メール
 Computer >> コンピューター >  >> ソフトウェア >> メール

【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法

Microsoft Outlookで暗号化されたメールを開こうとした際、「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません(Your Digital ID name cannot be found by the underlying security system)」というエラーメッセージが表示されるという報告が多数寄せられています。この問題は、3DES暗号化にのみ対応した証明書を使用している環境で発生しやすいことが判明しています。

【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法

メールの暗号化の仕組み

メールの暗号化は、機密性の高いデータを含むメールの保護やスパム対策として広く利用されています。Outlookでメールを暗号化すると、本文は平文から意味のわからない符号化テキストへと変換されます。暗号化されたメールを読めるのは、復号用の秘密鍵を持つ受信者だけで、その鍵を使って初めてメッセージの内容を解読できる仕組みです。

しかし、暗号化メールを開こうとしたときに、受信者側で拒否され、次のようなエラーメッセージが表示されるケースがあります。

「このアイテムを開けません。一時的な問題の可能性がありますが、再度表示される場合はOutlookを再起動してください。基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません。」

エラーが一時的なものですぐ消える場合もありますが、何度再試行しても表示され続けるユーザーもいます。明確な単一の原因は特定されていませんが、調査の結果、このエラーの主な要因はOutlookのビルドバージョンに関係していることがわかりました。

エラーが発生する主な原因

Outlookのビルド16.0.8518.1000以降、Microsoftは既定の暗号化アルゴリズムを3DESからAES256へ変更しました。そのため、ビルド16.0.8518.1000以降のOutlookで送信された暗号化メールを、3DESにしか対応していない証明書で開こうとすると、このエラーメッセージが表示されます。

また、それ以外にも以下のような原因が考えられます。

  • メールを復号するための証明書を持っていない
  • 双方とも証明書を持っているものの、設定の再構成が必要になっている

以下では、このエラーを解消するために有効な対処法を順番に紹介します。

対処法1:証明書の有無を確認する

まず、メールの暗号化・復号に必要な証明書が自分の手元にあるかどうかを確認しましょう。以下の手順でチェックできます。

  1. Outlookを起動し、「ファイル」をクリックして「オプション」を選択します。
  2. 「オプション」画面で「トラストセンター」を探してクリックします。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  3. トラストセンターの設定」をクリックし、「電子メールのセキュリティ」を選択します。
  4. 「設定」ボタンの近くにある証明書名を確認します。

証明書名が空欄になっている場合は、「設定」をクリックし、「選択」ボタンから使用する証明書を選んで「OK」をクリックします。そもそも証明書自体が存在しない場合は、新しく証明書を取得する必要があります。外部の認証局(CA)は多数あるので、そこから購入を検討してください。証明書がすでにある場合は、次の対処法に進みましょう。

対処法2:「クライアント認証」と「セキュリティ保護された電子メール」を有効にする

このオプションを有効にすることでエラーが解決したという報告が多くのユーザーから寄せられています。以下の手順で設定を変更してみてください。

  1. Internet Explorerを開き、「ツール」メニューをクリックします。
  2. 「インターネットオプション」を開き、「コンテンツ」タブに切り替えます。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  3. 証明書」をクリックし、「個人」タブを選択します。
  4. 「詳細設定」をクリックし、「証明書の目的」の中から「クライアント認証」と「セキュリティ保護された電子メール」を探します。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  5. それぞれの項目にチェックを入れ、「OK」をクリックして変更を保存します。

設定後、エラーが解消されたかどうかを確認してください。それでもメールを復号できない場合は、次の方法を試しましょう。

対処法3:問題のある送信者の証明書を削除する

エラーの原因が、特定の送信者の破損した証明書にある可能性もあります。該当する証明書を見つけて削除することで改善する場合があります。手順は以下の通りです。

  1. スタートボタンをクリックし、検索ボックスに「MMC(Microsoft管理コンソール)」と入力します。
  2. コマンドを実行し、ウィンドウが開いたら「Ctrl + M」キーを押します。
  3. 「証明書」をダブルクリックし、「自分のユーザーアカウント」を選択して「OK」をクリックします。
  4. 証明書 – 現在のユーザー」→「その他の人」→「証明書」の順に展開します。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  5. ここで問題のある送信者の証明書を削除します。
  6. 最後にコンソール設定を保存して閉じます。

