OBSで画面が真っ黒になるキャプチャエラーの原因と解決策
OBS Studio(通称OBS)は、世界で最も人気のあるライブ配信・録画ソフトの一つです。しかし、配信やデスクトップ録画に使っていると、「画面をキャプチャしても真っ黒になる」というトラブルに悩まされることが少なくありません。
デスクトップ、特定のウィンドウ、あるいはゲーム画面をキャプチャしようとしても、プレビューには黒い画面しか表示されない――これがいわゆる「OBSのブラックスクリーン(黒画面)キャプチャエラー」です。
このエラーにはいくつかの原因があり、それぞれ対処法が異なります。この記事では、代表的な原因ごとの解決策を順番に紹介していきます。
正しいGPUが選択されているか確認する
OBS Studioで最もよく見られるのが、ディスプレイをキャプチャした際にプレビュー全体がグレーまたは黒くなるケースです。この場合、録画・配信される映像もすべて真っ黒になってしまいます。
この現象は「ウィンドウキャプチャ」でも「ディスプレイキャプチャ」でも発生する可能性があり、特にノートパソコンで起こりやすいのが特徴です。
原因は、ノートPC(特にゲーミングノート)が2つのグラフィックボード(GPU)を搭載していることにあります。1つは省電力モードでデスクトップやウィンドウの描画を担当し、もう1つはゲームなど高い性能が必要な処理専用です。
ノートPCは省電力時に高性能GPUを無効化できますが、その状態でOBSにディスプレイのキャプチャを指示すると、非アクティブなGPU側の出力を取得してしまうことがあります。その結果、黒画面エラーが発生するのです。
解決手順は以下の通りです。
1. スタートメニューから「設定」アプリを開き、「システム」を選択します。
2. 左メニューの「ディスプレイ」を選択し、右ペインを下にスクロールして「マルチ ディスプレイ」セクションにある「グラフィックの設定」をクリックします。
3. 開いたウィンドウで「アプリを選んで優先度を設定する」が「デスクトップ アプリ」になっていることを確認し、「参照」をクリックします。
4. OBSの実行ファイル(通常は C:\program files\obs-studio\bin\64bit\obs64.exe。C:はお使いの環境のドライブ文字に置き換えてください)を選択し、「追加」をクリックします。
5. リストにOBS Studioが追加されたら、「オプション」ボタンをクリックします。
6. 「グラフィックスの設定」ウィンドウが表示されるので、「高パフォーマンス」に変更して「保存」をクリックします。
設定が完了したら、必ずOBS Studioを一度終了して再起動してから、再度キャプチャを試してください。
多くの場合、この設定変更だけで黒画面問題は解決します。
DRM保護されたコンテンツをキャプチャしていないか確認する
もう一つよくあるのが、Netflixなどのデスクトップアプリで著作権保護された映画を録画しようとするケースです。Netflixをはじめとする多くのストリーミングサービスのコンテンツは、DRM(デジタル著作権管理)技術によって保護されています。
この保護機能により、OBSのような画面録画ソフトは動画ストリームを記録できなくなります。
実際に「ウィンドウキャプチャ」でNetflixアプリを選ぶと、一見正常にウィンドウがキャプチャできているように見えます。しかし再生を開始した瞬間、OBSのプレビューには黒い画面しか表示されなくなるでしょう。
これはNetflixアプリ(または利用中のストリーミングアプリ)に組み込まれた機能であり、OBS Studio側の不具合ではありません。回避することはできませんし、そもそもすべきではありません。
別のアプリ(Chromeブラウザなど)で動画を再生すれば録画できる場合もありますが、DRM保護コンテンツの録画は違法行為にあたるため、絶対に行わないでください。
ハードウェアアクセラレーションを無効にする
ハードウェアアクセラレーションを使用しているウィンドウをキャプチャしようとしたときにも、黒画面エラーが発生することがあります。Firefox、Chrome、その他のブラウザやアプリでハードウェアアクセラレーションが有効になっていると、OBSは真っ黒な画面を表示してしまいます。
多くのOBSユーザーを悩ませる問題ですが、幸い回避策があります。キャプチャ中だけハードウェアアクセラレーションを無効化すればよいのです。
Chromeでハードウェアアクセラレーションを無効にする方法
1. ブラウザ右上の3点メニューを開き、「設定」を選択します。
2. 「システム」セクションまでスクロールし(必要に応じて「詳細設定」を開く)、「使用可能な場合はハードウェア アクセラレーションを使用する」のトグルをオフにします。
3. 「再起動」をクリックして、ハードウェアアクセラレーション無効の状態でブラウザを再起動します。
Firefoxでハードウェアアクセラレーションを無効にする方法
1. ウィンドウ右上のメニューボタンを開き、「設定」を選択します。
2. 左メニューで「一般」が選択されていることを確認し、「パフォーマンス」セクションまでスクロールして「推奨のパフォーマンス設定を使用する」のチェックを外します。
3. チェックを外すと下に新しい設定項目が表示されるので、「可能な場合はハードウェア アクセラレーションを使用する」のチェックも外します。
最後にFirefoxを再起動すれば、ハードウェアアクセラレーション無効の状態で起動します。
Windows 10のゲームモードを無効にする
OBSの画面キャプチャを妨げるWindows 10の設定として、ゲームモードも挙げられます。
ゲームモードは、現在プレイ中のゲームにグラフィックカードのリソースを集中的に割り当てる機能です。その結果、OBSに回るリソースが減り、映像キャプチャに支障が出ることがあります。
せっかく配信で自分のプレイを見てもらいたいのに、画面が真っ黒では本末転倒ですよね。
ゲームモードを無効にする手順は以下の通りです。
1. 設定アプリを開き、「ゲーム」を選択します。
2. 左のナビゲーションメニューから「ゲームモード」を選び、右側のトグルをオフにします。
設定後はWindowsを再起動してから、ゲームを起動して配信・録画を試すとよいでしょう。
ウィンドウキャプチャの代わりにゲームキャプチャを使う
ゲーム画面を録画する際は、「ウィンドウキャプチャ」や「ディスプレイキャプチャ」ではなく「ゲームキャプチャ」機能を使うのも効果的です。OBSはゲームキャプチャ選択時に、ゲーム向けに自動的に最適化されます。
手順は以下の通りです。
1. OBSの「ソース」ボックス下部にある+アイコンをクリックし、「ゲームキャプチャ」を選択します。
2. 「ソースを作成/選択」ウィンドウで必要に応じて名前を変更し、「OK」をクリックします。
3. 次のウィンドウで「モード」ドロップダウンから「特定のウィンドウをキャプチャ」を選択します。
4. 「ウィンドウ」ドロップダウンから、起動中のゲームのタイトルが表示されたウィンドウを選びます。
上部の小さなプレビューパネルにゲーム画面が表示されるはずです。問題なければ「OK」をクリックして完了です。
OBS Studioを管理者として実行してみる
ここまでの対処法で問題が解決しなかった場合は、最後にOBSを管理者権限で起動してみてください。一部のユーザーにはこの方法が有効だったという報告もあります。
スタートメニューで「OBS」と検索し、「OBS Studio (64bit)」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
この状態で再度キャプチャを試せば、黒画面の問題は解消しているはずです。
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