Python MatplotlibでNaN値を含む画像にガウシアンフィルタを適用する方法
NaN(非数)を含む画像にガウシアンフィルタを適用すると、行列内のすべての値がNaNに伝播し、結果としてNaNのみで構成される行列が出力されてしまいます。これは、SciPyの gaussian_filter 関数がNaNをそのまま計算に含めるために起こる現象です。本記事では、MatplotlibとSciPyを使ってこの挙動を実際に確認する手順とサンプルコードを解説します。
実行手順
- 図(figure)とサブプロットのセットを作成します。
- NaN値を含む行列(データ)を作成します。
- 元のデータを2D正規ラスタ上の画像として表示します。
- データに対してガウシアンフィルタを適用します。
- フィルタ適用後のデータ(gaussian_filter_data)を画像として表示します。
- 図を画面に表示するには show() メソッドを使用します。
サンプルコード
import numpy as np from matplotlib import pyplot as plt from scipy.ndimage import gaussian_filter plt.rcParams["figure.figsize"] = [7.00, 3.50] plt.rcParams["figure.autolayout"] = True fig, axes = plt.subplots(2) data = np.array([[1., 1.2, 0.89, np.nan], [1.2, np.nan, 1.89, 2.09], [.78, .67, np.nan, 1.78], [np.nan, 1.56, 1.89, 2.78]]) axes[0].imshow(data, cmap="cubehelix_r") gaussian_filter_data = gaussian_filter(data, sigma=1) axes[1].imshow(gaussian_filter_data, cmap="cubehelix_r") plt.show()
出力結果

上図のように、左側にはNaNを含む元のデータが表示され、右側にはガウシアンフィルタ適用後の結果が表示されます。NaNが1つでも存在すると、フィルタの畳み込み演算を通じてNaNが領域全体へ広がり、右側の画像はすべてNaNとなってしまいます。
補足:NaNへの対処法
NaNの伝播を防ぎたい場合は、フィルタを適用する前にあらかじめNaNを処理しておく必要があります。主な方法としては以下が挙げられます。
- np.nan_to_num() を使ってNaNを0などの特定の値に置き換える。
- np.nanmean() や np.nanmedian() などを利用して、NaN部分を周辺の統計値で補間する。
- SciPyの scipy.ndimage.generic_filter と nan対応関数を組み合わせ、NaNを無視した独自のフィルタを実装する。
これらの前処理を行うことで、NaNを含む実測データや欠損値のある画像データに対しても、意味のある平滑化処理を適用できるようになります。
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