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WebベースのOLAPツールとは?代表的な製品と3つの実装方式を徹底解説

OLAP(多次元データ分析)をブラウザから直接利用できるようにしたWebベースのツールや実装方式は、大きく分けて複数存在します。本記事では、代表的な3つの製品と、Web上でOLAP機能を実現するための主なアプローチについて詳しく解説します。

代表的なWebベースのOLAPツール

Arbor Essbase Web

Arbor Essbase Webは、ドリルアップ・ドリルダウン・ドリルアクロスといった多方向の分析操作や、スライス&ダイス、そして強力なレポーティング機能など、OLAPに必要な機能一式を提供するツールです。また、複数ユーザーによる同時書き込み(マルチユーザー同時更新)に対応したデータ入力機能も備えています。

なお、Arbor Essbaseはサーバー製品のみが提供されており、ユーザー向けパッケージは存在しないため、独自のデスクトップクライアント版市場が確保される仕組みとなっています。Web製品に関しては、管理機能や開発環境の構成までを復元するのではなく、クエリ実行やデータ更新のためのユーザーアクセスのみをサポートする点に注意が必要です。

Information Advantage Web OLAP

Information Advantage Web OLAPは、サーバー中心型のメッセージングアーキテクチャを採用しています。この構成では、高性能な分析エンジンがリレーショナルデータベースから検索するためのSQLを生成し、その結果を加工したうえでクライアントと共有します。

処理のすべてがサーバー側で完結するため、Web OLAPを実行してWebベースのクライアントをサポートすることが容易かつシンプルになります。このアーキテクチャは、Webサーバーと分析エンジンの間にWebゲートウェイを配置したEssbaseの構成と概念的には同等ですが、データストアとエンジンが互いに独立している点が異なります。

Microstrategy DSS Web

Microstrategyのフラッグシップ製品であるDSS Agentは、もともとWindows向けのツールでしたが、現在ではあらゆるプラットフォームやWeb上でも利用可能になっています。DSS Agentは、補完製品であるDSS Server(リレーショナルOLAPサーバー)、データモデリングツールのDSS Architect、エグゼクティブ情報システム(EIS)開発用デザインツールのDSS Executiveと連携し、SQLを自動的かつ動的に生成します。

この製品は、多次元「キューブ」を事前に作成するのではなく、RDBMSサーバー側で複雑な分析を実行する方式を採用しており、MOLAPではなくROLAPを実現しています。WebサーバーとDSSサーバーエンジンの間にWebゲートウェイを追加することで、対話的なDSS AgentのフロントエンドをWebブラウザ上で再現し、ブラウザからDSSサーバーAPIへのリクエストを通じて処理を行う仕組みです。

Web経由でOLAPを実現する3つの方式

HTMLパブリッシング

この方式では、クエリの出力結果をHTMLページに変換し、ブラウザへダウンロードできる形にします。実装が簡単である反面、データやレポートに対する対話的なアクセスは提供されないという制約があります。

ヘルパーアプリケーション

この方式では、分析ツールをブラウザのヘルパーアプリケーションとして設定して使用します。いわゆる「ファットクライアント」の形態であり、データをローカルにダウンロードするため、ユーザーはそのツールが持つすべての機能をフルに活用してデータ分析を行えます。一方で、こうしたヘルパーアプリケーションの配布・保守は、システム管理者にとって新たな運用負担となる点が課題です。

サーバー中心型コンポーネント

この方式では、ベンダーがデスクトップツールをサーバーコンポーネントとして再構築するか、Webゲートウェイ(CGIやNSAPIスクリプトなど)を通じてWebと統合できる新しいサーバーコンポーネントを作成します。処理をサーバー側に集約できるため、クライアント側の負荷軽減と管理の一元化が可能になります。

まとめ

WebベースのOLAPツールは、「どこからでも分析環境にアクセスできる」という利点を持つ一方、HTMLパブリッシングのような手軽だが非対話的な方式から、サーバー中心型のように本格的な分析操作を可能にする方式まで、選択肢は多様です。導入を検討する際は、必要な対話性・分析機能の深さ、クライアント側の管理コストなどを総合的に評価し、自社の要件に最適な方式を選ぶことが重要です。

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