Excelでワイルドカードを使う方法(4つの簡単なテクニック)
この記事では、Excelでワイルドカードを使用する方法について詳しく解説します。
アスタリスク「*」、疑問符「?」、チルダ「~」といったワイルドカード文字を活用すると、Excelでの検索やカウントなどの機能を大幅に拡張できます。ワイルドカードは、AVERAGEIF関数、SUMIF関数、COUNTIF関数、データベース関数など、さまざまな関数と組み合わせて使用できます。
それぞれの記号の役割は以下の通りです。
- アスタリスク(*):任意の数の文字を置き換えます。
- 疑問符(?):任意の1文字を表します。
- チルダ(~):文字列内に実際に含まれる「?」や「*」を検索する際に使用します。
これらが具体的にどう使えるのか、簡単な例を見ながら確認していきましょう。
Excelでワイルドカードを使う4つの方法
赤ちゃんの名前選びは、新しい親にとって楽しみなイベントの一つです。各国で人気の赤ちゃんの名前を紹介するデータベースも多数存在します。約40万人の親を対象としたBabyCenterの調査によると、2016年に最も人気があった女の子の名前は「Sophia」、男の子の名前は「Jackson」でした。
この記事の例では、仮想の夫婦が自分たちの好みや友人・親戚からの意見をもとに、名前候補のリストを作成したとします。女の子の出産が近づいているため、リストの中から理想の名前を効率よく探すために、ワイルドカードを活用することにしました。
元データは以下の通りです。
1. COUNTIF関数で特定の語尾で終わる名前を検索する
この方法では、COUNTIF関数を使って「anne」で終わる名前を検索します。COUNTIF関数は、データセット内で見つかった結果の件数を返します。実行後の画面では「3」と表示されており、3件ヒットしたことを意味します。
手順:
- 母親は「Joanne」のように「anne」で終わる名前の響きが好きで、リストにいくつあるか知りたいと考えています。「anne」の前に何文字あるか分からないため、ここではアスタリスクのワイルドカードを使用します。
- セルE5に、以下の数式を入力します。
=COUNTIF(B5:B22,"*anne")
- Ctrl + Enterキーを押します。
- すると、条件に合う名前が3つ見つかりました。
2. 条件付き書式でワイルドカードを適用する
次に、条件付き書式とワイルドカードを組み合わせて、データセット内の特定の名前を強調表示する方法を紹介します。新しいルールを設定することで、該当するセルを一目で把握できます。手順を順番に見ていきましょう。
手順:
- 条件に一致する実際の名前を確認するために、条件付き書式とワイルドカードを組み合わせて該当する名前をハイライトします。
- 対象の範囲を選択し、[ホーム] > [スタイル] > [条件付き書式]をクリックします。
- [条件付き書式]の横にあるドロップダウン矢印をクリックし、[セルの強調表示ルール] > [指定の値を含むセルだけを強調表示]を選択します。
- テキストボックスに「*anne」と入力します。
- [OK]をクリックすると、「anne」で終わるすべての名前が赤色で強調表示されます。
続いて、父親のお気に入りである「Isabelle」と「Isabella」を検索します。この2つの名前は1文字しか違いません。以下の手順で検索します。
- まず、既存の条件付き書式をクリアします。[ホーム] > [スタイル] > [条件付き書式] > [ルールのクリア] > [シート全体からルールをクリア]を選択してください。
- 再度範囲を選択し、[ホーム] > [スタイル] > [条件付き書式] > [セルの強調表示ルール] > [指定の値を含むセルだけを強調表示]で「Isabell?」と入力します。2つの名前は1文字だけ異なるため、ここでは疑問符のワイルドカードを使用しています。[OK]をクリックします。
- これで、1文字だけ異なる「Isabelle」と「Isabella」のみが強調表示されました。
3. COUNTIF関数でアスタリスク付きの名前を検索する
このセクションでは、COUNTIF関数を使って、アスタリスク(*)が付いた特定の名前を検索します。基本的な流れは先ほどと同じですが、手順を詳しく説明します。
手順:
- 別のシートには、祖父母が選んだお気に入りの名前が、アスタリスク付きで記録されています。
- 祖父母のお気に入りが何件あるかをカウントできます。セルD5に以下の数式を入力します。
=COUNTIF(B5:B22,"*~*")
この数式では、チルダ「~」によって2番目のアスタリスクが文字列の一部として実際に存在することを示しています。一方、最初のアスタリスクはワイルドカードとして機能し、実際のアスタリスクの前に任意の数の文字が存在することを表します。
