Windows PCでパフォーマンスベンチマークテストを実行する4つの方法【無料ツールからサードパーティ製アプリまで】
新しいコンピュータ技術が次々と登場する現代では、メーカーだけでなく、私たちユーザー自身も2台のPCを比較したくなる場面がよくあります。スペック表を見るだけでは限界がありますが、ベンチマークテストを使えばシステムの性能を数値として可視化できます。この記事では、Windows 10/11のPCでコンピュータパフォーマンスのベンチマークテストを実行するさまざまな方法を詳しく解説します。
ベンチマークテストによってシステムの性能が数値化されると、次の買い替えの判断材料になったり、GPUのオーバークロックによる効果を測定したり、友人に自作PCの実力を自慢したりすることもできます。

ベンチマークテストとは?
友達のスマホと自分のスマホでPUBGなどのゲームがどれだけスムーズに動くかを比較して、どちらの端末が優れているかを判断したことはありませんか?実は、あれこそが最もシンプルなベンチマークです。
ベンチマークテストとは、特定のプログラムや一連のテストを実行し、その結果を評価することで性能を数値化する手法です。ソフトウェアやハードウェアの速度・性能の比較はもちろん、インターネット接続速度の計測にも使われます。スペックシートとにらめっこして比較するよりも、はるかに実践的で簡単です。
ベンチマークには大きく分けて以下の2種類があります。
- アプリケーションベンチマーク:実際のアプリケーションを動かすことで、実環境での総合的なパフォーマンスを測定します。
- 合成(シミュレーション)ベンチマーク:NVMe SSDやHDDなど、個別のパーツごとの性能を効率よくテストできます。
かつてWindowsには「Windowsエクスペリエンスインデックス」という標準のベンチマーク機能が搭載されていましたが、現在はOSから削除されています。とはいえ、ベンチマークテストを実行する方法はまだいくつも残っています。それでは、具体的な手順を見ていきましょう。
Windows PCでパフォーマンスベンチマークテストを実行する方法
PCの性能を数値化する方法は複数ありますが、ここでは代表的な4つの方法を紹介します。まずは「パフォーマンスモニター」「コマンドプロンプト」「PowerShell」といった標準ツールから始め、その後にPrime95やSiSoftware Sandraといったサードパーティ製アプリケーションを取り上げます。
方法1:パフォーマンスモニターを使用する
手順1. キーボードのWindowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を起動します。(スタートボタンを右クリック、またはWindowsキー + Xで表示されるメニューから「ファイル名を指定して実行」を選んでもOK)

手順2. 空欄にperfmonと入力し、「OK」ボタンをクリックするかEnterキーを押します。Windowsのパフォーマンスモニターが起動します。

手順3. 左側のペインでデータ コレクター セットの横にある矢印をクリックして展開し、その下のシステムを開いてシステム パフォーマンスを見つけます。

手順4. 「システム パフォーマンス」を右クリックし、「開始」を選択します。

Windowsが60秒間システム情報を収集し、レポートを作成します。その間、時計を眺めて待つのもよし、別の作業をするのもよいでしょう。

手順5. 60秒経過したら、左側のペインでレポートを展開し、続けてシステム → システム パフォーマンスの順に開きます。一番新しい日付のDesktopエントリをクリックすると、Windowsが自動生成したパフォーマンスレポートを確認できます。

レポート内の各セクションを確認すれば、CPU・ネットワーク・ディスクなどのパフォーマンスに関する詳細情報が得られます。「概要」セクションには、どのプロセスがCPUを最も消費しているか、どのアプリがネットワーク帯域を大量に使用しているかなど、システム全体の結果がまとめられています。
補足: パフォーマンスモニターでは、少し異なる形式のレポートも取得できます。以下の手順を試してみてください。
- 先ほどと同じ方法で「ファイル名を指定して実行」を起動し、perfmon /reportと入力してEnterキーを押します。

- 再び60秒ほど待ちます。その間にYouTubeを見たり作業をしたりして構いません。

- 60秒後、パフォーマンスレポートが表示されます。CPU・ネットワーク・ディスクの項目に加え、ソフトウェアおよびハードウェアの構成に関する詳細情報も含まれています。

- ハードウェアの構成をクリックして展開し、デスクトップの評価(Desktop Rating)を開きます。

- 「Query」の下にある+記号をクリックすると「Returned Objects」というサブセクションが現れるので、さらにその下の+記号をクリックします。

これで、各項目のプロパティと対応するパフォーマンス値の一覧が表示されます。すべての値は10点満点で採点されており、かつてのWindowsエクスペリエンスインデックスのように各要素の性能を把握できます。

方法2:コマンドプロンプトを使用する
コマンドプロンプトでできないことなんてあるのでしょうか?答えは「いいえ」です。
手順1. 以下のいずれかの方法で、管理者権限のコマンドプロンプトを開きます。
- Windowsキー + Xを押し、「ターミナル(管理者)」または「コマンド プロンプト(管理者)」を選択
- Windowsキー + Sで検索バーを開き、「コマンド プロンプト」と入力して右クリック → 「管理者として実行」を選択
- Windowsキー + Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、cmdと入力してCtrl + Shift + Enterキーを押す

手順2. コマンドプロンプトのウィンドウに「winsat prepop」と入力してEnterキーを押します。GPU、CPU、ディスクなどの性能をチェックするためのさまざまなテストが実行されます。

