カラー表示のターミナルコードをMicrosoft Wordに挿入する方法
ターミナルの出力を正しい色付きのままWordに貼り付けたい場合、単純なコピー&ペーストではうまくいきません。色情報を保持したHTMLを生成するツールを使い、そのHTMLをWordに取り込む必要があります。本記事では、「ansi2HTML」というツールを使ってターミナルの出力をHTMLに変換し、Microsoft Wordのドキュメントに挿入する方法を解説します。
ansi2HTMLで色付きターミナル出力をHTMLとして作成する
macOSやLinuxをお使いの方、あるいはWindows上でLinuxシェル(WSLなど)を実行している方は、ansi2HTMLを利用して色付きのターミナル出力をHTML形式で書き出せます。
ansi2HTMLのインストール
yumなどのパッケージマネージャーが使えない環境では、別の方法でansi2HTMLをインストールする必要があります。
残念ながらこのパッケージはHomebrewには登録されていませんが、Pythonのパッケージ管理ツール「pip」から入手できます。まだpipをインストールしていない場合は、ターミナルで以下のコマンドを実行してください。
sudo easy_install pip
pipが使えるようになったら、次のコマンドでansi2HTMLをインストールします。
pip install ansi2html
yumが利用できるLinuxユーザーは、以下のコマンドでインストールできます。
sudo yum install python-ansi2html
ターミナルでのansi2HTMLの使い方
インストールが完了したら、ターミナルでansi2HTMLを使えるようになります。
基本的な構文は以下のとおりです。
ls --color=always | ansi2html > directories.html
まず、色付けオプションを有効にした状態で出力したいコマンドを実行します。その出力をパイプ(|)でansi2htmlに渡し、リダイレクト記号(>)を使って拡張子.htmlのファイルに書き出します。
たとえば、macOSのシステムログを色付きで出力したい場合は、次のようなコマンドを実行します。
sudo tail /var/log/system.log | ccze -A | ansi2html > logs.html
ここでは、ログに色を付けるためのツール「ccze」を中間ステップとして挟んでいます。cczeはHomebrewから brew install ccze でインストールできます。
生成されたHTMLファイルをブラウザで開くと、コマンドの色付き出力が確認できます。

注意点として、パイプコマンド(|)は環境変数で色表示を指定していても色情報を除去してしまうことが多いため、--color=always のように明示的に色付けを指定するようにしましょう。
色付きHTMLをWordに貼り付ける
色付きHTMLが生成できたら、次はそれをWordに取り込みます。
1. Microsoft Wordのリボンにある「挿入」メニューを開き、「オブジェクト」アイコンのドロップダウンから「テキスト ファイルから」を選択します。

該当アイコンが見つからない場合は、Wordのウィンドウを最大化すると、リボン上のすべてのアイコンが表示されます。
2. 表示されるファイル選択ダイアログで、ansi2HTMLが作成したHTMLファイルを選択します。これで色付きのテキストがそのままWordに挿入されます。

ansi2HTMLのカラースキームを変更する
出力結果によっては、一部のテキストが読みにくいことがあります。色は主に2つの方法で調整できます。1つは、最初に色を適用しているccze側で設定を変える方法。もう1つがより直接的な方法で、ansi2HTMLが生成したHTMLファイル内のCSSを編集するやり方です。
1. 生成されたHTMLファイルをテキストエディタで開きます。
2. HTMLドキュメントのheadセクションに、自動生成されたCSSが含まれています。

3. ansi2HTMLは色を適用するための複数のクラスを定義しています。変更したい色に対応するクラスを特定し、より見やすい色に書き換えましょう。
また、-lフラグを付けてライトカラーモードで実行することもできます。
ansi2html -l > logs.html
このモードでは白背景に対して格段に読みやすい出力になりますが、ダークモードに比べると見栄えは少し劣ります。

短いコードブロックであれば、テキストボックスに配置して背景を暗色に設定する方法もありますが、柔軟性という点では最も劣る選択肢でしょう。
まとめ
今回紹介した手法は、さまざまな種類のコードや出力に応用できます。ターミナル上で色付きの標準出力を生成できるのであれば、それをansi2HTMLに渡してHTML化し、Wordに美しく挿入することが可能です。ログの共有や技術ドキュメントの作成など、ぜひ活用してみてください。
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