リザーバサンプリング(貯水池抽出法)とは?C++実装例で学ぶランダム抽出アルゴリズム
リザーバサンプリング(Reservoir Sampling:貯水池抽出法)は、ランダム化アルゴリズムの一種です。このアルゴリズムでは、n個の異なる要素からなるリストの中から、k個の要素を無作為に選び出します。
基本的なアイデア
まず思いつく単純な方法としては、サイズkの配列を「リザーバ(貯水池)」として用意し、元のリストから要素をランダムに1つ取り出してはリザーバへ格納していくやり方が挙げられます。ただし、一度選んだ要素が重複しないよう管理する必要があるため、この手法は効率が悪く、計算量が増大してしまうという欠点があります。
そこで有効なのが次の手法です。まずリストの先頭k個の要素をリザーバにコピーします。続いて、(k+1)番目以降の要素を順番に処理していきます。現在注目している要素のインデックスをiとするとき、0〜iの範囲から乱数でインデックスjを1つ選びます。もしjが0〜k-1の範囲内であれば、リザーバのj番目の要素reservoir[j]を、リストのi番目の要素list[i]と入れ替えます。
入力と出力の例
Input:
整数リスト: {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12}, k = 6
Output:
配列から選ばれたk個の要素: 8 2 7 9 12 6
アルゴリズム
chooseKItems(array, n, k)
入力: 配列、配列の要素数n、選択する要素数k。
出力: 配列からランダムに選ばれたk個の要素。
Begin
サイズkの出力配列を定義する
配列の先頭k個の要素を出力配列へコピーする
i < n の間、以下を繰り返す
j := 0〜i の範囲からランダムに値を1つ選ぶ
もし j < k ならば
output[j] := array[i]
i を 1 増やす
繰り返し終了
出力配列を表示する
End
C++による実装例
#include <iostream>
#include <cstdlib>
#include <ctime>
using namespace std;
void display(int array[], int n) {
for (int i = 0; i < n; i++)
cout << array[i] << " ";
}
void chooseKItems(int array[], int n, int k) { //配列からk個の要素を選択する
int i;
int output[k];
for (i = 0; i < k; i++)
output[i] = array[i];
srand(time(NULL)); //time関数を使い毎回異なるシード値を得る
while(i < n) {
int j = rand() % (i+1); //0〜iの範囲のランダムなインデックス
if (j < k) //出力配列のj番目にi番目の要素を格納
output[j] = array[i];
i++;
}
cout << "K-Selected items in the given array: ";
display(output, k);
}
int main() {
int array[] = {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12};
int n = 12;
int k = 6;
chooseKItems(array, n, k);
}
実行結果
K-Selected items in the given array: 8 2 7 9 12 6
このアルゴリズムはO(n)の時間計算量で動作します。さらに、データ全体の件数が事前に分からないストリームデータに対しても、各要素が等確率で選ばれるサンプルを1パスで取得できる点が大きな特徴です。
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