2012年Mac miniをmacOS Big Surにアップグレードする完全ガイド|OpenCore Legacy Patcherの使い方
「Mac mini(2012)でmacOS Big Surを使いたいのですが、非対応機種のためデータ消失が心配です。外付けUSBにインストールしてメインシステムとして使うことはできますか?最も安全なアップグレード方法を教えてください。」――Redditより
多くのユーザーが2012年モデルのMac miniをmacOS Big Sur以降へアップグレードしたいと望んでいますが、その手順は決して簡単ではありません。本記事では、安全にアップグレードを行うための具体的な方法を詳しく解説します。
2012年Mac miniはmacOS Big Surに対応している?
Appleの公式な対応リストによると、macOS Big Surが正式にサポートしているのは2014年以降のMac miniのみです。しかし、OpenCore Legacy Patcherなどのサードパーティ製ツールを活用すれば、Mac mini 2012を含む非対応デバイスにも非公式ながらBig Surをインストールできます。
この作業には、起動用インストーラーの作成やパッチの適用など、一定の技術的なステップが必要です。以下の手順に沿って、慎重に進めてください。
なお、この方法にはある程度のリスクが伴います。作業を始める前に、必ずデータのバックアップを取っておくことを強くおすすめします。
アップデート前の準備
2012年Mac miniをBig Surへアップデートする前に、以下の4つの準備を整えておきましょう。
1. macOS Big Surが動作するMacを用意する
まず、macOS Big SurがすでにインストールされているMac(対応機種ならどれでも可)を1台用意してください。このMacを使って、公式のBig Surインストーラーをダウンロードし、OpenCore Legacy Patcherを実行して起動可能なUSBメモリを作成します。
2. 16GB以上のUSBメモリを用意する
macOS Big Surの起動可能なインストールUSBを作成するため、容量16GB以上のUSBメモリを準備します。書き込みの安定性を高め、インストールエラーのリスクを減らすため、SanDiskやKingstonなど信頼できるブランドのUSB 3.0対応製品を選ぶのがベストです。
3. Mac miniのバックアップを取る
アップグレード作業中にトラブルが発生した場合に備え、事前にMac mini全体のバックアップを必ず取得してください。macOS標準のバックアップツール「Time Machine」を使えば、システム全体と個人ファイルを簡単にバックアップでき、必要になった際に素早く復元できます。
4. 十分な空き容量を確保する
macOS Big Surのインストールを成功させるには、最低35GBの空きディスク容量が必要です。現在の空き容量は、「Appleメニュー > このMacについて > ストレージ」から確認できます。
空き容量が不足している場合は、iBoysoft DiskGeeker for Macのようなクリーニングツールを使って「Macintosh HD」を整理し、スムーズにインストールを進められるようにしておきましょう。
2012年Mac miniをBig Surにアップデートする手順
ここからは、アップデート作業の核心部分となる手順を解説します。途中のステップを飛ばすとインストールに失敗する恐れがあるため、各手順を必ず丁寧に実行してください。
ステップ1:macOS Big Surインストーラーをダウンロードする
起動用USBの作成やパッチ適用を行う前に、まず完全なmacOS Big Surインストーラーが必要です。ファイルサイズは12GB超と大きいため、ダウンロード前にインターネット接続が安定していることと、十分なストレージ容量があることを確認しましょう。
- Big Surに対応したMac(またはすでに稼働しているMac)でApp Storeを開きます。検索バーに「macOS Big Sur」と入力し、「入手」をクリックしてダウンロードを開始します。

- ダウンロードが完了すると、インストーラーは自動的にアプリケーションフォルダに「Install macOS Big Sur.app」として保存されます。
このMac自体にインストールする必要はないので、ファイルをアプリケーションフォルダに残しておくだけでOKです。後ほど起動用USBインストーラーを作成する際に使用します。
ステップ2:macOS Big Surの起動可能なUSBを作成する
Big Surインストーラーのダウンロードが完了したら、次はMac mini 2012にmacOSをインストールするための起動可能なUSBインストーラーを作成します。
- USBメモリをMacに挿入します。(作成プロセスでUSB内の既存データはすべて消去されるため、重要なデータは事前にバックアップしておいてください。)
- 「ディスクユーティリティ」(アプリケーション > ユーティリティ > ディスクユーティリティ)を開き、左側のリストからUSBデバイスを選択します。
- 上部の消去ボタンをクリックします。フォーマットに「Mac OS拡張(ジャーナリング)」、方式にGUIDパーティションマップを選択し、「消去」をクリックしてフォーマットを開始します。

