【Excel】複数のセルを一括で割り算する方法|除算式の実例5選
Excelで複数のセルに対して除算式(割り算の計算式)を使いたいとお探しの方は、この記事がぴったりです。Excelには複数セルを割り算するためのさまざまな方法があり、この記事ではそれぞれの手順を図解つきでわかりやすく解説します。ぜひご自身の業務にも活用してください。それでは本題に入りましょう。
練習用ワークブックはこちらからダウンロードできます。
Excelの除算式とは?
実は、Excelには除算(割り算)専用のDIVIDE関数は存在しません。
その代わりに、スラッシュ演算子「/」を使って2つの数値やセルを割り算します。たとえば以下のような形です。
- 25/5 = 5
- A1/B1 = 5(セルA1に50、セルB1に10が入力されている場合)
- A1/10 = 5(セルA1に50が入力されている場合)

Excelで複数のセルを一度に割り算するには
Excelの除算記号「/」を使えば、複数のセルをまとめて割り算することも可能です。
たとえば次のように記述します。
B5/C5/D5 = 5(B5 = 150、C5 = 3、D5 = 10 の場合)

この数式の仕組み:
Excelの数式では、除算と乗算は同じ優先順位ですが、左から右へ順番に計算されます。
- まず B5/C5 が計算され、150/3 = 50 となります。
- 次に、その結果(50)が D5 で割られ、50/10 = 5 という答えになります。
次の画像も確認してみましょう。

数式 =A2/(B2/C2) の結果が500になっています。なぜでしょうか?
それは、計算の優先順位において括弧内の式が最初に評価されるためです。
- まず (B2/C2) が計算され、3/10 = 0.3333 になります。
- 次に A2 をその結果(0.3333)で割ると、150/0.3333 = 500 となります。
これで仕組みはご理解いただけたかと思います。
スラッシュ(/)で2つ以上の数値を割り算する:
スラッシュを使った数値同士の割り算は、セル参照の場合とまったく同じ要領です。下の画像をご覧ください。
重要な注意点:
数式の先頭には必ず等号「=」を入力してください。等号がないと、Excelが入力内容を日付として認識してしまうことがあります。たとえば「11/19」と入力すると、「11月19日」と表示されてしまうのです。
また「11/50」と入力した場合は「Nov-50」や「1950年11月1日」として扱われることがあります。これは50が日付として成立しないため、Excelが「月」と「年」の入力だと判断するためです。

複数セルの除算式5つの実例
ここでは、Windows環境で複数セルを割り算するための5つの簡単な方法を紹介します。各手法について詳しい説明とわかりやすい図解を掲載しています。この記事ではMicrosoft 365版を使用していますが、他のバージョンでも基本的に同様に操作できます。お使いのバージョンでうまく動作しない場合は、コメント欄でお知らせください。
1. 列全体の値を特定の数値で割る数式
列内の複数のセル(複数の値)を特定の数値(たとえば10)で割りたい場合は、以下の手順で行います。
手順:
- セルC5に次の数式を入力します。
=B5/10
- 次に、フィルハンドルをドラッグして数式を列の他のセルにコピーするか、Ctrl+CとCtrl+Vでコピーアンドペーストします。

- これが結果です。画像右側には使用した数式が表示されています。C列の数式を抽出するためにFORMULATEXT関数を使用しました。

関連記事:Excelで列全体を割り算する7つのテクニック
2. 絶対参照を使い、動的に変更できる除算を行う方法
ここで、上の列の値を今度は10ではなく50で割りたい場合はどうすればよいでしょうか?
数式内の「10」を「50」に書き換えて、再度他のセルにコピーするのは非効率です。そこで便利なのが絶対セル参照を使った数式です。下の画像をご覧ください。
手順:
- 割る数(除数)の値をセルC4に入力します。
- そのうえで、セルC7に次の数式を入力して結果を求めます。
=B7/$C$4
- フィルハンドルをドラッグして数式を列全体にコピーします。D列にはC列で使われている数式が表示されています。

- このようにしておけば、セルC4の値を変えるだけで、列全体を任意の数値で割り直すことができます。
以下のGIF画像をご覧ください。

関連記事:Excelの絶対参照を使った除算式
3. QUOTIENT関数で複数セルを割り算する
QUOTIENT関数を使うと、余りを除いた整数部分の商だけを取得できます。この関数は除算の結果から余りを切り捨てた整数を返します。
この関数を使うには、セルD5に次の数式を入力します。
=QUOTIENT(B5,C5)🔎 数式の解説:
QUOTIENT関数の構文:QUOTIENT(分子, 分母)
- 分子 = B5:割られる数(被除数)です。
- 分母 = C5:割る数(除数)です。

- あとはフィルハンドルをドラッグして数式を他のセルにコピーするか、キーボードショートカットのCtrl+C/Ctrl+Vでコピーアンドペーストしましょう。

関連記事:関数を使わずにExcelで割り算するクイック手順
4. 1000で割る数式
たとえばセルB5 = 10,000 の値を1000で割りたい場合、次の方法があります。
- 直接セルB5を1000で割る方法。この場合、セルC5に次の数式を入力します。
=B5/1000- もうひとつの方法として、除数の1000を別のセルに入力し、そのセルを参照して割り算することもできます。セルG4に1000を入力している場合は、次の数式を使います。
=B5/$G$4- どちらの方法でも結果は同じですが、前者は後から除数を一括変更できません。一方、後者は参照先のセルの値を変えるだけで全セルの結果を更新できます。

