【解決】PC起動時の「Overclocking Failed(オーバークロック失敗)」エラーの直し方
一部のPCユーザーから、電源を入れるたびに「Overclocking Failed(オーバークロックに失敗しました)」というエラーが表示されるとの報告が寄せられています。エラーメッセージの文言はマザーボードのメーカーによって多少異なりますが、意味はほぼ同じです。興味深いことに、多くのユーザーはオーバークロックを一切行っておらず、デフォルトの周波数で使用しているにもかかわらず、このメッセージが表示されるといいます。

このエラーの多くは、システムが実際にはデフォルト周波数で動作しているのに、起動プロセスが「オーバークロックされている」と誤認識してしまう一時的な不具合(グリッチ)が原因です。この場合は、BIOS/UEFIの設定をリセットすることで解決できる可能性が高いでしょう。
また、起動のたびに保持されるBIOS/UEFIの設定値に不具合が生じている場合は、CMOSバッテリーを一度取り外して放電する(クリアする)必要があります。
さらに、BIOS自体の不具合が原因で発生するケースもあります。その場合は、BIOSを最新バージョンへ更新することでエラーを解消できます。
対処法1:BIOS設定をリセットする
毎回の起動時に「Overclocking Failed」エラーが表示される場合、まず試したいのがBIOS設定のリセットです。BIOSやCMOSの一時的な不具合により、実際にはオーバークロックされていないのに、起動シーケンスを担当するプロセスが「周波数がオーバークロックされている」と誤認識してしまうことがあります。
該当する場合は、以下のいずれかの手順でBIOSまたはUEFIの設定を初期状態に戻してください。旧来のBIOSを使用している場合は手順1を、UEFIを使用している場合は手順2を参照してください。
注意: マザーボードのメーカーやブート技術によって、画面の構成や項目名が本記事の手順と多少異なる場合があります。
手順1:従来型BIOSの設定をリセットする
- パソコンの電源を入れ、最初の画面が表示されたらすぐにセットアップキー(Bootキー)を繰り返し押します。セットアップキーは通常画面に表示されますが、見つからない場合は「Esc」「F1」「F2」「F4」「F6」「F8」「F12」などを試すか、Dell製PCではDelete(Del)キーを押してBIOSセットアップ画面に入ります。

- BIOS設定画面に入ったら、「Setup Defaults」などの項目を探し、「Load Setup Defaults」を選択します。画面の指示に従って確認し、設定を保存してください。

注意: マザーボードによっては「Reset to Default」「Factory Default」「Setup Default」といった名称になっていることもあります。また、BIOSのバージョンによってはF9キーを押してEnterで確認するだけで、デフォルト設定を読み込める場合もあります。
- 変更を保存してBIOSを終了し、今度は「Overclocking Failed」エラーなしで起動シーケンスが完了するかどうかを確認します。
手順2:UEFIの設定をリセットする
- お使いのWindowsバージョンに対応したインストールメディアを挿入し、PCを起動します。最初の画面を通過したら、任意のキーを押してインストールメディアから起動します。

注意: インストールメディアがない場合は、OSの起動シーケンス中に強制的に電源を切る操作を3回連続で繰り返すことで、回復環境(Recovery)を起動させることも可能です。
- Windowsのインストール画面が表示されたら、左下にある「コンピューターを修復する(Repair my Computer)」をクリックします。

- 回復(Recovery)メニューが表示されたら、「トラブルシューティング(Troubleshoot)」を選択し、「詳細オプション(Advanced Options)」→「UEFIファームウェア設定(UEFI/BIOS Firmware Settings)」の順にクリックします。
- これでPCが再起動し、直接UEFI設定画面が開きます。「Restore Defaults」(初期値の復元)などの項目を探して実行し、変更を保存してからUEFI設定を終了します。

- 次回のシステム起動時に、以前エラーが発生していた操作を再現し、同じ問題がまだ発生するかどうかを確認します。
それでも同じ問題が発生する場合は、次の対処法に進んでください。
対処法2:CMOSバッテリーをクリアする
前述の方法で問題が解決しない場合、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)バッテリーに保存されている誤った設定が原因である可能性が高いです。この部品は、オーバークロック情報を含むBIOS/UEFIの各種設定を保持する役割を担っています。
実際に、CMOSバッテリーを一度取り外して放電したところ、ようやく起動シーケンスが完了し、「Overclocking Failed」エラーを回避できたと報告するユーザーも多数います。
以下に、CMOSバッテリーをクリアして、エラーの原因となっている保存情報を消去する手順を紹介します。
- まず、パソコンの電源を切り、コンセントから電源ケーブルを抜きます。
- 電源を遮断したら、側面カバーを取り外します。静電気による部品の破損を防ぐため、静電気防止用リストストラップを着用して筐体に接地しておきましょう。
- マザーボード全体が見えるようになったら、CMOSバッテリー(通常は基板の隅に配置されています)を探します。見つけたら、爪や導電性のない先の細い道具を使ってソケットから取り外します。

- CMOSバッテリーを取り外したら、1分ほど待ってからソケットに戻します。
- カバーを元通りに取り付け、電源ケーブルを接続してPCを起動し、問題が解決したかどうかを確認します。
対処法3:BIOSを最新バージョンに更新する
上記のどの方法でも問題が解決しない場合は、BIOS自体の不具合が考えられます。この場合、BIOSを再書き込み(リフラッシュ)するまで問題は解消しません。同じエラーに悩まされていた複数のユーザーが、BIOSを最新バージョンに更新したところ「Overclocking Failed」エラーを解消できたと報告しています。
重要: この作業を行った経験がない方は、BIOSの更新はおすすめできません。
BIOSの更新手順はマザーボードによって異なります。多くのメーカーは専用の書き換えユーティリティを提供しており、作業を簡単に行えます。例えば、MSIは「M-Flash」、ASUSは「EZ Flash」などが該当します。

この作業を実行する場合は、お使いのマザーボードのモデル名をもとに、インターネットで具体的な更新手順を検索してください。
自信がない場合は、システムが起動しなくなる(文鎮化する)リスクを避けるため、無理せずPC修理の専門家に依頼することをおすすめします。
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