- ターミナルを開き、以下のコマンドを入力してEnterキーを押すと、起動用インストーラーの作成が始まります。
sudo /Applications/Install\ macOS\ Big\ Sur.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/YourUSBName
YourUSBNameの部分は、実際のUSBメモリ名に置き換えてください。
画面の指示に従って処理を完了させます。作成には数分かかる場合があるため、焦らず待ち、この間にUSBメモリを取り外さないでください。ターミナルに「Done.」と表示されれば、起動用インストーラーの作成は成功です。
ステップ3:OpenCore Legacy Patcherをインストールする
起動可能なmacOS Big Surインストーラーを作成しても、それを2012年Mac miniで直接起動しようとすると、ブラックスクリーン、起動失敗、カーネルパニックなどの問題が発生することがあります。
そこで必要になるのがOpenCore Legacy Patcherです。このツールはmacOSの起動プロセスにパッチを適用することで、非対応の旧型Macでも新しいバージョンのmacOSを動作させられるようにします。
- Big Surが稼働するMacでOpenCore Legacy Patcherをダウンロードします。ダウンロードしたファイルを展開し、アプリケーションをアプリケーションフォルダにドラッグします。
- OpenCore Legacy Patcherアプリを開きます。セキュリティ警告が表示された場合は、アイコンを右クリックして「開く」を選択すれば、macOSのGatekeeperを回避できます。
- メイン画面で「Build and Install OpenCore」をクリックします。プログラムがMacのモデルを自動検出し、適切なOpenCore起動設定の生成を開始します。

- 「Build OpenCore」をクリックしてビルドを開始します。数秒待つと完了し、確認メッセージが表示されます。
- 「Install OpenCore」をクリックし、先ほどフォーマットしてBig Sur起動用インストーラー化したUSBドライブを選択します。EFIパーティションを含むもの(通常は自動検出されてハイライト表示されます)を必ず選んでください。
- 画面の指示に従ってインストールを完了させます。
- OpenCoreのインストールが成功したら、アプリケーションを終了し、USBメモリを取り出します。
これで、macOS Big SurインストーラーとOpenCore起動パッチの両方を含んだ起動可能なUSBインストーラーが完成しました。このUSBをMac mini 2012に挿入し、Big Surのインストール作業を始めましょう。
ステップ4:Mac mini 2012にmacOS Big Surをインストールして起動する
- 用意した起動用USBドライブを、Mac mini 2012のUSBポートに挿入します。
- 電源ボタンを押してMac miniを起動し、すぐにOption(⌥)キーを押し続けます。スタートアップマネージャの画面が表示されるまで待ちます。
- 矢印キーで「EFI Boot」を選択し、Enterキーを押してOpenCoreを起動します。

- OpenCoreメニューで「Install macOS Big Sur」を選択してEnterキーを押します。(システムがUSBから起動し、Big Surインストーラーに入ります。数分かかる場合があります。)
- 上部メニューバーの「ユーティリティ」をクリックし、「ディスクユーティリティ」を選択します。左側のサイドバーで内蔵ハードドライブ(通常は「Macintosh HD」という名称)を選択します。
- 「消去」をクリックし、名前を「Macintosh HD」、フォーマットをAPFS、方式をGUIDパーティションマップに設定して、「消去」をクリックして確定します。
この操作によりディスク上のすべてのデータが消去されます。事前に完全なバックアップが完了していることを必ず確認してください。
消去が完了したら、ディスクユーティリティを閉じて、インストーラーのメイン画面に戻ります。
- 「Install macOS Big Sur」を選択し、「続ける」をクリックします。
- 画面の指示に従い、先ほどフォーマットした「Macintosh HD」をインストール先として選択します。
- インストール中、Macは何度も再起動します。再起動のたびにOption(⌥)キーを押し続けて起動メニューを表示し、「EFI Boot(OpenCore)」から再度起動する必要があります。インストールが完了するまでこれを繰り返します。
インストール完了後はデスクトップ画面に入れますが、この時点ではまだMacがUSB経由でOpenCoreを読み込んで起動しています。USBなしで起動できるようにするには、OpenCoreを内蔵ハードドライブのEFIパーティションにインストールする必要があります。
以下の手順に従ってください(Mac mini上で実施):
- 起動用USBドライブを再度挿入します(取り外していた場合)。
- USBドライブからOpenCore Legacy Patcherアプリケーションを開き、メイン画面で「Build and Install OpenCore」をクリックします。
- 「Build OpenCore」をクリックして起動ファイルを再ビルドします。完了したら「Install OpenCore」をクリックします。
- 表示されたディスク選択ウィンドウで、macOS Big Surがインストールされている内蔵ハードドライブのEFIパーティションを選択します(通常、システムが自動的に検出してハイライト表示します)。
- 画面の指示に従ってインストールを完了させます。完了すると、OpenCoreがEFIパーティションに正常に書き込まれたことを示すメッセージが表示されます。
- OpenCore Legacy Patcherを終了し、起動用USBドライブを取り出して取り外します。
その後、Mac miniを再起動し、起動中にOption(⌥)キーを押し続けて起動ディスクの選択画面を表示します。今度は内蔵ハードドライブ側の「EFI Boot」を選択してください。すべてが正しく設定されていれば、Mac miniは直接macOS Big Surで起動します。
内蔵ドライブからの起動が確認できたら、起動用USBドライブからOpenCore Legacy Patcherアプリを削除するか、USBドライブ自体をフォーマットしても構いません。もうUSBを使ってMac miniを起動する必要はありません。
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