- Ctrl + Enterキーを押すと「3」が返されます。つまり、祖父母のお気に入りは3件だったということです。
4. 条件付き書式でアスタリスク付きの名前を検索する
条件付き書式に新しいルールを追加して、アスタリスク付きの名前を検索します。手順を一つずつ見ていきましょう。
手順:
- 対象の範囲を選択し、[ホーム] > [スタイル] > [条件付き書式] > [セルの強調表示ルール] > [指定の値を含むセルだけを強調表示]で「*~*」と入力し、[OK]をクリックします。
- すると、祖父母がアスタリスクを付けてマークした3つの名前が強調表示されます。
フィルター機能でワイルドカードを使う
ここでは、ワイルドカードを使ったフィルタリングの方法を紹介します。非常に簡単な操作で、データセット全体をフィルターすることで目的の結果を素早く見つけられます。
手順:
- まず、データセット全体を選択します。
- ツールバーの[データ]タブに移動します。
- [並べ替えとフィルター]グループにある[フィルター]をクリックします。
- データセットの見出しの右上隅にアイコンが表示されるので、それをクリックします。
- 検索ボックスに絞り込みたい条件を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
- 最後に、フィルターされた結果が表示されます。
置換機能でワイルドカードを使う
ワイルドカードを使ったデータの検索と置換も、簡単な手順で行えます。
手順:
- まず、Ctrl + Hキーを押します。下図のようなポップアップウィンドウが表示されます。
- 「Olivia」を「Watson」に置き換える場合、[検索する文字列]ボックスに「Olivia」と入力します。
- 次に、[置換後の文字列]ボックスに「Watson」と入力します。
- その後、[置換]ボタンをクリックします。
- これで「Olivia」が「Watson」に置き換えられます。
Excelのワイルドカードが機能しないときの対処法
ワイルドカードが期待どおりに動作しない場合は、データに誤った文字が含まれていないか確認しましょう。テキスト値をカウントする際は、先頭や末尾の余分なスペース、直線引用符と曲線引用符の混在、印刷されない制御文字などのエラーがないかチェックしてください。こうした問題があると、COUNTIF関数が予期しない結果を返すことがあります。
まとめ
ワイルドカードを活用すると、Excelの関数を大きく強化できます。部分一致での検索や、柔軟な条件指定による集計が可能になり、データ処理の幅が大きく広がります。
ぜひ、あなたがワイルドカードをどのように活用しているか、どの組み合わせが検索に役立ったか、またお住まいの地域で人気の赤ちゃんの名前などをコメント欄で教えてください。
関連記事
- Excelでワイルドカードを使って値を検索・置換する方法
- ExcelでINDEX MATCHとワイルドカードを組み合わせた複数条件検索(完全ガイド)
- Excelの詳細フィルター活用術(複数列・複数条件、数式の使用、ワイルドカード対応)
-
Excelで依存関係をトレースする2つの簡単な方法
Excelでデータを扱う際、依存関係のトレース(Trace Dependents)の使い方を知っておくことは非常に重要です。あるセルの値が他のどのセルに依存しているのかを把握できれば、ワークブック全体の構造理解やトラブルシューティングが格段にしやすくなります。この記事では、Excelで依存関係をトレースする2つの簡単で実用的な方法を解説します。 練習用ワークブックをダウンロードして、実際に手を動かしながら試してみてください。 Excelで依存関係をトレースする2つの方法 ここでは、「ABC商事の上半期売上」というサンプルデータセットを使用します。データは3列構成で、列B・C・Dにはそれぞれ月・
-
Excelで複数の色を条件にデータをフィルターする2つの簡単な方法
この記事では、Microsoft Excelで複数の色を条件にデータをフィルターする方法を解説します。通常、特定の列を複数の色でフィルターすると、他の列も最初に適用したフィルターの影響を受けてしまい、思い通りの結果が得られないことがあります。色による複数条件のフィルタリングは少し工夫が必要ですが、この記事では誰でも実践できる2つの方法を、わかりやすい手順とともに紹介します。 Excelで複数の色を条件にフィルターする2つの方法 ここでは、営業担当者の氏名、担当地域、売上高がそれぞれB列・C列・E列に入力されたサンプルデータセットを使用します。このデータには、セルごとに異なる色が設定されています