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Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

SSD(ソリッドステートドライブ)は、現在のデスクトップPCやノートパソコンにおける標準的なストレージとなっています。その理由は、HDDよりも高速で、製造コストが抑えられ、可動部品がないため故障しにくいからです。

しかし、ドライブ自体の故障リスクが低いからといって、データ消失のリスクが低いわけではありません。むしろ、ユーザーの操作ミスやソフトウェアの不具合といった、ハードウェアとは無関係な要因によるデータ消失は後を絶ちません。

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

では、SSD上のデータを失ってしまった場合、復元は諦めるしかないのでしょうか? ほとんどの場合、そんなことはありません。データ復元を支援するソフトウェアツールは数多く存在します。ただし、標準的な復元ソフトでの復元を妨げる要因がひとつだけ存在します。それが「TRIMコマンド」です。

TRIMコマンドがSSDのデータ復元に与える影響

TRIMはATA(Advanced Technology Attachment)コマンドの一種で、OSがSSDに対して「どのデータブロックが使用されておらず、内部で消去して新規データの書き込みに備えられるか」を通知できるようにする仕組みです。

SSDメーカーがTRIMを採用する主な理由は以下の2つです。

  • ⚡ パフォーマンスの向上:TRIMコマンドは不要な消去サイクルを減らすことでガベージコレクションの効率を高め、SSDの動作速度を大幅に改善します。
  • ❤️‍🩹 ドライブ寿命の延長:すべてのSSDには寿命があります。内部のフラッシュメモリチップには書き込み回数の上限があるためです。TRIMコマンドは無駄な書き込みサイクルを排除することで、ドライブの長寿命化に貢献します。

残念ながら、TRIMコマンドは削除済みデータが格納されていたブロックを消去してしまうため、データ復元の成功率を大きく下げてしまいます。

実際、TRIMコマンドが一度実行されてしまうと、WindowsやMac向けの最高性能のデータ復元ツールを使ってもデータを取り戻すことは困難です。だからこそ、特にTRIMが有効になっているSSDが故障の兆候を見せている場合は、できるだけ早く復元作業を開始することが極めて重要なのです。

故障したSSDからデータを復元する方法

故障が進行しているSSDからデータを失った場合、通常の手順に加えて特別な対策が必要になります。それは、故障したSSDのセクタ単位(バイト単位)のディスクイメージを作成し、そのバックアップイメージをデータ復元ソフトでスキャンするという方法です。

SSDが故障している状態では、この方法ならドライブへの読み取りは最小限(それが最後の読み取りになる可能性もあります)で済みます。バックアップイメージを作成しておくことで、失われたデータを復元できる可能性が大幅に高まります。

OSのS.M.A.R.T.監視ツールがSSDの故障を警告してきた場合は、直ちにドライブの使用を中止し、CloneZilla(Linux・Windows対応)やDisk Drillなどのツールを使ってバックアップコピーを作成してください。

SSDドライブ上のデータを誤って削除してしまった場合

プロのヒント: ドライブが故障している場合は、パソコンの電源を切り、ドライブを本体から取り外し、正常に動作する別のPCに(読み取り専用モードで)接続しましょう。TRIMが原因で不具合が発生しているケースでは、この一手間で簡単にデータを復元できる可能性があります。

一方、SSD自体は正常に動作しており、単に誤ってデータを削除してしまい、どこを探しても見つからない場合はどうすればよいのでしょうか? 幸い、失われたファイルやフォルダーを取り戻すためのソリューションは多数存在します。

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

ここでは、代表的な復元ツールのひとつ「Disk Drill」を例に、Windows 10/11とmacOSの両方で、データ復元ソフトを使ってSSDドライブから削除されたファイルを復元する手順を解説します。

今回取り上げるのは、ゴミ箱に残っているファイルではなく、SSDから完全に削除されたファイルを探し出すプロセスです。「もう二度と戻らない」と思われがちなファイルですが、適切な手順を踏めば復元できる可能性は十分にあります。

それでは、具体的な方法を見ていきましょう。

Windows 10/11でSSDから完全に削除されたファイルを復元する方法

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法まずはWindowsでの手順から解説します。ごみ箱を空にしてしまった場合でも、誤って(または意図的に)削除したファイルを復元できます。