関連記事:Excelで値を割ってパーセンテージを求める5つの例
5. 加算と除算を同時に行うExcel数式
複数の数値を足し合わせてから、その合計を別の数値で割りたい場合、少しコツが必要です。たとえば50と60を足して、その結果を11で割るケースを考えてみましょう。
正しい数式はこちら:(50 + 60)/11 = 110/11 = 10

もし「50 + 60/11」のように書いてしまうと、結果は 50 + 5.45 = 55.45 となり、期待した答えになりません。これは計算の優先順位により、加算よりも先に除算が(左から右への結合規則で)実行されるためです。
そのため、加算部分を括弧で囲む必要があります。括弧は除算よりも高い優先順位を持っています。
Excelにおける演算子の優先順位と結合規則についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください:Excelの演算の順序と優先順位とは?
それでは、Excelで足し算をしてから割り算をするいくつかの数式を見てみましょう。
セル内に数値を直接入力して加算・除算する:
ランダムに選んだ7つの数値を合計し、小数(たとえば1.052632)で割るケースを想定します。次の数式をセルに入力すれば、2つの計算を同時に行えます。
=(2500+2300+1700+2600+3000+3500+2300)/1.052632
セル参照とExcel関数を使って加算・除算する:
数式の中に数値を直接打ち込むのはあまり良いやり方ではありません。セル参照とExcel関数を組み合わせれば、1つの数式で効率的に計算できます。
ここでは3つの代表的な数式を紹介します。

セル参照のみを使った数式:
=(B5+B6+B7+B8+B9+B10+B11)/D5SUM関数を使った数式:
=SUM(B5:B11)/D5QUOTIENT関数を使った数式:
=QUOTIENT(SUM(B5:B11),D5)関連記事:Excelで列同士を割り算する8つの簡単な方法
Excelの除算式で#DIV/0!エラーを回避する方法
数学の世界では、数値をゼロ(0)で割ることはできません。
そのため、Excelでゼロ除算を行うとエラーが表示されます。これが#DIV/0!エラーです。

この#DIV/0!エラーは、次の2つの関数を使って対処できます。
- IFERROR関数
- IF関数
1. IFERROR関数で#DIV/0!エラーを処理する
まずはIFERROR関数を使った方法から見ていきましょう。
IFERROR関数の構文:
IFERROR(値, エラーの場合の値)
一般的な数式:
=IFERROR(除算の数式, エラー時に表示する値)
実際の使用例:
=IFERROR(B3/C3,"割り切れません")
2. IF関数で#DIV/0!エラーを処理する
次に、IF関数を使って#DIV/0!エラーを処理する方法を紹介します。
IF関数の構文:
IF(論理式, [真の場合の値], [偽の場合の値])
一般的な数式:
=IF(分母がゼロかどうかの条件, 真の場合の値, 除算の数式)
実際の使用例:
=IF(C19=0, "割り切れません", B19/C19)
関連記事:【解決済み】Excelの除算式が機能しないときの6つの対処法
まとめ
この記事では、Excelで複数のセルに対して除算式を使う方法を解説しました。皆さんのExcelスキルアップに役立てば幸いです。Excelに関するコンテンツをもっと学びたい方は、当サイトExcelDemyもぜひご覧ください。ご質問やご意見があれば、下のコメント欄からお気軽にお寄せください。
関連記事
- Excelで行全体を割り算する6つのシンプルな方法
- Excelで小数を使って割り算する5つの実例
- Excelで数値をパーセンテージで割る3つの実例
- Excelである列を別の列で割る7つのクイックな方法
-
Excelで不明なリンクを削除する方法(4つの実例で解説)
複数のExcelファイル間でデータを共有する際、ファイル同士をリンクでつなぐことがあります。しかし、意図しない「不明なリンク」がファイル内に残ってしまうケースも少なくありません。この記事では、Excelに存在する不明なリンクやその他の外部リンクを検出し、削除する方法を具体的な手順とともにわかりやすく解説します。 Excelで不明なリンクを削除する4つの方法 サンプルデータセットでは、セルD5とD9の2か所に外部リンクが存在しています。ここでは、それらの外部リンクを特定し、削除するまでの手順を順番に説明していきます。 1. セルから不明なリンクを削除する Excelのリンクにはさまざまな形があ
-
CSVファイルとExcelファイルの違いとは?11の比較ポイントで徹底解説
Excelのスプレッドシートは、実にさまざまな形式で保存することができます。その中でも、CSV(Comma-Separated Values:カンマ区切り値)とMicrosoft Excel形式(xls/xlsx)は、特によく使われる2つのファイル形式です。本記事では、CSVファイルとExcelファイルの違いを、具体的な例を挙げながらわかりやすく解説します。両者の違いに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。 Excelファイルの概要 現在、ビジネスの現場においてExcelなしで業務を遂行するのは困難といえるでしょう。Excelを使えば、データの保存・管理・分析・出力を効率的に行えます。また