起動しないハードドライブからファイルを復元する方法【Windows 10/8/7対応】
電源ボタンを押してもパソコンが起動しない――そんな経験はありませんか?画面には「ハードドライブにエラーが発生した」あるいは「オペレーティングシステムに異常がある」といった警告メッセージが表示され、ファイルにアクセスする唯一の手段を失った絶望感に襲われることでしょう。しかし、慌てる必要はありません。データが失われた可能性はまだ低く、少しの手間でファイルを取り戻せるケースがほとんどです。
起動しないハードドライブからでもファイルは取り出せる?
結論からお伝えすると、起動しないハードドライブからでもファイルを取り出すことは可能です。ただし、ある程度の作業が必要になります。その理由は単純で、パソコン自体が起動しないため、そのマシンに復元ソフトをインストールして復旧するという最も簡単な方法が使えないからです。
このため、選択肢は次の2つに絞られます。
- LinuxのライブディストリビューションでPCを起動し、外付けハードドライブを接続。内蔵ドライブと外付けドライブをそれぞれマウントし、内蔵ドライブから外付けドライブへファイルをコピーする。
- 起動しないハードドライブをPCから取り外し、正常に動作する別のPCに接続。データ復元ソフトをインストールして、動作中のPCへファイルを復元する。
どちらの方法でも目的を達成できますが、Linuxのライブディストリビューションに馴染みがない方も多いと思われるため、本記事では2つ目の方法に焦点を当てて詳しく解説します。
Windows 10/8/7で起動しないハードドライブからデータを復元する手順
ここからは、起動しないPCからハードドライブを取り外し、データ復元ツール「Disk Drill」とWindows 10を使ってデータを復元する具体的な流れをご紹介します。Windows 8や7をお使いの場合も、手順は基本的に同じです。
データ復元前に準備しておくこと
復元作業を始める前に、いくつかの準備が必要です。まず、ハードドライブをPCから取り外さなければなりません。デスクトップ型の場合は、ケースカバーの開け方、ドライブの位置、ケーブルの抜き方、シャーシからの取り外し方を把握しておきましょう。
ノートパソコンの場合は、機種ごとにハードドライブの取り外し方法が異なるため、Googleで検索するか、メーカーの公式サイトで事前に確認しておくことをおすすめします。
また、取り外したドライブを作業用PCに接続するための手段も必要です。SATA-USB変換ケーブルなどの接続ケーブルか、外付け用のドライブケース(HDDケース)のいずれかを購入しておきましょう。

さらに、ハードドライブを接続するための正常なPCと、そこにインストールするDisk Drillアプリも用意します。まずは無料版でデータを検出できるかどうか確認でき、無料版ではPro版へアップグレードしなくても500MBまでデータを復元可能です。
すべての準備が整い、ドライブの取り外しに成功したら、いよいよファイルの復元作業に入りましょう。
Disk Drillを使った復元手順
ステップ1:PCにDisk Drillをインストールする
通常のWindowsアプリと同じ要領でインストールできます。インストーラーファイルをダウンロードし、ウィザードに沿って進めるだけです。

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ステップ2:ドライブを接続する
次に、復元したいハードドライブを作業用PCに接続します。接続方法は、変換ケーブルを使うか外付けケースを使うかによって多少異なりますが、いずれの場合もWindows PCにつなげば準備完了です。
ステップ3:Disk Drillを開いてドライブを確認する
Disk Drillを起動すると、接続したドライブは自動的に検出されるはずです。最初はメーカー名で表示されるので、その項目を展開すると、ファイルが保存されている実際のパーティションが現れます。

ステップ4:失われたデータを検索する
ドライブが正しく認識されたら、対象のパーティションを選択し、「失われたデータを検索」をクリックします。スキャンが開始されると、Disk Drillは見つけたファイルをリアルタイムで表示していきます。スキャンの完了を待ってもよいですし、「見つかった項目を確認」をクリックして、進行中のスキャン結果を随時チェックすることも可能です。

ステップ5:ファイルを復元する
スキャンが完了すると(または一時停止すると)、Disk Drillは見つけたファイルを種類別に表示します。左側のサイドバーから「画像」「動画」「音声」「ドキュメント」「アーカイブ」「その他」「すべて」の中からカテゴリを選択できます。

「再構成(Reconstructed)」などの項目を順番に展開し、復元したいファイルが見つかるまで掘り下げていきましょう。保存したいファイルごとにチェックボックスにチェックを入れ、必要なファイルをすべて選択したら「復元」をクリックします。

すると、保存先を指定するよう求められます。

保存先を選択して「OK」をクリックすると、指定した場所へファイルが復元されます。復元が完了したらDisk Drillを終了し、外部ドライブを安全に取り外して、復元したファイルを必要な場所へ移動させれば作業は終了です。
ハードドライブが起動しなくなる主な原因
「そもそもなぜハードドライブは起動しなくなるのか?」と疑問に思うかもしれません。原因はさまざまですが、代表的なものをいくつかご紹介します。
ひとつはWindowsのアップグレード処理です。OSのアップグレード中に停電などで電源が遮断されると、ドライブが起動不能に陥ることがあります。
また、マルウェア・ウイルス・トロイの木馬も大きな要因です。これらの悪意あるソフトウェアは、メールの添付ファイルなどからうっかりインストールされてしまうこともあれば、悪意のあるURL経由で強制的に仕込まれることもあります。
さらに、突入電流(サージ)や停電によってハードドライブが損傷を受けるケースもあります。
このように、ハードドライブが起動しなくなる原因は数多く存在し、いずれの場合もデータ復元作業が必要になる可能性があります。
S.M.A.R.T.機能でハードディスクの健康状態をチェックしよう
近年の多くのハードドライブには、ドライブの健康状態を監視するS.M.A.R.T.(セルフモニタリング)機能が搭載されています。ほとんどのS.M.A.R.T.監視ツールは「閾値未超過」と「閾値超過」という2つの値をチェックし、それぞれ「ドライブOK」「ドライブ故障」として表示します。もしS.M.A.R.T.監視ソフトが「ドライブ故障」を示した場合は、致命的な障害が発生してデータが二度と取り出せなくなる前に、すぐにドライブを取り外してデータ復元作業を行いましょう。
まとめ
パソコンが起動しなくなっても、焦る必要はありません。少しの手間をかければ、ドライブ内のファイルを取り出し、動作する別のPCへ移すことができます。ただし重要なのは、PCが起動しなくなったことに気づいたら、できるだけ早くご自身で復元作業を行うか、信頼できるパソコン修理業者に依頼して対処してもらうことです。早期の対応こそが、大切なデータを守る鍵となります。
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