MacのRAMをアップグレードする方法|増設の可否確認から取り付け手順まで徹底解説
Macは一般的に信頼性の高いコンピュータですが、長く使ううちに動作が遅くなることは避けられません。Macの動作が遅くなる原因はさまざまです。単なるジャンクファイルの蓄積や互換性のないドライバーであれば、サードパーティ製のクリーニングツールを使えば簡単に解決できます。しかし、もう一つのよくある原因が、RAM(ランダムアクセスメモリ)の不足です。この記事では、MacのRAM不足への有効な対策の一つである「RAMのアップグレード」について詳しく解説します。
まずは基本をおさらい:RAMとは?なぜ動作が遅くなるのか?
RAMとは、Macをはじめとするあらゆるコンピュータが、システム上で実行中のプロセスが必要とする情報を一時的に保持するために使うメモリのことです。RAMの容量を超える量の情報を処理しようとすると、Macの動作は遅くなります。簡単に言えば、複数のアプリケーション、特にメモリを大量に消費するアプリを同時に使うと、Macは快適で滑らかなパフォーマンスを維持するのに必要なRAMを確保できなくなってしまうのです。
バックグラウンドで動作しているアプリを閉じてRAMへの負荷を減らすことも試せますが、大規模な計算作業やマルチタスクでMacを頻繁に使う方なら、RAMのアップグレードを検討する価値は十分にあります。
その前に確認:あなたのMacはRAMを増設できる?
RAMのアップグレードに取りかかる前に、そもそも自分のMacが増設に対応しているかどうかを確認する必要があります。たとえば、MacBook Airや2014年モデルのMac miniはRAMの増設ができません。また、Retinaディスプレイ搭載の新型MacBook Proは、RAMが基板にはんだ付けされているため、取り外すのは危険です。不可能ではありませんが、不適切な取り外しを行うと修復不能な損傷につながりかねません。上記以外のモデルをお使いであれば、RAMをアップグレードできる可能性は高いといえます。
プロのヒント: パフォーマンス低下の原因となるジャンクファイル、有害なアプリ、セキュリティ上の脅威などを、専用ツールで定期的にスキャンしておくと安心です。
次に確認したいのは、Macに搭載されているRAMの種類と速度です。これを把握しておけば、どのRAMを購入すればよいかわかります。DDR(Double Data Rate)の規格(例:DDR3)と周波数(例:1600MHz)をメモしておきましょう。これらの情報は、Appleメニュー→「このMacについて」→「概要」→「メモリ」から確認できます。ここでメモリスロットの数もわかります。通常は2つ搭載されています。空きスロットが1つあれば、そこに新しいRAMを取り付けられます。両方埋まっている場合は、どちらのRAMを交換するか決める必要があります。
しかし、まだ確認すべき重要なポイントがあります。以下の2つの注意点を必ず頭に入れておいてください。
- Macが故障する可能性がある。Macの内部には繊細な電子部品が詰まっています。慎重に作業し、静電気対策を徹底すれば問題ありませんが、少しでも油断すると部品をショートさせてしまう恐れがあります。事前に十分ご注意ください。
- 保証が無効になる可能性がある。一般的にRAMは「ユーザー自身で交換可能」なカテゴリに分類されるため、RAMの増設自体でMacの保証が無効になることはありません。ただし、増設作業によってMacに破損や不具合が生じた場合、保証による対応が受けられなくなることがあります。念のため、Macに付属の保証書をよく読むか、Appleサポートに問い合わせて確認しておきましょう。
Mac用RAMの購入先
Appleの公式ストア(日本、米国、英国など)から直接購入することもできますが、Apple純正のRAMは最も高価です。一方、サードパーティ(互換品)メーカーの製品はより安価で、保証や返品に対応していることも多いです。認定整備済みのRAMを選ぶのも一つの手です。こちらも保証付きですが、保証期間は短めに設定されています。とにかくコストを抑えたいなら中古品という選択肢もありますが、保証や返品がないケースが多く、それ相応のリスクも覚悟が必要です。
アップグレード前の準備
前述のとおり、Macの小さな電子部品を傷つけないよう、静電気対策は必須です。以下の点に注意して準備を整えましょう。
- Macをシャットダウンし、少なくとも10分ほど放置して内部部品を冷ます。
- 新しいRAMは静電気防止パッケージに入れたまま保管し、取り付ける直前まで開封しない。
- 作業を始める前に、Macの塗装されていない金属部分に触れて、体に溜まった静電気を放電する。人間の体も電気を通すことを忘れずに!
- 作業場所からビニール袋など静電気を溜めやすい物を取り除き、できるだけ静電気のない環境を作る。
- Macの電源は切ったまま、電源ケーブルは接続しておく。こうすることで筐体がアースされ、放電のリスクを減らせる。
新しいRAMを取り付ける際は、金色の端子側にある小さな切り欠き(ノッチ)が、スロット側の出っ張りと正しく合うように向きを確認してください。
新しいRAMの取り付け手順
RAMの取り付け自体はシンプルで難しくありません。事前にしっかり準備していれば心配いりません。以下の手順に従って進めましょう。
- Macの電源が入っていないことを確認し、本体をひっくり返して底面カバーが上になるように置く。
- プラスドライバーを使って、底面カバーを固定しているネジを外す。
- カバーを脇に置き、Mac内部の金属部分に触れて静電気を放電する。
- RAMスロットの場所を確認する。既存のRAMを交換する場合は、レバーを一度に一つずつ外側へ押してロックを解除し、カードを優しく引き抜く。
- 新しいRAMを開封し、スロットに挿入する。金色の端子が内側を向くようにする。カチッと音がするまでしっかり押し込む。
- 底面カバーを元に戻し、数分待ってからMacの電源を入れる。
RAMの取り付けが完了したら、Appleのハードウェアテストを実行して、新しいRAMにエラーがないかチェックしましょう。さらに、Outbyte macAriesなどのスキャンツールを使えば、アップグレード作業中にファイルやプログラムに影響が出ていないかどうかも確認できます。
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