Macで削除・破損・未保存のPDFファイルを復元する方法【完全ガイド】
PDFファイルは、MacユーザーでもWindowsユーザーでも、ほとんどすべてのコンピューターユーザーが日常的に利用しているファイル形式です。MacはPDFファイルの管理や編集に非常に優れていますが、それでもうっかりファイルを削除してしまったり、保存先を見失ったり、そもそも保存し忘れてしまうことがあります。そのようなとき、「MacでPDFファイルを復元するにはどうすればいいのだろう?」と悩んでしまうことでしょう。

しかし安心してください。Macから削除・紛失・未保存のPDFファイルを復元することは十分に可能です。復元方法はいくつかあり、macOSに標準搭載されている機能だけで対応できる場合もあれば、Disk Drillのような専用ソフトウェアが必要な場合もあります。幸い、以下で紹介するすべての方法は比較的簡単に行えます。
Macから削除されたPDFファイルを復元する方法
方法1:Time Machineを使って削除されたPDFファイルを復元する
まず試したいのが、macOSに標準搭載されたバックアップ機能「Time Machine」です。Time Machineはシステム全体のバックアップを自動的に作成するため、重要なファイルを失った場合でも、バックアップ時点の状態から復元できる可能性があります。ただし、この方法を使うには事前にTime Machineのバックアップを作成しておく必要がある点に注意してください。バックアップを一度も取っていない場合は、次の方法を試しましょう。
Time Machineのバックアップから削除されたPDFファイルを復元する手順:
ステップ1. 失ったファイルが以前保存されていたフォルダを開きます。

ステップ2. Time Machineを起動すると、これまで作成されたバックアップの一覧がプレビュー表示されます。
ステップ3. ウィンドウ横の矢印ボタン、または画面右端のタイムラインを使って、過去のバックアップ時点へ移動します。

ステップ4. 目的のファイルを選択し、ウィンドウ下部の「復元」ボタンをクリックします。

ステップ5. ファイルが元の場所に自動的に戻されます。
方法2:Mac用データ復元ソフトウェアを使って削除されたPDFファイルを復元する
Time Machineのバックアップを取っていない場合は、Disk Drillなどのデータ復元ソフトウェアを利用するのがおすすめです。Disk Drillは操作性が非常にシンプルで、削除・紛失したPDFファイルを簡単に検出・復元できます。
Disk DrillでMac上の削除・紛失PDFファイルを復元する手順:
ステップ1. Mac版Disk Drillをダウンロードしてインストールします。
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ステップ2. Disk Drillを起動し、PDFファイルが保存されていたドライブを選択します。多くの場合、内蔵ドライブ(「Apple SSD」などの名称)になります。ここでは外付けドライブからファイルを失ったケースで説明しますが、どのドライブでも手順は同じです。

ステップ3. スキャン設定はデフォルトのままにして、「失われたデータを検索」をクリックします。

ステップ4. Disk Drillがドライブをスキャンして削除済みファイルを検出するのを待ちます。スキャン時間は数分〜数時間程度で、検出されるファイル数によって異なります。外付けドライブをスキャンする場合は、ケーブルを接続したままにし、いずれの場合もスキャン中はパソコンの電源を切らないようにしてください。スキャン完了後、「見つかった項目を確認」をクリックします。

ステップ5. 多数のファイルが見つかることもありますが、絞り込み機能を活用すれば大丈夫です。検索バーにキーワードを入力するか、左側のサイドバーからファイルタイプ別に閲覧できます。PDFを復元したい場合は、検索バーに「.pdf」と入力しましょう。

ステップ6. ファイル名の右側にマウスカーソルを合わせると表示される目玉アイコン(プレビューボタン)をクリックすると、目的のファイルかどうかを確認できます。

ステップ7. 復元したいファイルが見つかったら、チェックボックスにチェックを入れます。必要なファイルをすべて選択したら、ウィンドウ右下の「復元」ボタンをクリックします。

ステップ8. 最後に、プルダウンメニューから復元ファイルの保存先を選択し、「OK」をクリックします。

方法3:iCloudからPDFファイルを復元する
iCloudはAppleが提供するクラウドバックアップ・同期サービスです。生産性向上に役立つ便利なサービスですが、ローカルストレージの空き容量を確保するために、設定によってはローカルフォルダからファイルを削除し、クラウド上にのみ保管することがあります。PDFファイルが突然消えてしまった原因がこれかもしれません。以下の手順で取り戻しましょう。
ステップ1. ブラウザでiCloud.comにアクセスしてログインします。
ステップ2. 「iCloud Drive」を選択します。

ステップ3. 「書類」フォルダ(または「デスクトップ」フォルダ)を開き、目的のPDFファイルを探します。

ステップ4. 復元したいファイルをクリックし、ウィンドウ上部のダウンロードボタンを押します。右上の「並べ替え」ボタンを使えば、PDFファイルだけをまとめて表示でき、目的のファイルを見つけやすくなります。

