コンピュータのメンテナンス
 Computer >> コンピューター >  >> トラブルシューティング >> コンピュータのメンテナンス

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

CCleanerは、数あるWindows向けクリーニングユーティリティの中でも特に長い歴史を持つソフトウェアで、かつては定番の推奨ツールとして広く親しまれていました。しかし2017年以降、いくつかのトラブルが相次ぎ、その評判に大きな傷がつくことになりました。

その影響で、私たちを含む多くのメディアが「CCleanerの使用を控えるべき」と推奨するようになりました。とはいえ、あれから何年も歳月が流れています。アプリはどのように変わったのか、今でも使う価値はあるのか。本記事では改めて徹底的に見直していきます。

CCleanerをめぐる問題の歴史

ご存じない方のために簡単に振り返ると、CCleanerの問題は2017年、開発元のPiriformがAvastに買収された直後に始まりました。公式サイトで配布されていた32ビット版アプリがハッキングされ、ダウンロードファイルにトロイの木馬が仕込まれるという事件が発生したのです。幸い、会社側が被害が拡大する前に発見・対応しました。

その後、「アクティブモニタリング」と呼ばれる機能が導入され、匿名化された利用状況データを収集するようになりました。テレメトリ収集自体は今どき珍しいことではありませんが、問題は設定をオフにしても再起動すると勝手に再有効化されてしまう点でした。さらに、このアップデートによって通常の方法ではCCleanerを終了しにくくなるという事態も起きています。

さらに2018年には、ユーザーが設定した「自動更新を無効にする」という環境設定を無視して更新を行うようになりました。加えて、無料版では有料版へのアップグレードを促す通知が繰り返し表示されるのも不満点でした。

こうした要素が積み重なり、CCleanerは「パソコンに役立つツール」というよりも「押し付けがましい不要ソフト」という印象を与えるようになってしまったのです。では現在、これらの問題は解消されているのでしょうか?そもそもCCleanerには使う価値があるのでしょうか?

CCleanerが提供している機能

CCleanerといえば真っ先に思い浮かぶのはPCクリーニング機能ですが、これが今でもソフトウェアの中核であることに変わりはありません。ただし、それ以外にも複数の機能を備えており、ここ数年で新機能もいくつか追加されています。

ヘルスチェック機能

新版のヘルスチェック(Health Check)は、CCleanerを起動したときに最初に表示される画面です。PCをスキャンし、以下の4つの分野における「問題点」を表示します。

  • プライバシー
  • スペース(空き容量)
  • 速度
  • セキュリティ

このうち「速度」と「セキュリティ」の2つは、CCleaner Proのサブスクリプションが必要です(詳細は後述します)。

プライバシーでは、PC上の各ブラウザに保存されたCookie、閲覧履歴、インターネット一時ファイルなどを削除します。スペースでは、ごみ箱の内容物、アプリの一時ファイル、Windowsの一時システムファイルを整理します。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

速度ではスタートアッププログラムを分析し、起動速度への影響が大きい項目について無効化を提案してくれます。そしてセキュリティでは、システム内の古くなったアプリを検出し、最新バージョンへの更新を支援します。

各カテゴリのページでは、個々の項目のチェックを外して除外することも可能です。内容に納得したら「Make it better(改善する)」ボタンを押せば、CCleanerが指定した処理を実行してくれます。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

カスタムクリーン

CCleanerの長年老いユーザーなら、カスタムクリーン(Custom Clean)タブはおなじみでしょう。こちらは、削除したい項目を自分で細かく選択できる従来型のクリーニング画面です。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

Windowsセクションでは、EdgeやInternet Explorerのブラウザデータのほか、ログファイル、サムネイルキャッシュ、ごみ箱の空にするといったWindows関連のファイルを対象にできます。アプリケーションセクションでは、その他のブラウザに加え、Steam、VLC、TeamViewerなどのアプリが生成する一時データを削除できます。

クリーニングしたい項目にチェックを入れて「解析」をクリックすると、どれだけの容量を節約できるかを事前に確認できます。結果に満足すれば「クリーナーを実行」を押して完了です。

