Excelで横方向のデータをフィルターする3つの方法【FILTER関数・転置・ユーザー設定のビュー】
この記事では、Excelで横方向に並んだデータをフィルター処理する3つの方法を解説します。縦方向のデータであれば、標準のフィルター機能やピボットテーブルなどを使えば簡単に絞り込めますが、横方向のデータを絞り込むには、少し工夫や別の機能の活用が必要です。
Excelで横方向のデータをフィルターする3つの方法
この記事では、以下のデータセットを使用します。8つの商品に関する売上データが含まれており、それぞれ「果物」「野菜」「魚」の3つのカテゴリに分類されています。このデータセットをカテゴリ別に絞り込むための3つの方法を順番に紹介していきます。

方法1:FILTER関数を使って横方向のデータをフィルターする
FILTER関数を使えば、あらかじめ設定した条件に基づいて、横方向のデータを簡単にフィルターできます。この関数は縦方向・横方向どちらのデータにも対応している便利な関数です。
FILTER関数の基本
構文:
=FILTER(array, include, [if_empty])
| 引数 | 必須/省略可 | 説明 |
|---|---|---|
| array(配列) | 必須 | フィルター対象となるデータ範囲 |
| include(含む) | 必須 | arrayと同じ高さまたは幅を持つブール値(TRUE/FALSE)の配列 |
| if_empty(空の場合) | 省略可 | 条件に一致するデータがない場合に出力される文字列 |
それでは、実際に「果物」「野菜」「魚」の3つのカテゴリごとにデータを絞り込んでみましょう。以下の手順に従ってください。
手順:
- セルC10に条件となる「野菜」と入力します。この値をフィルターの条件として使用します。あわせて、フィルター結果を格納するための出力用テーブルも作成しておきます。

- セルC12に次の数式を入力します。
=FILTER(C4:J8,C5:J5=C10,"Not Found")
▶ 数式の解説
FILTER関数は、「データ」と「条件」という2つの主要な要素で構成されています。
- この数式では、C4:J8(青色の範囲)がフィルター対象のデータです。C5:J5(赤色の行)にはカテゴリ名が並んでおり、ここから条件を判定します。
- 「C5:J5=C10」の部分は、セルC10の値とC5:J5の各セルの値を1つずつ比較します。その結果、{FALSE, FALSE, TRUE, FALSE, FALSE, TRUE, FALSE, TRUE}という配列が返されます。TRUEになっているのは、カテゴリが「野菜」のセルです。
この数式は動的な結果を返します。つまり、元のデータや条件を変更すると、出力結果も即座に自動的に更新されます。

- 実行結果として、カテゴリが「野菜」の列だけが抽出されて表示されます。

- さらに、セルC10の値を「果物」に変更すると、それに応じて果物カテゴリのデータだけが横方向にフィルターされます。

方法2:行列を入れ替えて(転置)からフィルターする
データセットを転置(行列の入れ替え)してから、Excel標準のフィルター機能を使う方法もあります。具体的な手順を見ていきましょう。
手順:
- まずデータセット全体を選択し、キーボードでCtrl + Cを押すか、右クリックしてショートカットメニューから「コピー」を選択します。

- コピーしたデータを「行列を入れ替える」オプション付きで貼り付けます。貼り付け先のセル(この例ではセルB10)を選択し、「ホーム」タブの「貼り付け」から「行列を入れ替える」アイコンをクリックします。

別の操作方法:
右クリックメニューまたは「ホーム」タブから「形式を選択して貼り付け」ダイアログを開き、「行列を入れ替える」チェックボックスにチェックを入れて「OK」をクリックしても同じ結果が得られます。

- 次に、転置したデータセットを選択し、「データ」タブから「フィルター」をクリックします。

- これで各列にフィルターの矢印が表示されます。「カテゴリ」のフィルター矢印をクリックし、「野菜」にチェックを入れてください。

- 以下が実行結果です。

上記の手順に従えば、任意の条件でデータセットを自由に絞り込むことができます。
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方法3:ユーザー設定のビューを作成して横方向のデータをフィルターする
この方法では、Excelの「ユーザー設定のビュー」機能を活用します。条件ごとに複数のビューを作成しておけば、ワンクリックで表示を切り替えられます。今回は商品カテゴリ別にデータを絞り込むため、4つのビューを作成します。手順は以下の通りです。
手順:
- まず、全データが表示された状態でビューを作成します。リボンの「表示」タブから「ユーザー設定のビュー」を選択してください。

- 「ユーザー設定のビュー」ウィンドウで「追加」ボタンをクリックします。

- 入力ボックスに「Dataset(全データ)」とビュー名を入力して「OK」をクリックします。

- 次に、「果物」カテゴリ用のビューを作成するため、果物以外の列をすべて非表示にします。野菜と魚のデータが入っているE、F、H、I、J列を選択しましょう。

- その後、列見出し(列番号)の上で右クリックし、ショートカットメニューから「非表示」を選択します。

- すると、「果物」カテゴリ以外の列がすべて非表示になります。

- この状態で、「Fruit(果物)」という名前のビューを追加します。

- 同様の手順で、「野菜」「魚」カテゴリ用のビューも「Vegetable」「Fish」という名前で追加します。これで合計4つのビューが完成しました。

- 以降は、リストから任意のビューを選択して「表示」ボタンをクリックするだけで、対応するカテゴリのデータがすぐに表示されます。例えば、「Fish」ビューを選択すれば、魚カテゴリのデータだけが表示されます。

- こちらは「野菜」カテゴリでフィルターされたデータセットの表示例です。

注意点
- FILTER関数は比較的新しい関数のため、Microsoft 365版のExcelでのみ使用できます。Excel 2019以前の旧バージョンでは利用できませんのでご注意ください。
まとめ
以上、Excelで横方向のデータをフィルターする3つの方法を解説しました。FILTER関数を使った動的な抽出、転置+標準フィルターの組み合わせ、そしてユーザー設定のビューによる切り替え表示と、用途に応じて使い分けることで作業効率が大きく向上します。この記事が、フィルター機能をより自信を持って活用するきっかけになれば幸いです。質問やご意見があれば、ぜひ下のコメント欄でお知らせください。
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