テストが完了するまで、そのまま待機してください。
手順3. 処理が終わると、各テストにおけるシステムの成績をまとめた包括的なリストが表示されます。(GPUの性能はfps単位、CPUの性能はMB/s単位で測定されます)

方法3:PowerShellを使用する
コマンドプロンプトとPowerShellは、まるでお互いの動きを真似し合う影法師のような関係です。片方ができることは、もう片方もできるのです。
手順1. 検索バーに「PowerShell」と入力し、「管理者として実行」を選択してPowerShellを管理者権限で起動します。(Windowsキー + Xのメニューに「Windows PowerShell(管理者)」が表示されている場合もあります)

手順2. PowerShellのウィンドウに以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
Get-WmiObject -class Win32_WinSAT

手順3. Enterキーを押すと、CPU・グラフィックス・ディスク・メモリなど、システム各部のスコアが表示されます。スコアは10点満点で、かつてのWindowsエクスペリエンスインデックスと同様の基準で確認できます。

方法4:Prime95やSandraなどのサードパーティ製ソフトを使用する
オーバークロッカーやゲームテスター、メーカーなどがシステムの性能情報を収集するために使うサードパーティ製アプリは多数存在します。どれを使うかは、自分の目的や好み次第です。
Prime95を使ったベンチマーク
Prime95は、CPUのストレステスト(耐久テスト)やシステム全体のベンチマークに最も広く使われているアプリケーションのひとつです。ポータブル版なのでシステムへのインストールは不要ですが、実行ファイル(.exe)は必要です。以下の手順でダウンロードし、ベンチマークテストを実行しましょう。
手順1. Prime95公式サイトにアクセスし、お使いのOSとアーキテクチャに合ったファイルをダウンロードします。

手順2. ダウンロード先のフォルダを開き、ZIPファイルを解凍してprime95.exeをダブルクリックしてアプリを起動します。

手順3. 「GIMPSに参加する」か「ストレステストのみ行う」かを尋ねるダイアログが表示されます。アカウント登録をスキップしてすぐにテストしたい場合は、「Just Stress Testing」ボタンをクリックします。

手順4. Prime95はデフォルトで「Torture Test(耐久テスト)」ウィンドウを起動します。CPUの耐久テストを行いたい場合は「OK」をクリックしてください。テストには時間がかかることがありますが、CPUの安定性や発熱状況などを確認できます。
一方、単純にベンチマークテストだけを実行したい場合は、「キャンセル」をクリックしてPrime95のメインウィンドウを開きます。

手順5. メニューバーの「Options」をクリックし、「Benchmark...」を選択してテストを開始します。

ベンチマーク設定用のダイアログが表示されるので、お好みに合わせてテスト条件をカスタマイズするか、そのまま「OK」をクリックしてテストを開始します。

手順6. Prime95はテスト結果を処理時間で表示します(数値が小さいほど高速で高性能ということになります)。CPUの性能によっては、すべてのテストが完了するまで時間がかかる場合があります。

テスト完了後、オーバークロック前の結果と比較すれば、オーバークロックによる効果を正確に測定できます。また、Prime95の公式サイトに掲載されている他のPCとのスコア比較も可能です。
SiSoftware Sandraを使ったベンチマーク
もうひとつの人気ベンチマークツールが、SiSoftware社の「Sandra」です。有料版と無料版の2種類があり、有料版では追加機能を利用できますが、多くのユーザーにとっては無料版で十分でしょう。Sandraでは、システム全体の総合ベンチマークを実行できるほか、仮想マシンパフォーマンス、プロセッサの電源管理、ネットワーク、メモリなど、個別のテストも実行できます。
Sandraでベンチマークテストを実行する手順は以下の通りです。
手順1. Sandra公式サイトにアクセスし、必要なインストーラーをダウンロードします。
手順2. インストーラーを起動し、画面の指示に従ってアプリケーションをインストールします。
手順3. インストール完了後、アプリを起動して「Benchmarks」タブに切り替えます。

手順4. 「Overall Computer Score」をダブルクリックすると、システム全体の総合ベンチマークテストが実行されます。CPU、GPU、メモリ帯域幅、ファイルシステムがまとめて測定されます。
(特定のパーツだけをテストしたい場合は、リストから該当する項目を選択して進んでください)

手順5. 表示されたウィンドウで「Refresh the results by running all benchmarks(全ベンチマークを実行して結果を更新)」を選択し、OKボタン(画面下部の緑色のチェックアイコン)をクリックしてテストを開始します。

OKを押すと「Customise Rank Engines」というウィンドウが表示されますが、閉じるボタン(画面下部の×アイコン)をクリックしてそのまま続行して問題ありません。

注意点として、Sandraは非常に長い一連のテストを実行するため、その間PCがほぼ使用不能になります。ベンチマークを実行する際は、しばらくPCを使う予定がないタイミングを選びましょう。
手順6. システムの構成によっては、すべてのテストが完了するまで1時間程度かかることもあります。完了すると、他のリファレンスシステムとの比較グラフが詳細に表示されます。
まとめ
今回は、Windows PCでパフォーマンスベンチマークテストを実行する4つの方法を紹介しました。標準搭載のパフォーマンスモニター、コマンドプロンプト、PowerShellを活用すれば追加ソフトなしで手軽に測定でき、より本格的なテストにはPrime95やSandraといったサードパーティ製ツールが便利です。
上記以外にも、Windows 10/11のPCをベンチマークできるアプリは数多く存在します。お気に入りのツールやおすすめの代替アプリがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。
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