構造が「有効な二分探索木」であると認められるには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 各ノードの左側の部分木には、そのノードのキー以下の値を持つノードのみが含まれる。
- 各ノードの右側の部分木には、そのノードのキー以上の値を持つノードのみが含まれる。
- 左右それぞれの部分木もまた、二分探索木として成立していなければならない。
課題:BST内の最頻値を見つける
ここで求められているのは、二分探索木のルート(根)ノードを唯一の引数として受け取るJavaScript関数を記述することです。与えられるBSTには重複した値が含まれている可能性があり、実際にはほぼ含まれている前提で考えます。私たちのタスクは、ツリー全体に格納されたデータからモードを特定し、それを返すことです。
コード例
実際のコードは以下の通りです。
class Node {
constructor(data) {
this.data = data;
this.left = null;
this.right = null;
};
};
class BinarySearchTree {
constructor() {
// 二分探索木のルート
this.root = null;
}
insert(data) {
var newNode = new Node(data);
if (this.root === null) {
this.root = newNode;
} else {
this.insertNode(this.root, newNode);
};
};
insertNode(node, newNode) {
if (newNode.data < node.data) {
if (node.left === null) {
node.left = newNode;
} else {
this.insertNode(node.left, newNode);
};
} else {
if (node.right === null) {
node.right = newNode;
} else {
this.insertNode(node.right, newNode);
};
};
};
};
const BST = new BinarySearchTree();
BST.insert(1);
BST.insert(3);
BST.insert(3);
BST.insert(2);
BST.insert(3);
BST.insert(2);
const findMode = function(root) {
let max = 1;
const hash = {};
const result = [];
const traverse = node => {
if (hash[node.data]) {
hash[node.data] += 1;
max = Math.max(max, hash[node.data]);
} else {
hash[node.data] = 1;
};
node.left && traverse(node.left);
node.right && traverse(node.right);
};
if (root) {
traverse(root);
};
for (const key in hash) {
hash[key] === max && result.push(key);
};
return +result[0];
};
console.log(findMode(BST.root));
実行結果
コンソールに出力される結果は次の通りです。
3
コードの解説
このアルゴリズムの流れを簡単に整理してみましょう。
- 走査(トラバース):
traverse関数が深さ優先探索(DFS)で全ノードを訪問し、各値の出現回数をハッシュオブジェクト(連想配列)に記録していきます。 - 最大出現回数の追跡: 値が出現するたびにカウントを更新し、
Math.maxを使ってこれまでの最大出現回数maxを常に保持します。 - 結果の抽出: 走査完了後、ハッシュオブジェクトを走査し、出現回数が
maxと一致するキーだけを結果配列に集めます。 - 戻り値: 結果の先頭要素を数値化(単項プラス
+演算子)して返します。
今回の例では、挿入した値「3」が3回出現して最も多いため、findMode(BST.root) の結果として 3 が出力されます。なお、複数の値が同じ最大回数で並んだ場合は、最初に検出された値が返される点に注意してください。
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