Chromeフラグでブラウジングを高速化!体感速度が変わる実証済みのおすすめ設定6選
Chromeの「フラグ(flags)」は、正式リリース前の実験的な機能が集まったものです。しかし、「実験段階だから使わない方がいい」と考える必要はありません。実際には、警告表示ほど危険なものは多くなく、ほとんどのフラグは問題なく動作します。
フラグの中には、今後搭載される新機能を先行体験できるものもあれば、メモリ使用量を抑えられるものもあります。筆者は最近、パフォーマンス向上を目的としたいくつかのフラグを試してみたところ、明らかに軽快でサクサク動くブラウザになりました。本記事では、その中でも特におすすめのフラグを紹介します。
GPUラスタライゼーション
GPUを有効活用する
ラスタライゼーションとは、ブラウザがウェブサイトのコードを、画面に表示されるテキストや画像のピクセルへと変換する処理のことです。ボタン一つ、フォント一つ、写真一枚まで、すべてピクセルに変換する必要があり、通常この処理の多くはPCのCPUが担当しています。
しかし、GPUラスタライゼーションを有効にすると、この処理をグラフィックボード(GPU)が担うようになります。GPUは視覚データを高速かつ効率的に処理するために設計されているため、レンダリングにかかる時間は大幅に短縮されます。画像や動画の多いサイトでは特に効果を実感しやすく、CPUにも余裕が生まれるため、他のアプリやバックグラウンドタスクの処理もスムーズになります。
ゼロコピーラスタライザー
データ転送のムダを省く
ゼロコピーラスタライザーの仕組みを理解するには、まずChromeがページをどのように描画しているかを知る必要があります。コンテンツがGPUに渡されて描画される前に、Chromeはデータをメモリ上のさまざまな領域へコピーしています。この「データの書き込みと受け渡し」の工程には時間がかかりますが、ゼロコピーラスタライザーを有効にすると、Chromeはこの工程をスキップします。
データを一旦どこかに書き込んでから渡すのではなく、直接GPUへ送信して処理させるため、オーバーヘッドが減り、レンダリングが高速化してページの読み込み時間が短くなります。システムへの無駄な負荷も減るため、動作のレスポンス向上や、場合によってはバッテリー持ちの改善にもつながります。
スクロールを快適にするフラグ
部分スワップ(Partial Swap)で描画負荷を削減
ウェブページをスクロール中に画面の一部が変化したとき、Chromeは実際に変化したのがごく一部分だけでも、フレーム全体を再描画することがあります。「Partial Swap(部分スワップ)」フラグを有効にすると、画面全体ではなく、変化があった部分だけを更新するようになります。
これにより処理負荷が減るだけでなく、スクロール体験も向上します。すべてのサイトで劇的な違いが分かるわけではありませんが、長いページをよく読む方や、コンテンツ量の多いサイトを頻繁に閲覧する方は、ぜひ有効にしておきたいフラグです。
スムーススクローリングで滑らかな操作感に
もうひとつ役立つのが「Smooth Scrolling(スムーススクローリング)」です。デフォルト状態でページをスクロールすると、動きが少しカクカクしたり、ぎこちなく感じることがあります。これはページが少しずつ段階的に移動しているためです。スムーススクローリングを有効にすると、マウスホイール操作時のページ遷移が自然に補正され、滑らかに流れるようなスクロールになります。
このリストの他のフラグと違って、速度そのものが向上するわけではありません。あくまで見た目・操作感の改善ですが、目に優しくストレスのないスクロールを実現できるので、有効にする価値は十分にあります。
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「Chromeの起動を待つ時間がもったいない」という方は、起動時間を短縮するための簡単な設定変更をまとめたこちらの記事もチェックしてみてください。
実験的QUICプロトコル
サーバーとの通信をモダン化する
QUICは「Quick UDP Internet Connections」の略で、Googleが開発した通信プロトコルです。従来のTCP接続とは異なり、QUICはUDP上で動作し、安全な接続を確立するまでに必要な往復回数を大幅に減らせます。
古いプロトコルでは、ブラウザとサーバーが暗号化について合意するために何度もメッセージをやり取りする必要がありました。QUICはこれらの手順を統合して往復回数を削減するため、ページの読み込みが始まるまでの待ち時間が短くなります。
Google自身のサービスをはじめ、主要なウェブサイトの多くがQUICに対応しているため、このフラグを有効にするとブラウジング全体の反応が良くなったと感じられます。ページの表示が速くなり、動画のバッファリングも減り、全体的にキビキビとした操作感になります。
並列ダウンロード
ダウンロード速度を最大化
Chromeの用途に関わらず、ファイルのダウンロードは誰もが行う操作です。通常、ファイルをダウンロードする際、Chromeは単一の接続を使ってファイルを最初から最後まで取得します。
「Parallel Downloading(並列ダウンロード)」フラグを有効にすると、ファイルが複数の小さなチャンクに分割され、同時にダウンロードされるようになります。つまり、1つの接続の代わりに複数の接続を開き、ファイルの異なる部分を同時に取得し、最後にそれらを結合してダウンロードを完了させるのです。
この仕組みにより、特に大きなファイルを扱う際にダウンロード速度が劇的に向上します。利用可能な帯域幅をより有効に活用でき、ダウンロード完了までの時間を短縮できます。
Chromeフラグの有効化はとても簡単
幸いなことに、実験的な機能であるフラグの管理もChromeでは非常にシンプルです。まず、アドレスバーにchrome://flagsと入力してEnterキーを押します。Flagsページが開いたら、検索ボックスで調整したいフラグを探し、プルダウンメニューから有効または無効を選択するだけです。設定を反映するにはChromeの再起動が必要になる点にご注意ください。
また、「フラグをいじって不具合が出たらどうしよう」と心配な方も安心してください。すべてのフラグをデフォルト設定に戻す「Reset all(すべてリセット)」ボタンも用意されています。気軽に試せるのもフラグの魅力のひとつです。
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