LeakerLockerに注意!スマホをロックし個人情報の漏洩を脅し文句にする新型ランサムウェア
「WannaCry(ワナクライ)」として知られるマルウェアが世界中で話題になってから間もない中、新たなランサムウェアが登場しました。その名は「LeakerLocker」。デバイスをロックするだけでなく、あなたの個人情報を家族や友人に送りつけると脅してくる、非常に厄介な手口を持っています。
毎月のように新しいマルウェアがニュースを賑わせる昨今ですが、実際に被害に遭う人はごく一部です。それでもランサムウェアへの恐怖が大きく報じられ、メディアの注目がさらなる不安を煽るという悪循環が生まれています。とはいえ、今回取り上げるLeakerLockerは、今まさに知っておくべき特に厄介な脅威なのです。
LeakerLockerとは何か?
ランサムウェアといえば、データをすべて暗号化し、身代金を支払わない限りアクセスできなくする悪質なソフトウェアです。しかも多くのサイバー犯罪者は、身代金を払った後もファイルを復号してくれず、さらに金銭を要求することさえあります。
LeakerLockerは少し性質が異なります。ホーム画面をロックはしますが、デバイス内のすべてのデータを暗号化するわけではありません。しかし、ブラウザの履歴、SMSメッセージ、通話履歴、位置情報、メール、SNSのメッセージ、写真などを収集しており、身代金を支払わなければこれらのプライベートな情報を連絡先全員に漏洩すると警告してきます。
ランサムウェアとは「被害者の生活の大部分を支配し、取り戻すために脅しをかけるもの」と定義できます。その意味で、LeakerLockerはこの条件に完璧に当てはまる存在なのです。
この手口は実に巧妙です。要求される金額は50ドルと、他のランサムウェアに比べると決して高額ではありません。「たった50ドルなら」と考えて支払ってしまう人が出るよう、絶妙な価格設定になっているのです。
身代金はクレジットカードで、72時間以内に支払う必要があります。支払いが成功すれば個人情報は安全だと告げられ、失敗すれば「Your privacy is in danger(あなたのプライバシーは危険にさらされています)」と表示されます。
注意すべきは、一度支払えば「お金を払ってくれる人間」として犯罪者に認定されてしまう点です。今回の危機は終わっても、同じ手口で再び標的にされる可能性は十分にあります。
感染経路は?
セキュリティ企業McAfee(マカフィー)が、Google Playストア上の2つのアプリからこのマルウェアを発見しました。Android端末上では「Android/Ransom.LeakerLocker.A!Pkg」として動作します。問題のアプリは、5,000〜10,000回ダウンロードされた壁紙アプリ「Wallpapers Blur HD」と、最大5,000回ダウンロードされた「Booster & Cleaner Pro」です。
前者はロック画面やホーム画面用の壁紙を提供する、一見ごく普通のサービスに見えます。後者は「オプティマイザー、ジャンククリーナー、速度ブースター、アプリ管理、バッテリーセーバー」をうたうメンテナンス系アプリです。実際にその通り機能してはいますが、その裏で悪意ある機能を隠していたのです。
どちらのアプリも好意的なレビューが並んでおり、特に「Booster & Cleaner Pro」は4.5/5という高評価を獲得していました。もちろん、その多くは偽装レビューだったと見られています。
また、Avast(アバスト)によると、通話録音アプリ「Call Recorder」にもLeakerLockerが仕込まれていたとのことです。
これらのアプリは幅広い権限を求めてきます。壁紙アプリにSNSアカウントへのアクセスを許可するのは不審に思えて当然ですが、「バッテリー節約のため」と説明されると、ブースト系アプリの権限要求には納得してしまいがちです。悪意あるアプリは、まさにこうした心理の隙を突いてくるのです。
本当に危険なのか?
答えは「イエスであり、ノーでもあります」。
該当アプリをダウンロードした人なら誰でも、自分のプライベートな情報がネット上に流出し、それが家族や友人の手に渡るかもしれないと考えるだけで、十分に恐怖を感じるでしょう。
McAfeeはユーザーを安心させるために、次のように述べています。
「マルウェアがアクセスできると主張するプライベートデータのすべてが読み取られたり漏洩したりするわけではありません。このランサムウェアが実際に読み取れるのは、被害者のメールアドレス、無作為に選ばれた連絡先、Chromeの閲覧履歴、一部のSMSメッセージと通話記録、カメラから選んだ1枚の画像、そして端末情報の一部です。」
しかし、これはあまり安心できる話ではありません。主張するすべてを読み取れるわけではないにせよ、一部は確かに読み取れてしまうのです。潜在的な被害者は最大15,000人に上るとみられ、彼らにとってこの説明はほとんど慰めにならないでしょう。
同様に、実際に情報が漏洩したのかどうか、そもそも漏洩があったのかどうかについても、正確な数字は明らかになっていません。完全な空脅しと呼ぶのは酷ですが、現時点で大規模な被害が出ているわけでもありません。
Googleは現在、問題の2つのアプリについて調査を進めています。しかし、Playストアにはまだ他の悪意あるアプリが潜んでいるかもしれません。
他のOSにも影響はあるのか?
大多数の人にとって、AndroidユーザーであってもLeakerLockerの影響は限定的です。それでも、2015年の調査ではマルウェアの97%がAndroidを標的としていることが判明しています。
Androidはオープンソースであるため、C++やJavaを使う開発者が悪意のあるコードを組み込むことが技術的には可能です。多くの場合、公式ストア以外の第三者アプリを利用しない限り被害には遭いませんが、LeakerLockerが示すように、マルウェアは公式ストアの審査をもすり抜けてきます。
一方、Windows Mobile 10やApple(iOS)といった主要な代替OSでは、それぞれ厳格な審査を通過したアプリのみがストアに並びます。「サンドボックス」や「ウォールドガーデン(壁付き庭園)」と呼ばれる手法により、ユーザーの許可なくアプリ同士が連携することを防いでいます。
ただし、Androidでも悪意あるアプリはユーザーに権限を求めてきます。どのモバイルOSが最も安全と考えるか、脱獄(ジェイルブレイク)済みのスマホが必要か、そして個々のアプリが本当に他の機能へのアクセスを必要としているのか、常に吟味することが大切です。
他のOSでLeakerLockerが確認された例はまだありません。ランサムウェアは身を隠す理由がないため、被害者がいればとっくに名乗り出ているはずだからです。とはいえ、将来的にiPhoneなどへ感染が広がらないとも断言できません。
自分を守るには?
Googleが調査・対応を行っているため、現在は「Wallpapers Blur HD」も「Booster & Cleaner Pro」もダウンロードできない状態になっています。
しかし、LeakerLockerが他のアプリのバックグラウンドで動いている可能性は否定できません。根拠のない楽観論は捨てて、スマホにもPCと同じようにセキュリティソフトを導入しましょう。OSを常に最新の状態に保てば、発見された脆弱性も順次修正されます。
万が一被害に遭ってしまった場合は、絶対に身代金を支払わないでください。50ドルは安く感じられるかもしれませんが、支払いは犯罪者を助長するだけです。考え方を変えれば、あなたはより多くの人を騙すための資金を犯罪者に渡していることになります。
これまで被害の報告が極めて少ないことを考えると、仮に支払わなくても個人情報が実際に漏洩する可能性は低いと言えるでしょう。
LeakerLockerを心配していますか?すでに被害に遭ったことはありますか?その場合、どのように対応しましたか?ぜひコメントで教えてください。
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