Disk Drillがすでにインストールされている前提で説明を進めます(操作は基本的にクリックのみのシンプルなものです)。なお、無料版のDisk Drillではドライブのスキャンと復元可能ファイルのプレビューは可能ですが、実際にファイルを復元するにはライセンスの購入が必要です。

それでは、復元作業を始めましょう。

ステップ1. スキャンを開始する

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

まずDisk Drillを起動します。ソフトウェアが立ち上がると、接続されているSSDが一覧に表示されます(ドライブ文字は表示されません)。C:パーティションを確認するには、ドライブ名を展開すると「ローカルディスク (C:)」が表示されます。

ここで重要なのは、個別のパーティションではなくドライブ全体をスキャン対象に選択することです。ディスクに不具合がある場合、Cパーティションだけを調べても、目的のデータが別のパーティションに存在する可能性があり、発見できる確率は下がります。必ずドライブ全体を選択してください。

ドライブ(ファイルが削除されたドライブ)を選択したら、右側サイドバーのドロップダウンで「すべての復元方法」が選択されていることを確認し、「失われたデータを検索」をクリックします。

ステップ2. スキャン完了まで待機する

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

スキャンは即座に開始され、Disk Drillはまもなく失われたファイルの検出を始めます。フィルターリストにファイルが表示されなくても、焦らずスキャン完了まで待ちましょう。ドライブの容量やデータ量によっては、処理に時間がかかることがあります。

スキャンを途中で中断せず、最後まで完走させることが重要です。Disk Drillがより多くのファイルを検出できるほど、復元の成功率が高まります。これは特に、故障の兆候があるディスクの場合に当てはまります。

ステップ3. 検出されたファイルをフィルタリングする

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

Disk Drillが目的のファイルを検出したかどうかを確認するには、「Review Found Items(検出項目を確認)」をクリックして、アプリが発見したファイルの一覧をチェックします。削除したファイルの種類がわかっている場合は、左側サイドバーのフィルターを活用しましょう。たとえば、大切な画像を誤って削除した場合は「Pictures(画像)」をクリックすれば、画像以外のファイルが除外され、目的のファイルを素早く見つけられます。

ステップ4. SSDドライブからファイルを復元する

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「Found Files(検出されたファイル)」を展開し、削除されたファイルが表示されるまで階層を辿ります。目的のファイルが見つかったら、復元したいファイルを選択して「Recover(復元)」をクリックします。

ポップアップウィンドウが表示されるので、復元ファイルの保存先を指定します。フォルダーアイコンをクリックして保存先フォルダーを選び、「OK」を押せば、Disk Drillが指定の場所にファイルを保存し、すぐに再利用できる状態になります。

なお、故障しているドライブから復元する場合は、必ず別のドライブを保存先に指定してください。正常なドライブから削除ファイルのみを復元する場合は、同一ドライブへの保存でも問題ありません。

MacでSSDから完全に削除されたファイルを復元する方法

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法続いて、macOSで同様の復元を行う手順を解説します。基本的な流れはWindowsと共通ですが、インターフェースや操作に若干の違いがあります。

ステップ1. Disk Drill for Macをダウンロード・インストールする

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

まず、公式サイトからDisk Drill for Macをダウンロードします。ダウンロードしたファイルを開き、Disk Drillのアイコンを「アプリケーション」フォルダーへドラッグ&ドロップします。

ただし重要な注意点として、復元対象のSSDと同じドライブにDisk Drillをインストールしないでください。システムドライブからデータを復元したい場合は、アプリケーションフォルダーへの移動を避け、外付けドライブにダウンロード・インストールすることをおすすめします。

ステップ2. スキャンを開始する

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

Disk Drillを起動し、必要な権限を付与します。macOS Catalina以降では、データ復元のためにストレージデバイスへアクセスする際に「フルディスクアクセス」の許可が必要です。詳細な手順はヘルプページに記載されており、Disk Drill本体も丁寧に案内してくれます。

メインウィンドウが表示されると、Macに接続されているすべてのドライブが一覧表示されます。復元したいドライブを選択し、「Search for lost data(失われたデータを検索)」ボタンをクリックします。

デフォルト設定では、Disk Drillはすべての復元方式を最適な順序で自動実行します。初めてデータ復元ソフトを使用する場合は、この設定を変更しないことをおすすめします。