復元後にPDFファイルが破損していた場合の修復方法
PDFファイルを復元できても、ファイルが「破損」していて正常に開けないことがあります。幸い、破損したPDFファイルを修復する方法はいくつかあり、手順も比較的簡単です。Macに直接ダウンロードして使えるツールや、ブラウザ上でPDFをアップロードして修復できるオンラインツールがあります。
ダウンロード型のツールを使いたい場合は、PDF2Goの修復ツールがおすすめです。Macに直接ダウンロードでき、破損したPDFファイルを修復できます。ただし、破損が深刻なファイルは完全に修復できない場合もある点に留意してください。
また、Sejda PDF Onlineのようなオンラインツールを使えば、PDFファイルをサイトにアップロードし、修復済みのファイルをパソコンにダウンロードして受け取ることができます。
Macで未保存のPDFファイルを復元する方法
PDFを保存し忘れた場合でも、諦める必要はありません。Macでは主に「プレビュー(Preview)」アプリを使ってPDFファイルを開いたり編集したりします。保存せずに閉じてしまったPDFは、以下の手順で復元できる可能性があります。
ステップ1. Macでは、Apple製アプリに対して自動保存機能がデフォルトで有効になっています。有効になっているか確認するには、画面左上のAppleメニューから「システム環境設定」を開き、「一般」をクリックして「書類を閉じるときに変更内容を保持するかどうかを確認」にチェックを入れます。

ステップ2. 「プレビュー」アプリを起動します。
ステップ3. 上部メニューバーの「ファイル」をクリックし、「最近使った項目を開く」にカーソルを合わせます。
ステップ4. 表示されたPDFのリストの中に、保存し忘れたファイルがないか確認します。

リストの中に目的のPDFが見つかればラッキーです。もし見つからない場合は、Macの一時ファイル(テンポラリフォルダ)を掘り下げてみる必要があります。
一時ファイルから未保存のPDFを復元する手順:
- 「ターミナル」アプリケーションを起動します。
- ターミナルのウィンドウに「open $TMPDIR」と入力(引用符は不要)し、returnキーを押します。
- 開いたフォルダの中から目的のPDFファイルを探します。フォルダやファイルの数が多く、少し根気が必要な場合もあります。
MacでPDFファイルを修復する方法
MacでのPDFファイルの修復には、複数のアプローチがあります。ファイル自体を直接修復するツールを使う方法もあれば、以前のバージョンへの復元など問題を回避する方法もあります。以下、すべての解決策を順番に見ていきましょう。
対処法1:PDFの以前のバージョンを復元する
ステップ1. ファイルがまだ無傷だった頃のバージョンを復元できる場合があります。Macの多くのアプリでは、この操作を簡単に行えます。
ステップ2. 対象のPDFファイルを開きます。
ステップ3. Appleのメニューバーから「ファイル」>「戻す」>「すべてのバージョンをブラウズ…」をクリックします。

ステップ4. 画面右側の矢印を使ってタイムラインを移動し、復元したいバージョンを表示させたら、「復元」をクリックします。

対処法2:Adobe Acrobatのインストールを修復する
Adobe AcrobatでPDFファイルを管理している場合は、アプリ自体に不具合があってファイルが破損した可能性も考えられます。Acrobatのインストールを修復してみましょう。
- Macで開いているすべてのプログラムを終了します。
- Adobe Acrobatを起動します。
- メニューバーから「ヘルプ」>「Acrobatインストールを修復」をクリックします。
- 処理が完了するのを待ち、パソコンを再起動します。
対処法3:PDFを別のドキュメント形式に変換する
どうしてもPDFファイルを修復・復元できない場合は、少なくとも中身の情報を取り出して、Word文書(Pagesで開いて編集可能)などの別形式に出力するという手があります。Adobe Acrobatにもこの機能がありますが、ほとんどのPDFエディターに同様の機能が備わっています。AdobeのオンラインPDFコンバーターを利用するのもよいでしょう。
Adobe Acrobatアプリで行う場合の手順は以下の通りです:
- Acrobatを起動し、対象のPDFファイルを開きます。
- 「PDFを書き出し」をクリックします。
- 「Microsoft Word」>「Word文書」を選択し、「書き出し」をクリックします。
- 安全な場所に保存します。
対処法4:PDF Toolkit(PDFtk)でPDFを修復する
PDFtkは、ページの分割・結合・回転などをグラフィカルに行える万能PDFツールです。人気も高く、なんといっても完全無料です。唯一の難点はコマンドラインツールであることで、GUIのインターフェースはなく、ターミナルのようなコマンドを実行して修復機能を呼び出す形になります。
とはいえ、以下の手順に従えば問題ありません。分かりやすいようスクリーンショットも添付しました。
ステップ1. PDFtkをダウンロードしてインストールします。
ステップ2. FinderでPDFファイルが入っているフォルダを右クリックし、「サービス」>「フォルダの新規ターミナル」をクリックします。

ステップ3. 以下のコマンドを入力してreturnキーを押します:
Pdftk filename.pdf output filename2.pdf
「filename.pdf」には修復したいPDFの正確なファイル名を、「filename2.pdf」には新しく修復されるPDFのファイル名を指定します。修復されたファイルは元のPDFと同じフォルダに生成されます。

まとめ
高い互換性のおかげで、PDFファイルはあらゆる場面で活用されています。だからこそ、修復・復元の方法を知っておくことはとても大切です。さらに言えば、Time MachineやiCloudといったバックアップツールを活用して、常にPDFのコピーを複数持っておくのがベストな対策です。
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