Pythonで2つの系列の結合平均と結合分散を求める方法
統計学では、複数のデータ系列をひとつにまとめたときの平均や分散を求めたい場面がよくあります。本記事では、それぞれ異なるサイズを持つ2つの系列 A1 と A2 を結合した系列について、その結合平均(Combined Mean)と結合分散(Combined Variance)をPythonで計算する方法を解説します。
問題の概要
サイズ n の系列 A1 と、サイズ m の系列 A2 が与えられたとき、これらを結合した系列全体の平均と分散を求めることを考えます。
例えば、次のような入力があったとします。
- A1 = [24, 46, 35, 79, 13, 77, 35](要素数:7)
- A2 = [66, 68, 35, 24, 46](要素数:5)
このとき、出力は以下のようになります。
- 各系列の平均:44.1429、47.8
- 各系列の分散(平方偏差の合計):548.694、294.56
- 結合平均:45.6667
- 平均の差の二乗:d1_square = 2.322、d2_square = 4.5511
- 結合分散:446.056
解き方の手順
この問題を解くために、以下の手順に従います。
- mean() 関数を定義する
引数として配列 arr を受け取り、その要素の平均値を返します。 - sd() 関数を定義する
引数として配列 arr とその要素数 n を受け取ります。各要素と平均の差を二乗して合計し、それを n で割った値(分散)を返します。- sum := 0 で初期化
- i を 0 から n まで繰り返し、sum := sum + (arr[i] − mean(arr))² を計算
- sdd := sum / n を返す
- メイン処理で以下を実行する
- n := A1 のサイズ、m := A2 のサイズを取得
- mean1 := mean(A1)、mean2 := mean(A2) を計算して表示
- sd1 := sd(A1, n)、sd2 := sd(A2, m) を計算して表示
- 結合平均を weightedMean = (n × mean1 + m × mean2) / (n + m) の式で計算して表示
- d1_square := (mean1 − 結合平均)²、d2_square := (mean2 − 結合平均)² を計算して表示
- 結合分散 comb_var := (n × (sd1 + d1_square) + m × (sd2 + d2_square)) / (n + m) を計算して表示
実装例
理解を深めるために、実際のPythonコードを見てみましょう。
def mean(arr):
return sum(arr)/len(arr)
def sd(arr, n):
sum = 0
for i in range(n):
sum = sum + ((arr[i] - mean(arr)) * (arr[i] - mean(arr)))
sdd = sum / n
return sdd
def combinedVariance(A1, A2):
n = len(A1)
m = len(A2)
mean1 = mean(A1)
mean2 = mean(A2)
print("mean_1: ", round(mean1, 2), " mean_2: ", round(mean2, 2))
sd1 = sd(A1, n)
sd2 = sd(A2, m)
print("sd_1: ", round(sd1, 2), " sd_2: ", round(sd2, 2))
combinedMean = (n * mean1 + m * mean2) / (n + m)
print("Combined Mean: ", round(combinedMean, 2))
d1_square = ((mean1 - combinedMean) * (mean1 - combinedMean))
d2_square = ((mean2 - combinedMean) * (mean2 - combinedMean))
print("d1_square: ", round(d1_square, 2), " d2_square: ", round(d2_square, 2))
comb_var = (n * (sd1 + d1_square) + m * (sd2 + d2_square)) / (n + m)
print("Combined Variance: ", round(comb_var, 2))
A1 = [24, 46, 35, 79, 13, 77, 35]
A2 = [66, 68, 35, 24, 46]
combinedVariance(A1, A2)入力
[24, 46, 35, 79, 13, 77, 35], [66, 68, 35, 24, 46]
出力
mean_1: 44.14 mean_2: 47.8 sd_1: 548.69 sd_2: 294.56 Combined Mean: 45.67 d1_square: 2.32 d2_square: 4.55 Combined Variance: 446.06
ポイント解説
このアルゴリズムの核心は、加重平均の考え方です。結合平均は、各系列の平均をその要素数で重み付けして計算します。また、結合分散の計算では、単純に各系列の分散を平均するだけではなく、各系列の平均が結合平均からどれだけずれているか(d1_square、d2_square)も考慮に入れる点が重要です。これにより、データを実際にひとつにまとめて再計算しなくても、正確な結合分散を求めることができます。
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