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PCの電力消費量はどのくらい?実態と省エネのための8つの対策を解説

環境問題への意識が高まる昨今、自分の行動が環境に与える影響を見直す人が増えています。その中で注目したいのが、パソコンがどれだけの電力を消費しているのかという点です。電気代は毎月支払うものですから、PCの使用コストが気になる方も多いのではないでしょうか。

では、実際にPCはどのくらいの電力を使っているのでしょうか?そして、その消費電力を抑えるにはどうすればよいのでしょうか?本記事で詳しく解説します。

PCはどのくらいの電力を消費するのか?

PCの消費電力は、搭載されているハードウェアと使用頻度によって大きく異なります。例えば、常時電源を入れ、暗号資産(仮想通貨)のマイニングを続けているPCは、1日1回数時間メールチェックやウェブ閲覧に使う程度のPCよりも、はるかに多くの電力を消費します。また、夜中もPCをつけっぱなしにしていれば、昼間に使うのと同じだけの電力を消費してしまいます。

英国の省エネルギー信託(Energy Saving Trust)の調査によると、英国の一般家庭における電力消費の約8%がPCおよび周辺機器によるものであり、さらに25%がその他の家電製品によるものだそうです。これを金額に換算すると、PCにかかる電気代は1人あたり年間約35ポンド(米ドルで約50ドル相当)となります。

また同調査によると、PCはノートパソコンに比べて約6倍ものエネルギーを消費します。これは、ノートパソコンがバッテリー駆動時間を重視して最適化されているのに対し、デスクトップPCにはそのような最適化が施されていないためです。

PCの主な用途のひとつがゲームですが、ゲーミングPCは高性能なハードウェアを搭載しているため、消費電力の傾向が一般的なPCとは異なります。米国ローレンス・バークレー国立研究所(Berkeley Lab)が2019年に発表したレポートでは、26台のシステムで37のゲームを実行し、プラットフォームごとの消費電力を調査しました。

その結果、ゲーミングシステムの消費電力には大きな差があることが判明しました。年間の消費電力量は5kWhから1200kWhまでと幅広く、全体として見ると、Xbox OneやPS4といったゲーム機よりもPCの方が多くの電力を消費する傾向がありました。

ただし、消費電力に最も大きな影響を与えたのは、ゲーム機の種類ではなくGPU(グラフィックスボード)でした。高性能なGPUほど、大幅に多くの電力を必要とします。

PCの電源モードの種類

PCには、消費電力を抑えるための機能が備わっています。次回の起動待ち時間がもったいないなどの理由で、使い終わったらすぐにPCの電源を切りたくないこともあるでしょう。そんなときに便利なのがスリープ休止状態の機能です。

スリープモード(サスペンド)は、コンピュータを低電力状態に移行させる機能です。開いているドキュメントやアプリケーションのデータはRAM上に保持されるため、スリープに入っても作業内容が失われることはありません。また、復帰も素早く行えます。一方で、ディスプレイやストレージ、周辺機器など、使用していないコンポーネントへの給電は遮断されます。

休止状態(ハイバネーション)は少し仕組みが異なり、RAMを含むすべてのコンポーネントへの給電を遮断します。現在の状態を示すデータはRAMではなくストレージ側に保存されるため、PCは事実上ほぼゼロの電力しか消費せず、電源を切った状態と変わりません。それでも、再度電源を入れると前回の作業状態をそのまま復元できます。

短い休憩を挟む場合はスリープモードが便利で、一晩PCを放置する予定があるなら休止状態が適しています。なお、Windows 10では初期設定で休止状態のオプションが表示されませんが、スタートメニューに手動で追加することが可能です。

どのパーツが最も電力を消費するのか?

PCの消費電力は、内部に搭載されたパーツによって大きく変わります。複数のグラフィックスボード(GPU)を積んだハイエンドなゲーミングデスクトップのようなマシンは、構成要素の少ない低消費電力マシンよりはるかに多くの電力を使用します。

ただし、「新しい高性能なハードウェアほど古いものより電力を食う」というわけではありません。むしろ、メーカーにとって省電力性能は重要な課題のひとつであり、各社はコンポーネントの効率向上に日々取り組んでいます。そのため、古いプロセッサは新しいプロセッサよりも多くの電力を消費している可能性もあります。

一般論として、最も電力を消費するのはCPU(プロセッサ)とGPUです。マザーボードや電源ユニットも電力に関わりますが、それらは他のパーツへ電力を供給する役割を担うものなので、消費電力自体はあまり気にしなくて構いません。

RAM、HDD、SSD、ケースファン、ケース内照明、光学ドライブなどのその他のパーツもある程度電力を使いますが、消費量はごくわずかです。キーボードやマウスなどの周辺機器の消費電力は概ね0.5W未満なので、心配する必要はないでしょう。