レジストリクリーナー

このセクションについては結論から言えばシンプルです。レジストリクリーナーは使う必要がありません。レジストリには長期間の使用で孤立したエントリなどの些細な問題が発生することはありますが、レジストリを掃除することでPCが高速化するという確かな証拠は存在しません。むしろ、レジストリクリーナーが過剰に働けば、解決する以上のトラブルを招きかねません。

「CCleanerのレジストリクリーナーはネット上の無名ツールよりは安全だ」と考える人が多いのは事実ですが、それでも使用は推奨されません。マイクロソフト自身もレジストリクリーナーについて「使用を避けるべき」という公式見解を示しています。CCleanerのこの機能も、使わずにおくのが賢明です。

ツール群

CCleanerの機能を締めくくるのがツール(Tools)タブです。ここには有用性の幅広い追加ユーティリティが揃っています。

アンインストールタブは、Windows標準のアンインストール機能とほぼ重複していますが、インストール済みプログラムの一覧をテキストファイルとして書き出せる点は便利です。ソフトウェアアップデーターは、前述のアプリ更新機能へアクセスするための専用パネルです。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

スタートアップでは起動時に実行される項目を管理できますが、ヘルスチェックのような具体的な無効化の提案は行われません。ここで際立っているのはコンテキストメニュー機能で、エクスプローラーの右クリックメニューから項目を無効化できる点です。

ブラウザプラグインでは各ブラウザの拡張機能を管理できますが、これはブラウザ本体でも既に可能な操作です。ディスクアナライザーはディスク容量の使用状況を可視化する基本的なツールで、重複ファイル検索はその名の通り重複ファイルを探し出します。

システムの復元はシステム復元ポイントを削除するだけの機能です。容量の回収には役立ちますが、この管理はWindowsに任せる方が安全でしょう。最後にドライブワイパーは、PCに接続されたドライブのデータを完全に消去するためのオプションを提供します。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

2020年版CCleanerに残る課題

実際に操作を確認し、さらに「サイバー犯罪に真摯に取り組む」というCCleaner責任者の声明も踏まえた上で、最新版の挙動に関して深刻な懸念は見つかりませんでした。ただし、いくつか気になる点はあります。

まず、無料版をインストールする際、AVG Antivirusの同時インストールを勧められました。悪意のあるソフトではありませんが、こうした追加ソフトを押し付けられるのは決して心地よい体験ではありません。近年はバンドルソフトを廃止する無料ソフトが増えているだけに、余計に時代遅れに感じられます。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

実際、マイクロソフトはこの挙動を理由に、CCleanerを「PUA(Potentially Unwanted Application/望ましくない可能性があるアプリケーション)」に分類しています。同社によれば、他社製ソフトのバンドルは「予期しないソフトウェアの動作を引き起こし、ユーザー体験に悪影響を及ぼす可能性がある」とのことです。

ソフトウェアアップデーターはCCleaner Professionalの目玉機能の一つですが、こちらも完璧ではありません。完全自動化されていないため、更新のインストールには複数のダイアログで「次へ」を押し続ける必要があります。また、実際に試したところWireSharkの更新は成功したものの、Speccy(同じPiriform製アプリ)の更新を試みた際にはWindowsセキュリティがCCleanerの操作をブロックしてしまいました。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

CCleaner Professional搭載の「スマートクリーニング」機能は、一定のしきい値に達すると自動的にファイルを削除してくれる便利な仕組みです。ただしデフォルト設定では、ブラウザを閉じるたびにポップアップが表示され、自動クリーニングを提案してきます。「オプション > スマートクリーニング」でブラウザごとの動作を指定すれば非表示にできますが、有料ソフトとしては煩わしい仕様と言えます。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

無料版とProfessional版の違い

今回はテスト用にProfessional版を利用でき、別マシンの無料版との比較も行いました。CCleaner Professionalの価格は通常24.95ドルで、以下の機能が解放されます。

CCleanerはもう安心して使える?現行バージョンの機能と問題点を徹底レビュー

Pro版が必要になる主な機能は次のとおりです。

  • ヘルスチェックでのスタートアッププログラム無効化と自動アプリ更新
  • ソフトウェアアップデーターツールの利用
  • CCleanerのスケジュール実行
  • スマートクリーニングの詳細設定(自動ブラウザクリーニングなど)
  • CCleanerが管理対象とするユーザーアカウントの変更
  • 製品アップデートの自動適用
  • 「プライバシー」設定にある他製品のオファー表示のオフ

まとめると、CCleaner Proの最大の魅力は「自動クリーニング」と「ソフトウェア自動更新」の2点です。果たして、そのために料金を払う価値はあるでしょうか?

