PythonのNumPyでaxis(軸)を指定して行列・ベクトルのノルムを求める方法
PythonのNumPyには線形代数用のモジュール numpy.linalg が用意されており、その中の LA.norm() メソッドを使うことで、行列やベクトルのノルム(大きさ)を簡単に計算できます。本記事では、特に axis 引数 を指定して、多次元配列の各軸に沿ったノルムを求める方法を、具体的なコード例とともに解説します。
LA.norm() メソッドの主な引数
LA.norm() メソッドは、以下の4つの主要な引数を受け取ります。
第1引数: x(入力配列)
ノルムを計算したい入力配列です。axis が None の場合、x は1次元または2次元である必要があります(ただし ord も None の場合を除く)。axis と ord の両方が None の場合は、x.ravel() の2-ノルムが返されます。
第2引数: ord(ノルムの次数)
計算するノルムの次数(オーダー)を指定します。inf を指定すると、NumPy の np.inf オブジェクトとして扱われ、無限ノルムが計算されます。デフォルト値は None です。
第3引数: axis(計算対象の軸)
axis に整数を指定した場合、その軸に沿ってベクトルノルムが計算されます。2要素のタプルを指定した場合、その軸が2次元行列を保持しているとみなされ、各行列の行列ノルムが計算されます。axis が None の場合は、x が1次元ならベクトルノルム、2次元なら行列ノルムが返されます。デフォルト値は None です。
第4引数: keepdims(次元の保持)
keepdims=True を設定すると、ノルムを計算した軸がサイズ1の次元として結果に残ります。このオプションを有効にすると、元の配列 x に対して結果が正しくブロードキャストされるようになります。
実装手順
ステップ1: 必要なライブラリをインポートする
import numpy as np from numpy import linalg as LA
ステップ2: 配列を作成する
ここでは、0から7までの整数を持つ配列を作成し、形状 (2, 2, 2) の3次元配列に変形します。
arr = np.arange(8).reshape(2,2,2)
ステップ3: 配列を表示する
print("Our Array...\n",arr)
ステップ4: 次元数を確認する
print("\nDimensions of our Array...\n",arr.ndim)
ステップ5: データ型を確認する
print("\nDatatype of our Array object...\n",arr.dtype)
ステップ6: 形状を確認する
print("\nShape of our Array object...\n",arr.shape)
ステップ7: LA.norm() でノルムを計算する
axis=(1, 2) を指定することで、最後の2つの軸が持つ各2×2行列に対してノルムが計算されます。
print("\nResult...\n",LA.norm(arr, axis = (1, 2)))
完全なコード例
import numpy as np
from numpy import linalg as LA
# 配列を作成
arr = np.arange(8).reshape(2,2,2)
# 配列を表示
print("Our Array...\n",arr)
# 次元数を確認
print("\nDimensions of our Array...\n",arr.ndim)
# データ型を確認
print("\nDatatype of our Array object...\n",arr.dtype)
# 形状を確認
print("\nShape of our Array object...\n",arr.shape)
# LA.norm() メソッドで軸を指定してノルムを計算
print("\nResult...\n",LA.norm(arr, axis = (1, 2)))
実行結果
Our Array...
[[[0 1]
[2 3]]
[[4 5]
[6 7]]]
Dimensions of our Array...
3
Datatype of our Array object...
int64
Shape of our Array object...
(2, 2, 2)
Result...
[ 3.74165739 11.22497216]
結果の解説
ord を指定しない場合、デフォルトではフロベニウスノルムが計算されます。つまり、各2×2行列に含まれる全要素の二乗和の平方根が求められます。
- 1つ目の行列 [[0, 1], [2, 3]] の場合: √(0² + 1² + 2² + 3²) = √14 ≈ 3.74165739
- 2つ目の行列 [[4, 5], [6, 7]] の場合: √(4² + 5² + 6² + 7²) = √126 ≈ 11.22497216
このように、axis にタプルを指定することで、3次元以上の配列から複数の行列をまとめて取り出し、それぞれのノルムを一括して計算できます。機械学習や数値解析において、行列の大きさを評価したい場面で非常に便利な機能です。
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