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iPhoneでiCloudバックアップを使う前に必ず読むべきこと——データ消失の実例と正しい対策

あるGoogle社の従業員が経験した悲劇は、「iCloudをメインのバックアップ手段にしてはいけない」という古くからの教訓を、私たちに改めて思い出させてくれるものでした。Erin Sparling氏は、Appleが古いiCloudバックアップを削除するポリシーのせいで、何年分ものイラストや大切なデータを失ってしまったのです。

何が起きたのか?

Sparling氏はTwitterで次のように説明しています。2020年の終わり頃、彼はiPadをiCloudにバックアップした後、家族が教育目的でそのiPadを使用できるよう端末を初期化しました。そして半年以上が経った後、新しいiPadを購入し、iCloudバックアップから復元しようとしたのです。

ところがその瞬間、iCloudバックアップが消えてしまっていることに気づきました。他の場所には一切保存していなかったため、何年分ものデータを取り戻す方法はもうありませんでした。一体なぜこのようなことが起きてしまったのでしょうか?

iCloudバックアップはなぜ消えてしまうのか?

原因は、Appleのポリシーにあります。iCloudバックアップを無効にするか、使用しなくなってから180日後に、未使用のバックアップは自動的に削除されるというルールです。この情報はAppleサポートページの「バックアップを削除し、デバイスのiCloudバックアップをオフにする」という項目に、ごくさりげなく記載されているだけです。

このポリシー自体に重大な欠陥があるわけではありません。使われなくなったデータを永久に保管することは現実的ではなく、サーバーコストの増大につながり、環境面でも好ましくないでしょう。

しかし、Appleの最大の過ちは、バックアップがまもなく自動削除されることをユーザーに警告しない点にあります。削除前に新しいデバイスでバックアップを復元するよう促すメールリマインダーを送るだけで、多くの人が不必要なデータ損失を避けられたはずです。

また、iCloudバックアップを無効にする際に、「バックアップが〇月〇日に自動削除されます」と明確に表示してくれれば、より親切だと言えるでしょう。

Appleはどうすればこの問題を解決できるのか?

少額の料金と引き換えに、バックアップをより長期間保存できるオプションを提供するという選択肢もあるはずです。しかし問題は、Sparling氏がTwitterで指摘した通り、「Appleにとっての『放置されたデータ』の定義は、ユーザーにとってのそれとは違う」という点にあります。

巨大企業の視点で見れば、未使用データを自動的に削除するのは合理的なポリシーかもしれません。しかし、ユーザーは単なる数字ではありません。数ギガバイトのデータ損失など、Appleにとっては取るに足らない問題でも、当人にとっては人生の記録そのものが消えるほど壊滅的な打撃になり得るのです。

結論:二重バックアップこそが最善策

Appleがこの仕様を改善するまでの間、私たちができる最善の対策は、iCloudを「追加の」バックアップサービスとして扱い、唯一のバックアップ手段にしないことです。

iCloudバックアップに加えて、iPhoneやiPadはパソコン(MacならFinder、WindowsならiTunes)経由でも簡単にバックアップできます。さらに、GoogleフォトやDropboxなどのクラウドサービスを併用すれば、写真や書類といった重要データを多重に保護できるでしょう。

「まだ失っていない」今こそ、バックアップ体制を見直す絶好のタイミングです。大切なデータを守るために、今日から二重バックアップを習慣にしましょう。

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