結論:CCleanerは使う価値があるのか

プライバシーおよびセキュリティ面の問題を除けば、2018年のレビュー(前述の記事)で述べた評価は、ほぼそのまま今も当てはまります。唯一の全新機能であるヘルスチェックも、突き詰めれば「カスタムクリーンで手動選択できるクリーニングを、より手軽に実行できるようにしたもの」にすぎません。

公平に評価すれば、CCleanerにも活躍の場はあります。たとえば複数のブラウザを使い分けている方にとっては、全ブラウザの一時ファイルを一括で削除できるのは確かに便利です。ドライブワイパーソフトウェアアップdater(Pro版限定)も有用な部類に入ります。

しかしその一方で、CCleanerが提供する機能の多くは、他のユーティリティやソフトウェアでも代替可能です。しかもそれらの多くは無料であり、しばしばCCleanerより優れた成果を上げます。

具体例を挙げると、Windows標準の「ディスククリーンアップ」はCCleanerのクリーニング機能の大部分をカバーします。ディスク容量の分析ならTreeSizeの方がはるかに高機能で、ソフトウェアの更新管理ならPatch My PCの方が優れています。さらに「アンインストール」や「スタートアップ」管理など、一部のツールは単にWindows標準機能の複製にすぎず、出番はほとんどありません。

つまり、CCleanerを使うべきかどうかは、あなたの環境とニーズ次第です。ディスク容量に困ることが少なく、ブラウザを1つしか使わず、ソフトの更新を手動で行うのに抵抗がないのであれば、CCleanerを導入する実益はほぼ皆無でしょう。Windowsの標準クリーニング機能と、重複ファイル検索など特定用途に特化したサードパーティ製フリーソフトを組み合わせる方が合理的です。

一言でまとめるなら――CCleanerは無価値ではありませんが、ほとんどのユーザーには必要ありません。今回のレビューを終えた後、私たちがこのソフトをシステムに残しておくことはありません。

PCを常にクリーンな状態に保とう

今回は2020年時点でのCCleanerを評価しましたが、PCクリーンアップの選択肢はこれだけではありません。どうしてもオールインワン型のユーティリティを使いたいという方には、完全無料で堅実なBleachBitが有力な代替候補になります。

そうでなければ、Windows 10のクリーニング手順を解説したステップバイステップガイドを参考にすれば、不要ファイルの除去に困ることはまずないはずです。

画像クレジット:focal point/Shutterstock

  1. Apple Inc. 史上最大のヒット作と失敗作10選

    巨大企業の中でも、Appleは常に大きな注目を集める存在です。故スティーブ・ジョブズは、今日私たちが手にしている驚くべきガジェットの数々を実現させました。Appleの新製品発表を見逃す人はいないでしょうが、すべての製品が「手に入れたい」と思わせるものだったわけではありません。設立以来、Appleは数え切れないほどの製品を世に送り出し、テクノロジーをより身近なものにすることに挑戦してきました。しかし、期待に応えられなかった製品もあれば、iPhoneやMacBook Proのように大成功を収めた製品もあります。今回は、Appleの歴史における10の大ヒット作と失敗作を振り返ってみましょう。大ヒット

  2. 任天堂が時代を先取りしていたことを証明する、歴史に残る5つの事例

    任天堂は1980年に「ゲーム&ウオッチ」を発売して以来、今日に至るまで、そしてこれからもずっと、携帯型ゲーム機の王者であり続けています。原点であるゲーム&ウオッチから、最新のNintendo Switchまで――38年余りにわたるその歩みは、まさに驚異の一言に尽きます。 任天堂は常に時代とテクノロジーの先を行ってきました。業界の頂点に立ち続けることで、ゲーマーの期待に応え続けてきたのです。競合他社がまだ新技術を試験・検証している段階で、任天堂はすでに一歩も二歩も先を行く技術を世に送り出し、数十年にわたって着実にその構想を実現してきました。 ここでは、任天堂が常に業界の最前線に立ち続けた理由とな