Pythonで2つのスパースベクトルの内積を計算するプログラム
問題の概要
ここでは、2つのリストで表現されたスパースベクトル(疎なベクトル)が与えられ、その内積(ドット積)を求めることを考えます。
ベクトルはオブジェクトとして表現され、各要素のリストはオブジェクトのメンバー変数 nums に格納されています。
例えば、入力が以下のような場合を考えてみましょう。
- vector1 = [1, 0, 0, 0, 1]
- vector2 = [0, 0, 0, 1, 1]
このときの出力は 1 になります。内積の計算は次のとおりです。
1 × 0 + 0 × 0 + 0 × 0 + 0 × 1 + 1 × 1 = 1
解決のための手順
この問題を解くには、以下の手順に従います。
- 結果を格納する変数
resを 0 で初期化します。 - vector2 の
numsから、インデックス i と値 v を順番に取り出します。- v が 0 の場合は、計算しても結果に影響しないためスキップします。
- それ以外の場合で、vector1 側の
nums[i]が 0 のときも、同様に次の反復へ進みます。 - どちらの値も 0 でない場合は、
res := res + v * nums[i](vector1側)を実行して加算します。
- すべての要素を処理したら、
resを返します。
Pythonでの実装例
理解を深めるために、以下の実装例を見てみましょう。
class Solution: def __init__(self, nums): self.nums = nums def solve(self, vec): res = 0 for i, v in enumerate(vec.nums): if v == 0: continue elif self.nums[i] == 0: continue else: res += v * self.nums[i] return res ob1, ob2 = Solution([1, 0, 0, 0, 1]), Solution([0, 0, 0, 1, 1]) print(ob1.solve(ob2))
入力
[1, 0, 0, 0, 1], [0, 0, 0, 1, 1]
出力
1
このアプローチのポイント
スパースベクトルとは、ほとんどの要素が 0 であるベクトルのことです。そのため、値が 0 の要素同士の掛け算は必ず 0 になるという性質を利用し、どちらか一方でも 0 である要素の計算を事前にスキップすることで、無駄な演算を減らしています。
このアルゴリズムの計算量は、ベクトルの長さを n とすると O(n) であり、空間計算量は結果を保持する変数のみで済むため O(1) です。さらに大規模なデータでは、非ゼロ要素だけを(インデックス, 値)のペアで保持する方式にすることで、より高速化することも可能です。
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