家族のPCトラブルを未然に防ぐ7つの対策|「パソコンの相談役」から解放される方法
親や祖父母、配偶者、子供、親戚、さらには友人の「パソコン相談窓口」になっていませんか?「マルウェアを入れてしまった」「パソコンが動かなくなった」と、慌てた様子で助けを求める電話がかかってくることはありませんか?これは非常に厄介ですし、何より時間を取られます。あなたが身近な人のITサポーターを務めているなら、相手がパソコンを壊しにくくするための工夫を試してみましょう。
以下の対策は完全に万全というわけではありませんが、ユーザーのパソコンを「初心者耐性」のある環境に近づける効果があります。すべて正しく設定できれば、余計な呼び出しも減り、貴重な自由時間を取り戻せるはずです。
iPad・Androidタブレット・Chromebook・Macの購入を検討する
まず、家族は実際にパソコンで何をしているのか考えてみてください。本当にWindowsが必要なのでしょうか?それとも、SNS、メール、ネット閲覧に使っているだけではないでしょうか?
Windowsが必須でないなら、別の種類のデバイスに乗り換えてもらうことで、多くの手間を省けるかもしれません。これらのデバイスは、ネット上に蔓延するWindows向けマルウェアの影響を受けにくいため、「ウイルスに感染した」「変なツールバーを入れて動きが遅くなった」という電話を受ける可能性がぐっと下がります。
- iPad:ネット閲覧やメール程度のライトな用途なら、一般的なパソコンよりもiPadの方が満足度が高いかもしれません。
- Chromebook:物理的なノートパソコンですが、起動が速く、基本的にChromeだけで動きます。しかも比較的安価です。Windows専用ソフトが本当に不要なら、賢い選択肢といえます。
- Androidタブレット:もう一つの有力候補。iPadより安価な製品が多く、Chromebookのようなノート型ではなく、タッチ操作中心のタブレットを好む人に向いています。
- Mac:Windowsノートと比べると割高で、Macならではの操作に慣れる必要もあります。マルウェアに完全に免疫があるわけではありませんが、世に出回るWindowsマルウェアの大半には感染しません。Microsoft OfficeもMac版が提供されています。

Linuxをインストールする
すでにあるパソコンを使い続けたい場合で、新しいハードウェアを買いたくないなら、UbuntuなどのLinuxディストリビューションの導入も一案です。上記のOSと同様、UbuntuはWindows向けマルウェアの影響を受けません。ChromeもFirefoxも動作するため、Windows PCをより堅牢で壊しにくい環境へと生まれ変わらせられます。
もちろん、ユーザーがどうしてもWindows専用ソフトを必要としている場合は、この方法は使えません。

管理者権限を外す
Windowsパソコンを使い続ける場合、家族には権限を制限した「標準ユーザー」アカウントを作成しましょう。これにより、システムに損害を与え得る多くのソフトウェアを勝手にインストールできなくなります。管理者権限を持つのは自分のアカウントだけにすれば、必要なソフトのインストールや設定変更はあなたがまとめて行えます。
ただし、これは諸刃の剣でもあります。新しいソフトの導入や管理者権限が必要な変更を頻繁に行いたいタイプなら、そのたびにあなたへ連絡が来ることになるでしょう。
Windows 10/11なら「設定」→「アカウント」から、従来どおりコントロールパネルの「ユーザーアカウント」からでも、家族のアカウントを標準ユーザーに変更し、自分用に別の管理者アカウントを作成してください。

リモートアクセス環境を事前に整える
どんな構成を選ぶにせよ、リモートアクセスソフトは前もってセットアップしておきましょう。インターネット経由で直接パソコンを操作できるようになり、メンテナンスやトラブル対応が格段に楽になります。電話越しに手順を説明しながらアクセス権を設定してもらうのと比べると、手間は雲泥の差です。
使えるツールは数多くあります。TeamViewerは最も有名なものの一つです。無料で利用できるChromeリモートデスクトップやAnyDeskなども定番の選択肢でしょう。

パソコンのセキュリティを固めておく
Windows PCを家族任せにする前に、セキュリティ設定が万全か必ず確認しましょう。
- 自動更新を有効にする:Windows Updateの自動インストールをオンにして、OSを常に最新かつ安全な状態に保ちます。ブラウザやその他のソフトウェアの更新設定も併せて確認してください。
- ウイルス対策ソフトを使う:ウイルス対策ソフトがインストールされ、常時稼働していることを確認します。Windows 8以降には標準でWindows Defender(現・Microsoft Defender)が組み込まれているため、追加購入は基本的に不要です。
- ファイアウォールを有効化する:サードパーティ製ファイアウォールの導入は必須ではありませんが、Windowsファイアウォールが有効になっているかはチェックしておきましょう。
- 攻撃対象を減らす:Javaが不要ならアンインストールします。Adobe Readerも不要なら削除し、ChromeやFirefox内蔵のPDF表示機能を使わせるのがおすすめです。ブラウザプラグインは攻撃者の格好の標的になりやすいのです。

安全な使い方を丁寧に説明する
ここまでは技術的な対策ばかり挙げてきましたが、昔ながらの解決策も忘れてはいけません。時間を取って家族と向き合い、安全なパソコンの使い方を説明することです。どんなダウンロードが安全で、どんなファイルが危険なのかを見分けるポイントを伝えましょう。怪しいサイトから海賊版アプリをダウンロードしたり、ポップアップ広告からスクリーンセーバーをインストールしたりしてはいけないことも教えておきましょう。
特に注意したいのが「あなたのパソコンはウイルスに感染しています!」といった警告広告です。これをクリックして表示されるソフトをダウンロードすると、逆に本当にマルウェアに感染してしまうケースが後を絶ちません。
教育は万能薬ではありませんし、残念ながら教えても学ぼうとしない人もいます。それでも、試してみる価値は十分にあります。おまけとして、基本を理解してもらえば、不審なメールによる詐欺に引っかかって海外へ送金してしまうような被害も防げます。これはソフトの設定では防げない、人間を狙った攻撃だからです。
起動時にスナップショットからWindowsを復元する
ホテル、図書館、ネットカフェなどでは、一般公開用パソコンを運用しています。こうしたパソコンが改ざんされないよう、起動時にOSを初期状態へ復元するソフトウェアが使われることがあります。つまり、OSに対して行われた変更はすべて、再起動ひとつで消去できる仕組みです。再起動するたびに、保存しておいたスナップショットの時点へ戻るわけです。
この用途ではDeep Freezeという有料ソフトが有名ですが、Reboot Restore Rxなどの無料の代替手段もあります。パソコンを一通りセットアップしてから導入すれば、以降は再起動するだけでWindowsを元の状態へ戻せます。マルウェアが蓄積的に感染するのを防ぐ究極の手段ですが、Windows Updateやシステム変更を行う際には、一時的に保護を解除する必要がある点には注意してください。
家族のパソコンを修理せずに済むためのコツが、ほかにもあればぜひコメント欄で共有してください。
画像クレジット:Senior Man in Front of a PC via Shutterstock
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