参考までに、各パーツのおおよその消費電力範囲は以下の通りです。

  • CPU:55〜150W
  • GPU:25〜350W
  • 光学ドライブ:15〜27W
  • HDD:0.7〜9W
  • RAM:2〜5.5W
  • ケースファン:0.6〜6W
  • SSD:0.6〜3W
  • その他のハードウェア:計測対象外

また、他のパーツへ電力を供給する役割を持つコンポーネントの消費電力は以下の通りです。

  • 電源ユニット(PSU):130〜600W以上
  • マザーボード:25〜100W

比較のために挙げると、持続可能なエネルギー・センター(Centre for Sustainable Energy)によれば、オーブンは約1000W、掃除機は500〜1200W、ゲーム機は45〜90Wの電力を使用します。

PCの消費電力を削減する8つの方法

消費電力が気になるなら、PCの電力使用量を抑えるためにできることがいくつかあります。

省電力性の高いハードウェアを選ぶ

  1. 古いHDDをSSDに交換する:SSDは動作が高速であるだけでなく、消費電力の面でも効率的です。
  2. 特別な理由がなければオンボードグラフィックを使う:ゲームや動画編集のように高い処理能力が必要な場合を除き、内蔵グラフィックアダプタの利用をおすすめします。どうしてもビデオカードを搭載するなら、消費電力の少ないモデルを選びましょう。冷却を必要とするパーツほど多くの電力を消費することを覚えておいてください。
  3. 思い切ってハードウェアを買い替える:タイミングが合えば、より新しく高性能かつ高効率なパーツへアップグレードしましょう。
  4. 高性能PCが不要なら低ワット版への乗り換えを検討する:小型HTPC(ホームシアターPC)やメディア端末、さらにはHDMIスティック型PCなども有力な選択肢になります。

PCの使い方を見直す

  1. 使わないときはPCの電源を切る:夜間や週末など、使用しない時間帯は電源をオフにしましょう。起動時間が気になる場合は、完全にシャットダウンする代わりにスリープや休止状態を活用できます。
  2. モニターを完全にオフにするかサスペンドモードにする:使用しないときはモニターの電源を切るか、サスペンドモードへ切り替えましょう。サスペンド中は画面が真っ暗になりますが、マウスを動かしたりキーボードのキーを押したりするとすぐに復帰します。なお、スクリーンセーバーには節電効果がないため、見た目が好きなのでない限り使う意味はありません。
  3. 古いPCならBIOSで「ACPI Suspend Type」を確認する:S1やS2ではなくS3に設定されていることを確認してください。これにより、スリープモード中にCPUやRAMなど主要コンポーネントへの給電を防げます。
  4. Windows 10の電源設定を活用する:「システム > 電源とスリープ」から、PCがスリープに入る条件やタイミングなど、省電力に関するさまざまな設定を変更できます。低電力モードを自動化できるので便利です。

まとめ:PCの消費電力を見直そう

今回紹介した方法を実践すれば、PCの消費電力を確実に減らすことができます。これは環境にも、お財布にも優しい取り組みです。

このトピックや各パーツの消費電力についてさらに詳しく知りたい方は、PCに必要な電力容量を解説したガイド記事もぜひ参考にしてみてください。

  1. Google「バックアップと同期」を使ってGoogleドライブにファイルをバックアップする方法

    Googleは、WindowsパソコンやMac向けに、従来の「Google ドライブ(デスクトップ版)」および「Google フォト」アプリの後継となる「バックアップと同期(Backup and Sync)」アプリをリリースしました。このアプリを使えば、パソコン内のローカルファイルを簡単にGoogleドライブへバックアップ・同期できます。 「バックアップと同期」では、デスクトップPC上の個別のフォルダやファイルをGoogleのクラウドストレージにバックアップできるだけでなく、逆にGoogleドライブ上のコンテンツをローカルPCにダウンロードすることも可能です。さらに、アップロードする写真の画質

  2. Windows 10 / Windows 10 Mobileでアプリのバッテリー消費を確認・制限する方法

    デバイスのバッテリーが想定よりも早く減ってしまうと感じたら、Windows 10に標準搭載されている電力使用状況画面を活用しましょう。この機能を使えば、どのアプリが最もバッテリーを消費しているのかを一目で確認できます。特定のアプリの消費量が突出している場合は、そのバックグラウンド動作を制限することで電力を節約できます。 アプリ別のバッテリー使用量を確認する手順 アプリごとの電力消費状況は、設定アプリの「システム」カテゴリから確認できます。「バッテリー」ページを開くと、現在のバッテリー状態の概要が表示されます。ページ上部には残りのバッテリー容量と推定稼働時間が表示され、その下にある「アプリ別のバ