ステップ3. スキャン完了まで待機する

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

ディスクの容量や保存データ量によっては、スキャンに時間がかかることがあります。焦らず、スキャンプロセスを中断しないようにしてください。

スキャン中でも「Review found items(検出項目を確認)」ボタンをクリックすれば、これまでに発見されたファイルを確認できます。ただし、探しているファイルがまだ検出されていない可能性もある点には注意しましょう。

ステップ4. MacでSSDドライブからファイルを復元する

Windows・MacでSSDドライブからデータを復元する完全ガイド|TRIMコマンドの影響と対処法

スキャン結果のフィルター機能を使って、復元候補のファイルを絞り込みます。復元したいファイルを選択し、「Recover(復元)」ボタンをクリックして、適切な保存先を指定します。

ファイルはすぐに復元され、「Recover to(復元先)」で指定した場所に保存されます。これで、削除されたファイルの復元は完了です。

SSDはどのように故障するのか?

「そもそも、なぜSSDは故障するのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。SSDが故障する主な原因は以下の3つです。

  • 👴 経年劣化 – SSDには書き込み可能な回数の上限があります(非常に多い回数なので、通常の使用ではあまり心配いりません)。
  • 🔨 物理的な衝撃 – ノートPCやSSD本体を落とすなどして、故障につながる損傷を受けることがあります。
  • 🔥 熱 – デバイスが繰り返し過熱したり、炎天下に放置されたりした場合。

SSD故障の最も一般的な原因はです。デバイスを直射日光の下に放置しないよう注意しましょう。ノートPCが異常に高温になっている、デスクトップのファンが常に全速力で回っていると感じたら、すべてのアプリを閉じて電源を切り、十分に冷却してください。症状が改善しない場合は、専門業者への点検依頼を検討しましょう。

破損したSSDからデータを復元するには?

SSDが破損していることが判明した場合、どうすればよいのでしょうか? Disk Drillのような復元ツールでも対処できない場合は、CleverFilesなどの専門のデータ復元サービスにドライブを送付する必要があるかもしれません。こうしたサービスの多くは「データ復元できなければ料金無料」のポリシーを掲げているため、復元に失敗しても費用負担は発生しません。

SSDを長持ちさせるためのベストプラクティス

SSDドライブの故障を防ぐために、日常的にできる対策がいくつかあります。たとえばWindowsでは、ページファイルを別のディスクへ移動する、休止状態機能を無効にする、SSDに対してデフラグを実行しない、といった対策が有効です。

また、どのプラットフォームでも共通して言えるのは、SSDを満容量近くまで使用しないこと、そしてスワップ領域への過度な依存を避けることです(メモリを増設することでスワップ使用量を減らせます)。加えて、高温環境を避けることで、SSDは長期間安定して使い続けられるはずです。

まとめ

少しの注意を払うだけで、SSDドライブは長持ちします。万が一、必要なファイルを誤って削除してしまった場合でも、Disk Drillのような信頼性の高いデータ復元ツールを活用すれば、取り戻せる可能性は十分にあります。大切なデータを守るために、日頃からの予防策と、いざというときの復元手順を把握しておきましょう。

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    外付けドライブの破損によって、大切なデータを失ってしまったことはありませんか?「何とかデータを取り戻したい」と願いつつも、「破損したハードディスクからの復元はほぼ不可能」という誤解を抱いている方も少なくありません。確かに物理的な故障からの復元は難易度が高いものの、適切なツールを使えば、データを取り戻せる可能性は十分にあります。 実は、一見動かなくなったように見えるハードディスクからでも、データを復元できる方法が存在します。Advanced Disk Recoveryのようなハードディスク復元ツールを活用すれば、失われたデータを取り戻せるかもしれません。この記事では、破損した外付けハードディスク

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    ハードディスクから起動しようとしたのに、ブーンという音がするだけで反応がない——そんな経験はありませんか?残念ながら、HDDが故障してしまった可能性が高いです。しかし、落ち込んでいるだけでは何も解決しません。この記事では、故障したハードディスクからデータを復元するための具体的な方法を詳しく解説します。 まずは損傷の程度を確認しよう 最初に、ハードディスクが本当に「死んで」しまったのか、それとも単に破損(コラプト)しているだけなのかを見極めましょう。ここでは損傷のレベルを診断し、復旧の希望があるかどうかを確認します。 ハードディスクの障害には大きく分けて2種類あります。物理障害と論理障害です