エラーが解消されたかどうかを確認してください。

対処法4:連絡先を削除して再登録する

連絡先を一度削除して再登録する方法も、多くのユーザーのエラー解決に成功している実績のある手法です。以下の手順で試してみてください。

  1. Outlookを開き、該当する連絡先を削除します。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  2. 相手に署名付きメールの送信を依頼します。
  3. 返信されたメールの差出人名を右クリックし、「連絡先に追加」を選択します。
  4. 「証明書」をクリックし、「証明書」>「プロパティ」を開きます。
  5. 信頼」タブから「この証明書を明示的に信頼する」を選択します。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  6. 「OK」をクリックして設定を保存し、閉じます。
  7. 続けて、相手に暗号化メールの送信を依頼し、返信の差出人名を右クリックします。
  8. 「連絡先に追加」→「更新」を選択します。
  9. 最後に連絡先を保存して閉じます。

対処法5:ルート証明書パッケージを再インストールする

上記の手順でも改善しない場合は、最新の「InstallRoot MilitaryCAC」*.MSIファイルをダウンロードしてインストールしてみてください。ブラウザーで「militarycac」を検索し、「DoD証明書」のページから最新版のMSIファイルを入手できます。ドメイン環境では非管理者(Non-admin)版の方がうまく動作する場合があります。

インストール後、ECルートを右クリックして証明書をインストールし、設定を保存します。すべての手順が完了したらPCを再起動してください。

この作業により、破損したり不整合を起こしたりした証明書チェーンが修正され、エラーが解消されることが期待できます。

対処法6:レジストリを編集する

それでもエラーが解決しない場合は、レジストリエントリの編集を検討しましょう。レジストリの誤った操作はシステムに深刻な影響を与える可能性があるため、必ず事前にバックアップを取ってから慎重に行ってください。

  1. キーボードの「Win + R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
  2. ボックスに「regedit」と入力してEnterキーを押します。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  3. レジストリエディターで次のパスに移動します:HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Security【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  4. 右側のウィンドウで新しいDWORD値「UseAlternateDefaultEncryptionAlg」を作成します。【解決法】Microsoft Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」と表示される場合の対処法
  5. 作成した値をダブルクリックして編集し、値を「0」から「1」に変更します。
  6. 同様に、新しい文字列値「DefaultEncryptionAlgOID」を作成します。
  7. 作成した値をダブルクリックして編集します。
  8. 値のデータに「1.2.840.113549.3.7」と入力します。

この文字列値は、3DES暗号化アルゴリズムのOID(オブジェクト識別子)を指定するものです。設定後、Outlookを再起動してエラーが解消されたかどうかを確認してください。

まとめ

Outlookで「基盤となるセキュリティシステムでデジタルID名が見つかりません」というエラーが表示される場合、主な原因はOutlookビルド16.0.8518.1000以降での既定暗号化方式の変更(3DES→AES256)と証明書の互換性の問題です。本記事で紹介した6つの対処法を順に試すことで、ほとんどのケースでエラーを解消できるはずです。特にレジストリ編集を行う際は、必ずバックアップを取ってから慎重に作業してください。

  1. Microsoft Outlookの0x800ccc0dエラーを解決する方法|原因と対処法を徹底解説

    Microsoft Outlookでメールの送受信を行おうとした際に表示されるのが0x800ccc0dエラーです。このエラーは、Outlookがパソコンがインターネットに接続されているかどうかを判断できない場合や、何らかのプログラムがOutlookのインターネット接続を妨げている場合に発生することが多いエラーです。エラーコードはWindows XPから2010までのすべてのバージョンで共通しており、Microsoft Outlook Expressでも同様に発生する可能性があります。 0x800ccc0dエラーの原因は? このエラーが発生すると、以下のようなメッセージが表示されます。 「対象の

  2. Microsoft Outlookの0x800ccc0dエラーを解決する方法【原因と対処法を徹底解説】

    0x800ccc0dエラーは、Microsoft Outlookでメールの送受信を行おうとした際に表示されるエラーです。このエラーは、OutlookがPCがインターネットに接続されているかどうかを判断できない場合や、何らかのプログラムがOutlookのインターネットへのアクセスを妨げている場合に発生します。Outlook Expressを含む、XPから2010までのすべてのバージョンで共通して発生しうるエラーです。0x800ccc0dエラーの原因は?このエラーは、以下のようなメッセージとともに表示されます。「ターゲット マシンによって拒否されたため、接続できませんでした。」または「サーバーが見